田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

高齢期と泌尿器

2012-04-10 21:52:11 | 講演・講義・フォーラム等
 人間は高齢期になってくると女性も男性も秘密の箇所が不具合になってくるという。泌尿器科学会の市民公開講座で泌尿器に関するさまざまな話を聴いた。 

 それにしても「泌尿器」とは言いえて妙な感じがした。女性も男性も尿器が秘密の箇所にあるということなのだろうが、英語ではどうなのだろうと調べてみた。すると、「The urinary organs」とあった。「urinary」は「尿の」という形容詞、「organs」は「器官、臓器」という名詞だった。ということは「尿の器官」ということだから、英語はごく普通のネーミングということがいえる。日本語はなぜかそこに特別の意味を添えているように思える。誰が名付けたのでしょうね?

 4月8日(日)日本泌尿器科学会の設立100周年記念事業として全国各地で一斉に市民公開講座を開催したそうである。札幌では北大のクラーク会館を会場に開催された。
 講座は、「女性に多い膀胱のトラブル」「お父さん、おしっこの勢い悪くないですか?」「増えている泌尿器がん」と題して道内各地の大学の泌尿器科の先生たちが講義した。
 それとは別に「放射線の鋼材と最先端陽子線治療への期待」と題する放射線医学を研究する大学教授の講演もあった。

          
          ※ 公開講座前に会場内に映し出されたプログラムです。

 上記のように講座が多岐にわたったため、私の関心事のみについて記すことにする。
 まずは男性特有の症状である「前立腺肥大症」である。この病気には尿が出にくくなる「排尿症状」、尿がためられなくなる「蓄尿症状」、尿をし終わった後にみられる「排尿後症状」と分けられるそうだ。なるほどそう言われてみると程度の差こそあれ、身に覚えのあるところである。命に関わる病気ではないということもあり放っておく人が多いということだが、65歳以上では5人に1人は治療が必要だということだ。
 命に直接関わらないとはいっても症状が進むといろいろな病気を併発するということで自覚症状のある人は医師の診断を進められた。
 秘密の箇所の診断には恥ずかしさが伴うが、最初の診断はそのあたり十分配慮しているとのことだった。

 次に泌尿器がんに関することだが、泌尿器がんには「腎がん」、「膀胱がん」、「前立腺がん」の3種があるとのことだ。
 「がん」についてはどのようながんでも早期発見が大切といわれる。
 「腎がん」の場合は、血尿、発熱、体重減少、わき腹痛、下腹部痛などがその症状として現れるという。
 「膀胱がん」の場合は、血尿、排尿痛、頻尿、尿意切迫感などに留意が必要とのこと。
 そして「前立腺がん」では、骨への転移があるのでがんこな腰痛などには要注意とのことだった。

          
          ※ 講座全体の司会をされた北大泌尿器科の田中准教授です。講師の方々は会場が暗くて遠いため写せませんでした。

 最後に放射線によるがん治療について、研究の進歩によりピンポイント照射率が向上して、外科治療や化学治療(抗がん剤)以上の効果も望めるようになってきたという放射線医の講演があった。(もちろんリスクもあるだろうが…)         

 私たち人間は経年によって泌尿器ばかりでなく、さまざまな臓器に不具合を生じる率が高くなってきていることは覚悟しなければならないことである。
 その不具合に罹る率を少しでも軽減するには、今回の講座でも各講師が力説していたが、禁煙・節酒・食生活の改善・適度な運動である。今さらストイックな生活をしようとは思わないが、できるかぎりこうした専門家の呼びかけに耳を傾け、自分の生活の中に取り入れていきたいと今回の講座を受講しても思ったのだが…。


「桑園元気MAP」が完成!!

2012-04-09 21:30:18 | ボランティア

 文字どおり桑園を元気にするために立ち上がった有志によって作成が進められていた「桑園元気MAP」がこのほど完成した。予想した以上の支援を受けて、桑園地区に住む人たちに役立つマップが完成した。 

          
          ※ 持ち歩きやすいように6つ折りにした「桑園元気MAP」です。 

 桑園の食を担うお店が載っている。
 桑園の人々の暮らしを支える店や施設が載っている。
 桑園の人たちのオシャレを演出する各種店舗が載っている。
 桑園に関わる春夏秋冬のイベントが載っている。
 そして桑園地区にあるさまざまな会社も…。
 さらに、病院・学校・保育所・幼稚園・児童館・その他の施設も満載である。
 さらにさらに、災害時避難場所も明記されている。
 こんな情報満載の「桑園元気MAP」が完成した。

