クラシック初心者の私は、弦楽器アンサンブルの演奏の違いはどこにあるのか?と思いながらPMFアカデミー生の演奏を聴き入った。すると、素人ながらに「これでは?」ということに思い当たった。それは…。
PMF2023のコンサート第2弾は7月20日(木)夜に開催された「PMF時計台コンサート」だった。実は、その前に私は7月15日(土)の「PMFオーケストラ演奏会」のチケットを購入していたのだが、それをすっかり失念し、大枚(?)4,000円をフイにするという大ポカを演じていたのだった。先日、今の時期PMFとサッポロシティジャズが同時期に開催されているということで「どうも集中できない」と嘆いたのだが、早速その被害当事者になってしまった…。
それはともかくとして、この日の「PMF時計台コンサート」は、PMFアカデミー生に寄る弦楽器のアンサンブル4組によるコンサートだった。コンサートの演奏曲目、弦楽器の組み合わせを演奏順に記すと…
◆ドヴォルザーク/三重奏曲 ハ長調 作品74
ヴァイオリン1、ヴァイオリン2、ヴィオラ
◆ハイドン/弦楽四重奏 イ長調 作品20 第6番
ヴァイオリン1、ヴァイオリン2、ヴィオラ、チェロ
◆F.ヘルマン/3つのヴァイオリンのためのカプリッチョ ニ短調 第1番 作品2
ヴァイオリン1、ヴァイオリン2、ヴァイオリン3
◆モーツァルト/弦楽四重奏曲 第14番 ト長調 K.387「春」
ヴァイオリン1、ヴァイオリン2、ヴィオラ、チェロ
演奏者は次々と入れ替わり、出身国もさまざまで、もちろん日本人の演奏者も加わっていた。
私がいつも感心しているのだが、音楽という共通言語の素晴らしさである。彼らはわずか2週間前くらい前に初めて出会ったはずである。そこで編成を決めて、わずかの音合わせ(練習)を経てステージに立っているのだ。そこにはそれぞれが、それ以前に音符という共通言語を相当程度に高いレベルで習得して集まっているからこそ、20日の夜のようなレベルの高い演奏が可能なのだと思う。
クラシック初心者の私には耳慣れない曲が多かったのだが、私は先述したようなテーマを持ちながら彼らの演奏に聴き入った。すると、それぞれの演奏に微かな違いがあることに気が付いた。(それはいかにも素人的であり、的外れなのかもしれないが…)
その違いとは??私はアンサンブルのリーダーの役割にあるのでは?と思ったのだ。
この日は全てが弦楽器のアンサンブルだったために、リーダー役はヴァイオリン1の方が担っていたように思えた。そのヴァイオリン1の方が、チーム全体をまとめようとする意識の高いアンサンブルの演奏に一日の長があった、と私はみた。リーダーの力量がいくら優れていたとしてもチーをまとめようとする意志が希薄な場合はなんとなく全体がまとまっていないようにも感じられたのである。
その点では、私は2番目に演奏したハイドンの弦楽四重奏曲を演奏した4人のアンサンブルを聴き終えた後に聴衆として最も充足感を感じたのだった…。
PMF演奏会を個れからも楽しみます。