田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

札幌市の歴史的建造物模型展

2021-11-02 18:27:42 | 作品展・展覧会等

 札幌市資料館の創建95周年を記念して各種のイベントが開催されている。そのイベントの一環として札幌市の模型製作愛好家が制作した歴史的建造物の模型展が資料館で開催されていると知って訪れてみた。

   

        

 札幌市資料館は札幌提訴院として1926(大正15)年に開院したが、その後幾多の変遷を経て現在は当時の姿を伝えつつ札幌市資料館として活用されている。その資料館の建物が建てられてから今年で95周年ということで各種イベントが開催されているということだ。

 「歴史的建造物模型展」は市内で理容師をされている佐々木泰之氏が趣味として取り組まれているようである。氏の模型製作の素晴らしさは道内外に知れ渡り、各地で展示会を開催され、2008年には洞爺湖サミットの会場にも展示されたそうである。

 それでは早速、佐々木氏の制作した歴史的建造物の模型を順次紹介したい。(なお、一言コメントは作品の傍に添え書きされていたものを転写したものです)

◆札幌市資料館(旧札幌提訴院)

   

 大正15年に札幌提訴院として誕生し、今の高等裁判所にあたる提訴院は全国に8ヵ所設けられましたが、現在では札幌、名古屋だけに建物が残されている。軟石(札幌軟石)を使った建物としては全国的に貴重な建物です。縮尺は1/100です。

 なお、こちらの建物はたばこの空き箱2,200個を使用し、制作に5カ月を要したと添え書きがあった。

◆札幌市資料館(旧札幌提訴院)

   

 こちらの模型には材料、制作期間は明示されていなかったが縮尺は同じ1/100だと思われる。

◆八窓庵

   

 江戸時代前期、建築当時の大名茶人、小堀遠州が江州(滋賀県)小室郡小室城内に建てた三大茶室の一つで、八つの窓があるのでその名が付けられた。大正8年に札幌市内に移築され、昭和46年に現在地の中島公園内に移されました。縮尺は1/30

◆旧黒岩家住宅(旧簾舞通行屋)

   

 明治5~17年まで札幌の唯一の通行屋として旅行者などの宿泊、休憩に供した官営の旅館である。現在は地域の資料館として活用されている。縮尺1/100

◆開拓使本庁舎

   

 明治6(1872)年建築。明治初期の札幌に建てられた日本の洋風建築を代表する建物で、築6年で失火焼失した開拓使時代の名建築です。ドーム屋根の銅板葺きは旧松前城天守閣の解体材を使用しました。現在は北海道開拓の村に再現されています。縮尺1/100

◆旧札幌農学校演武場(札幌時計台)

   

 札幌農学校の講堂を兼ねた兵式教練場として明治11年10月16日(1878年)落成。明治24年時計塔が完成。開拓使工業局によって建てられた洋風建築物。縮尺不明。

◆豊平館

   

 明治13(1880)年竣工。北海道開拓使が建てた洋式ホテルで中央区北1条西1丁目に建てられました。現在は中島公園内に移築保存されています。縮尺不明。

◆清華亭

   

 明治14(1881)年建築。札幌で最初の公園「偕楽園」の中に造られた貴賓接待所として建築されました。縮尺1/60

◆旧有島武郎邸

   

 作家有島武郎が札幌で最後に住んでいた家(北12西3)後に北大の有島寮として長く使われ、1986年に札幌芸術の森オープンに合わせて移築されました。縮尺不明

◆旧永山武四郎邸

   

 明治13(1880)年建築。第2代北海道長官永山武四郎が屯田事務局長時代に私邸として建築したものです。縮尺1/100

◆旧北海道庁本庁舎(現赤れんが庁舎)

   

 明治21(1888)年建築。アメリカ風ネオバロック様式で当時最大の官庁建築物です。現在、北海道庁の敷地内に現存し、赤れんが庁舎として親しまれています。縮尺1/100

 以上が展示されていた全作品である。どれもがとても緻密に作られていて一見の価値がある作品ばかりである。模型展は本日から始まり、7日(日)まで開催されるそうだ。機会のある方はぜひ覗いてみることをお勧めします。