 拙ブログにも時折登場する「桑園交流ネットワーク」に集う人たちの中の一部有志によって作成委員を編成し昨年6月から作成が進められていた。
 実は私もその有志の一人として参加していたのだが、諸事情によって途中でリタイアしてしまった。そうした事情もあってこの話題はパスしようとも思ったのですが、「そんな心の狭いことでどうするの!」という天からの声に押されてレポートすることにした。

                
               ※ A3版の見開きには桑園地区の食の店、暮らしに役立つ店、オシャレを演出する店が満載です。                       

 このマップづくりは札幌市の「さぽーとほっと基金」からの支援を受けての活動だった。支援を受けるといっても50%は自己資金で賄わなければならない。当初は手弁当で参加している作成委員がそれぞれ資金を拠出して賄うというアイデアも出たのだが、桑園地区の企業の応援もあって資金面はクリアしたようである。
 途中でリタイアしてしまった私にも作成の状況は逐一伝えられていた。それによると、こうしたことを初めて手掛けるとあって何度も何度も会議を重ねながら作成作業は行われたようである。

          
          ※ 見返しのA4版には病院・学校・保育所・幼稚園・児童館・その他の施設、そして災害時避難場所が掲載されいます。          
   
 完成した「桑園元気MAP」はA3版の裏表カラー印刷で、6折りになっていて持ち歩きしやすい作りとなっている。
 桑園の街を元気にしたい。桑園の街を豊かにしたい。桑園の街を魅力ある街にしたい。
 そうした思いを抱いた人たちの思いがまた一つ形となった。
 「桑園交流ネットワーク」の中で今度は私も落伍せずに参加していきたいと思っている。


札幌Cafe紀行 №110 丸美珈琲店

2012-04-08 22:50:25 | 札幌Cafe紀行
 札幌市内の他の店に珈琲豆を卸していると聞く丸美珈琲の本山(?)を訪れてみました。男性スタッフ数人で切り盛りする店内はコーヒーのプロフェッショナルで運営しているかのような雰囲気を醸し出していました。

          
          ※ 丸美珈琲店のエントランスです。

 丸美珈琲店は札幌の中心街丸井百貨店近くにありました。
 たまたまだったとは思いますが、私たちが友人と訪れたときスタッフが扉を開けて迎えてくれましたが、土曜日の午後とあって満席に近い状態でした。
 店内はそれほど広くはありませんが、厨房の奥に大きな焙煎機が見えました。

          
          ※ 店内にはこのように一人客用の席もありました。
          
 スタッフがオーダーを取りに来ました。
 友人がコーヒーの種類について尋ねるときびきびと答えてくれたのが印象的でした。
 私たちは「本日のコーヒー」(420円 当日はケニア産のストレートコーヒーでした)
をオーダーしたのですが、「香りが良く、酸味がやや強い」と説明を受けました。

 出されたコーヒーはなるほど酸味が強く、私には少し苦手な味でした。コーヒー通でない私にはストレートコーヒーよりはブレンドされたものの方が合っているように思えます。
 出された器が高級そうでしたが、後から調べてみると《ブルダニューブ》というブランドだそうです。

          
          ※ ブルダニューブの器に入った本日のコーヒーです。

 店内にはなんたが誇らしげにディプロマ(賞状)が掲げられていました。友人が質問したところ、コーヒーの専門職の世界大会で入賞した証だということでした。
帰宅して調べてみると、「‘09ワールドカップテイスティングチャンピオンシップ 世界三位入賞」というものでした。
 
 札幌都心での営業にしては料金もけっして高くはありません。コーヒー通を自認される方はぜひとも一度訪れて世界三位の味を楽しんでみてはいかがでしょうか?

          
          ※ 店内のコーナーにはコーヒーを淹れるさまざまな道具と共に、ブルダニューブの器も即売されていました。

【丸美珈琲店 データー】
札幌市中央区南1条西1丁目2松崎ビル1階
電  話 011-207-1103
営業時間 8:00 ~ 20:00
    (日・祝日 10:00~19:00)      
定休日  無休(年末年始のみ休み)
座 席  18席
駐車場  契約駐車場 隣接松崎パーキング お会計1000円以上で30分無料
入店日  ‘12/03/31


コンサに春は来るのだろうか?

