田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

札幌市資料館「朗読と語りの会」

2021-11-03 15:57:45 | ステージ & エンターテイメント

 昨日、札幌市資料館創建95周年記念イベントは「歴史的建造物模型展」の他、もう一つのイベントがあった。それが「朗読と語りの会」である。内容的に平たく言えば「絵本の読み聞かせ」である。幼い日に還って母親たちの語りに耳を傾けた。

        

 札幌市資料館創建95周年記念イベントはさまざまなイベントが用意されている。私はその中のいくつかに参加することにして申し込みを終えているのだが、昨日はたまたま二つが重なってあったということなのだ。

 さて「朗読と語りの会」については、内容をあまり承知しないまま参加申し込みをしたのだが、内容的には次のようなことだった。出演は、山の手図書館で読み聞かせボランティアの活動をしている「おはなしかご」というグループの皆さんが登場した。「おはなしかご」は以前にも札幌市資料館で同じような催しをしたことが縁で今回招請されたということだった。

 プログラムは、前半が朗読、後半がお話し会(ストーリーテリング)となっていた。

 朗読は坪谷京子作の「さっぽろむかしあったとさ〈道央編〉」から「夢で拾われたテミスの女神さま」が朗読された。テミスとはギリシア神話に出てくる法と掟の女神であるが、札幌市資料館の正面玄関上部のところにも目隠しをした女神テミス像が刻まれている。そのテミスにかかわり札幌で言い伝えられていたことを坪谷京子氏が物語化したものが読み上げられた。この題材を取り上げたのはやはり札幌市資料館(札幌提訴院)が創建95周年を意識したものだったのだろう。読み手の方は約30分ほどの内容を一字一句間違えることなく、聴きやすい声音で話された。

   

※ 会場の片隅に置かれていた女神テミスのブロンズ(?)像です。

   

※ それを近撮してみると、確かに目隠しされた像でした。

   

※ 札幌市資料館の玄関上部のところに確かに目隠ししたテミスの像がありました。

 休憩を挟んで後半のお話し会(ストーリーテリング)が行われた。こちらは文字どおり絵本の読み聞かせだったが、ストーリーテリングとはお話の内容を暗記して聞き手を見ながら話す手法のようである。短い五つの話を話し手が次々と交代しながら話された。私はストーリーテリングを聴きながら、幼いころに祖母から寝物語にいろいろな昔話を聞いたことを思い出しながら心の安らぎを憶えたひと時だった。

   

※ お話し中の写真はNGだと思われたので、その前にステージを撮っておきました。

 ちょっと残念に思えたのは話し手の方々の表情が無表情だったことだ。おそらく相当に緊張されていたことと思う。できれば本を手にしないで聞き手に顔を向けているのだから、表情を豊かにされ、さらには空いた手も有効に使って、全身でお話の中に聞き手を惹き込むような工夫をされるとさらに素晴らしいお話し会になるのでは?と思ったのだが、それはどこの馬の骨とも分からぬ親爺のいらぬお節介か?