ちょっ-と固い感じがしたかなぁ…。音楽的な技量には定評のある第11音楽隊だが、私的には全体的に力が入り過ぎていたコンサートのように受け止めたのだが、はたして他の方にはどう映ったのだろうか?
1月24日(水)夜、札幌コンサートホールKitaraにおいて「陸上自衛隊第11旅団第11音楽隊」の第48回定期演奏会が開催され、入場券を入手できたので参加した。前日の「札幌市消防音楽隊コンサート」に続いて連夜のコンサートということになった。
第11音楽隊は人気も相当のようだ。ステージ背後のP席も含めて会場はほぼ満杯の状況だった。
そして第11音楽隊の一つの特色は、3年前から音楽隊長(指揮者)が持丸周子1等陸尉という女性が務めていることだ。
連夜のコンサートということもあり、どうしても二つの音楽隊を比較しながら聴くことになってしまった。
演奏された曲目は次のとおりだった。
【第1部】
◇團伊玖磨/オリンピック序曲
◇岡田康汰/行進曲「道標の先に」
◇藤田玄播/吹奏楽のための天使ミカエルの嘆き
◇J.マッキー/シェルタリング・スカイ
◇P.スパーク/ドラゴンの年
【第2部】
◇M.O.シュワルツ/AII The Best
◇天野正道/コンチェルト・グロッソ
◇森田 “Johnny” 貴裕/坂の上のヒーロー With Vocal by Tomomi
◇永野良樹/風が吹いている With Vocal by Tomomi
◇Tomomi/明日の歌~ともにこの故郷で~ With Vocal by Tomomi
◇M.ラヴェル/ボレロ
〈アンコール〉
◇手嶌葵/明日への手紙 With Vocal by Tomomi
◇H.フィルモア/HIS HONOR
ご覧のように第1部は吹奏楽にとって本格的な楽曲が並んだ選曲となっている。第2部はちょっと柔らかな印象の曲目も並んでいるが、特色は札幌市内で活動しているTomomiという女性シンガーが登場したことだ。曲目の後にWith Vocal by Tomomiと記した曲が第11音楽隊の演奏をバックにして歌唱した曲目である。
第11音楽隊の演奏はさすがである。非常にレベルの高い演奏を披露してくれた。ただ、前日聴いた札幌市消防音楽隊の演奏とどうしても比べてしまう。そうすると前述したようにどうしても全体の “固さ” が気になった。
その原因の一つは、本格的な吹奏楽曲を非常に正確に演奏する様子が聴くものにはそのように伝わってきたように思う。さらに、持丸音楽隊長の指揮が非常に力強く感じられたのもその要因の一つのような気がした。
それは音楽隊に設置目的にもあるように思えた。消防音楽隊の方は過日の拙ブログでも触れたが「市民と消防の架け橋」となることを目的としているのに対して、第11音楽隊の方は、国民の安心と安全を守るために音楽隊のテーマを「たくましく、期待と希望を胸に」としていることにも大きいと思われる。
“ちょっと固かった?” などと表現したが、レベルの高い演奏を満喫させてもらったことには違いなく、満ち足りた思いでKitaraを後にした私だった。