2012-04-07 23:04:22 | スポーツ & スポーツ観戦
 苦戦することは予想されていたし、私も覚悟はしていたが、まさかこれほどは…。点差以上にお寒い内容に私は寂しくスタジアムを後にするしかなかった…。

          
          ※ コンサの熱烈サポーターはこのように毎回趣向を凝らして懸命に後押ししているのだが…。
 
 J1に昇格したコンサにとって厳しい戦いが待っていることは予想されたが…。
 これほど厳しい現実を突きつけられるとは…。

          
          ※ 遠く千葉県柏市から駆け付けた柏サポーターの黄色の軍団です。

 今日(7日)札幌ドームで今季Jリーグ第5戦 対柏戦が行われた。
 試合は前後半に柏に1点ずつ献上し、0対2の惨敗である。
 惨敗と表現したのは点差以上に惨めな内容だったからだ。
 柏のミスがなければもう2~3点献上していたかも…。
 対するコンサは90分間ほとんどゴールの匂いさえ感じられない戦いぶりだった。
 これで5戦戦って1分4敗と厳しすぎる結果である。

          
          ※ 毎試合ダンスで盛り上げてくれるコンサドールズも寂しい思いをしているのでは?

 はたしてコンサに春は来るのだろうか?
 今日の試合を見るかぎり、その日は遠いと言わざるを得ない。
 ストレスだけを感じる観戦は辛すぎる。しばらく私はスタジアムから遠ざかろうと思う。

          
          ※ こうしてご夫婦(?)でレプリカユニフォームを着込んで応援する熱心なファンのためにもイレブンは応えてほしい。

 後半早々に2点目を失い、私の関心はU23候補に選出された奈良選手の動きを追った。
 今や奈良選手の選出だけが札幌の明るい話題になってしまった。
 奈良選手の動きを追うと、なるほど常に全体の動きを見ながら視野を広くして守備をしていることが分かる。
 しかし、後半だけで私が見ているかぎり2度にわたって凡ミスを犯し、相手に決定的なチャンスを与えてしまった。幸い相手の拙攻でことなきを得たのだが…。
 帰宅してニュースを見ると、相手ゴールの1点目も奈良選手のミスから献上したようである。
 高校を出たばかりの選手として注目を集めているが、まだまだ味方から信頼される存在にはほど遠いようである。さらなる精進を積み重ね、日本を代表するディフェンダーに成長してほしいと思う。

          
          ※ 背番号29奈良選手です。前からの姿を狙ったのですが難しかったです。

 それしてもなんとかコンサの現状を打開する道はないものか?
 知将石崎監督の大胆な戦術転換と選手たちの一層の奮起を期待したい。

          ※ 今回はドーム内の様子を少しレポートします。

          
          ※ こうしたグッズ売り場や弁当・飲み物の売り場がコンコースに並びます。

          
          ※ こちらは弁当売場ですね。日ハム戦になると観客が倍増ですからもっともっと賑やかになります。

          
          ※ スタジアム三階には子どもたちが楽しめる遊具が設置されています。 

札幌麺紀行 96 昭和ラーメンふくや

2012-04-06 22:19:08 | 札幌麺紀行 & グルメ紀行
 ワンコイン(500円)が売りのラーメン店だと思われますが、とても500円のラーメンとは思えないほどレベルの高いラーメンです。周辺の既存店にとっては強力なライバル出現と映っているのではないでしょうか?
 

 最近、意識的に取り組んでいるウォーキングで二十四軒手稲通を歩いていたとき、地下鉄二十四軒駅を少し過ぎたところに大きな500円玉をウィンドウに描いたラーメン店を目にしました。
 「いったいどんな味なんだろう?」と興味を抱き、後日のウォーキングの際に立ち寄りました。

          
          ※ ラーメン「ふくや」の入口です。窓に大きく500円玉の絵が描かれています。

 店内はごく普通のラーメン店といった趣ですが、ラーメン店にありがちな脂っぽい感じはなく清潔な感じです。
 メニューを見ると、醤油と塩だけでどちらも500円です。(大盛りは650円)
 スタッフの方に「どちらがお勧め?」と聞いたところ「どちらかといえば醤油です」とのことだったので「醤油」を注文しました。

          
          ※ 先客が2組いたのですが、退店時には客がなくカウンター席を写すことができました。

 ほどなく醤油ラーメンが出てきました。
 スープを一口含みます。「旨い!」豚骨と魚介のエキスがほど良く調合されていますが、私には魚介の香りと味がより印象に残りました。
 麺はかん水の割合が少ない細麺ですが、スープによく絡みます。
 チャーシューは柔らかく、メンマもよく味がしみています。

          
          ※ これが私が食した「醤油ラーメン」です。

 このように500円とは思えないレベルの高さです。
 後ほど調べてみると、この店は琴似の名店「ななし」の店主が出店した店だそうです。情報では店名に「昭和ラーメン」と冠を付けたのは、「ななし」の開店当初の味を再現しようとしたということです。そう言われてみると、なるほど「ななし」に似た味でした。

 スタッフに「とてもレベルが高いですね」と話すと、「ありがとうございます。実は今年の2月8日に開店したばかりなのです」と話していました。
 これは近隣のラーメン店にとっては強敵出現といった感じなのではないかと思います。
 ワンコインラーメン、二十四軒界隈に旋風を起こしそうです。

【昭和ラーメンふくや データー】
札幌市西区二十四軒3条4丁目2-2
電話    (公開していないということです)
営業時間  11:30~21:00 
定休日   水曜日
駐車場   有(4台)
座席    15席
入店日   ‘12/3/27

老いて益々盛ん! 桜守おおいに語る

2012-04-05 23:05:13 | 講演・講義・フォーラム等
 「 国宝とは財宝にあらず。一隅を照らす人なり 」とは平安時代の僧である最澄が言った言葉だそうだ。講師の浅利正俊氏はまさに社会の一隅を照らした素晴らしい方だった。

          

 3月31日(土)、道新ぶんぶんクラブの講演会で「日本の桜、北海道の桜 ~広がる花園、豊かな心~」と題して、松前の桜をはじめ北海道の桜の育成に多大な貢献をされた浅利正俊氏の講演を聴いた。

 今年の北海道の春はやや遅くなっているような気もするが、本州からは花だよりが聞かれる季節になった。ここ札幌でもあと一か月も経たないうちに桜の季節を迎えることだろう。そうした時期に桜の話を聴けるとあっておおいに興味をもった。

 講師の浅利氏は今年81歳を迎えるというが意気軒昂、張りのあるお声で90分間にわたって桜賛歌を披露された。
 氏は小学校教員の傍ら桜の研究を始めて松前公園の桜見本園の設計・整備だけではなく、品種改良までも手掛けられたという。また、札幌の桜を広めることにも貢献された方だという。

 浅利氏は言う。「日本人にとって桜の花は古の昔から特別な花だった」として、古今和歌集の中にある歌を紹介された。
 「春ごとに花のさかりはありなめど あひ見むことはいのちなりけり」(詠み人知らず)
 浅利氏はこの歌から「生きる力」を感ずると言う。さらに
 「世の中に絶えて桜のなかりせば 春の心はのどけからまし」(在原業平)
 この歌からは「美を育てる心」が感じられるという。

 そして浅利氏は、「桜は日本人にとって“青春の花”である」と話された。ここで日本の代表的唱歌である「花」を会場全体で合唱した。
 この“青春の花”説には私も同感した。浅利氏は言及されなかったが、最近のJポップには桜を題材にしてヒットした曲が実に多い。人それぞれ好き嫌いはあるだろうが、私には森山直太朗の「桜(独唱)」とか、コブクロの「桜」が耳に残っている。

 浅利氏の話は、ワシントンのポトマック川河畔の桜にまつわる話や、円山公園に桜の木を松前から献本した話など多岐にわたった。
 そして最後に北海道においても桜の名所として知られる静内の御料牧場の桜並木を整備した当時の牧場長の詩を紹介していただいた。少し長いが書き写すことができたので全文紹介することにします。

          

 牧場正門より数町右折し坂を上れば
 直線一道平坦砥石の如く
 左右両側翠色流るるが如く
 牧草園を見る正門より事務所まで
 二里余樹間所どころ厩舎点在し
 清風おもむろに至りて遥かに
 振鬛長鳴の象を伝える
 
   新冠御料牧場 第四代場長 黒岩 四万之進
 
 振鬛長鳴(しん りょう ちょう めい)とは、「馬がたてがみをふるわせていななく」という意味だとのこと。

          
          ※ 会場後方には北海道内各地の桜祭りなどのポスターが掲示されていました。

 浅利氏は自らの功績についてはほとんど語られなかったが、2005年に日本桜の会からで全国6人の「桜守」に選ばれ、2011年には北海道新聞文化賞を受賞された方ということから、その功績がいかばかりかということが想像される。
 80歳にしてなお矍鑠(かくしゃく)としたその姿からおおいに元気を注入された講演会だった。

札幌Cafe紀行 №109 ソクラテスのカフェ

2012-04-04 21:26:29 | 札幌Cafe紀行
 そこはカフェというより、たくさんの本に囲まれてコーヒーを楽しむ空間のようだった。「ソクラテスのカフェ」はその名が示すように、普通のカフェとは一風変わったユニークなカフェだった。 

               
               ※ 地上の入口にあった「ソクラテスのカフェ」の案内板です

 「本屋のおやじのおせっかい『中学生はこれを読め!』」で有名な「くすみ書房」が西区琴似の店舗地下に開店したのが「ソクラテスのカフェ」です。カフェでは朗読教室や大学教授の講話、あるいは水彩教室などを開催するなどユニークなイベントを行うカフェとしてその名前を知っていました。
 ところが昨年、琴似の店舗を閉じ、大谷地に転居開店したということでカフェもなくなったのではと思っていましたが、某日近くを通りかかったときカフェは健在であることが分かりました。そこで早速訪れたというわけです。

          
          ※ 店の入口です。ちょっとレトロな雰囲気も感じさせますね。

 店内に入って驚きました。いきなり大きな本棚が迎えてくれたのです。
 店は「古本と珈琲のBook Cafe」を標榜するだけあって、60~70年代の文芸書を中心に約3,000冊の本が陳列されているそうです。
 客席はカウンターと本棚で仕切られた中に点在する形でありました。また、一方にはグループでミーティングや、朗読会などの集会ができるようなコーナーもありした。

          
          ※ 店内に入るといきなりこのようにたくさんの本が出迎えてくれます。
        
 文芸書をじっくり読むほどの時間は予定していなかったので、テーブルの近くにあった科学雑誌を手にとり腰を下ろしました。
 そしてオーダーしたのはなんとカフェ巡りでは初めてでないでしょうか「カフェオレ」(500円)をオーダーしました。
 カフェオレはそれなりに美味しかったのですが、ミルクが入ったためにコーヒーそのものの美味しさを感ずることができなかったのは私の失敗でした。

          
          ※ カフェオレには写真のようなビスケット(?)が付いてきました。他のドリンクでも付いてくるのかな?

 店内は静かで本棚で仕切られていることもあり、ゆっくりと読書をしたい向きにはぴったりのカフェのような気がします。加えて、コーヒー(450円)の追加が200円ということも長居するには絶好と思えます。
 時間に余裕のある本好きの方にはお勧めのカフェです!

          
          ※ こちらはイベントやグループでの使用ができるちょっとしたコーナーです。

【ソクラテスのカフェ データー】
札幌市西区琴似二条7-2-5 メシアニカビル B1F
電  話 011-611-7121
営業時間 11:00 ~ 18:00
    (土・日・祝日 13:00~18:00)      
定休日  金曜日・第4土曜日
座 席  ?席
駐車場  無
入店日  ‘12/03/29

日ハム中田いまだ春眠から覚めず

2012-04-03 23:44:04 | スポーツ & スポーツ観戦
 日ハムの中田選手が苦しんでいる。開幕三連戦は全く打てず無安打に終わった。今夜こそ大爆発してくれると信じて札幌ドームに向かったのだが…。 

          
          ※ あの独特のがに股スタイルのバッティングフォームで投球を待つ中田選手です。

 9回裏、2点差を追う日本ハムの攻撃は金子、二岡と出塁して田中が送り、一死二塁三塁の好機を迎えた。
 期待の稲葉(この日2本の二塁打を放っていた)は良い当たりだったがオリックス一塁手の好守に阻まれた。しかしその間に三塁走者が還り4対5とし、二死三塁と一打同点のチャンスに好打者糸井という場面を迎えた。

 そのとき私は、糸井のタイムリーを確信し、その後に極度の不振に悩む中田が春眠から覚醒するような鮮やかなサヨナラホームランを打って不振から脱出するシーンを思い描いた。

          
          ※ 35倍ズームの威力を十分に発揮したバッティング時の鶴岡選手のアップ写真です。

 今年の日ハム初観戦は今夜の対オリックス戦となった。
 観戦の動機は今夜の対戦が中央区民デーとなっていて招から待券が舞い込んだからだった。いつも日ハム戦は招待券や他から譲っていただいたものが多く、そのほとんどはC指定という札幌ドームの天井付近から観戦するものだった。しかし「たまあにはもう少し近いところで観戦したいもの」と思い、今夜は若干の追加料金を払ってA指定席に変更し、フェンスから12列目というグランドレベルに近いところで観戦することができた。

          
          ※ 試合のインターバルに華を添えるファイターズガールのダンスです。

 さて、期待の糸井であるがオリックスのクローザーの岸田の投球が素晴らしかったのか糸井らしくない中途半端な形での三振に終わり万事休す…。私が思い描いたシチュエーションにはならず試合終了となってしまった。

 それにしても中田選手は極度の不振状態に陥ってしまったようだ。凡打に終わった後の中田選手の表情が我々から見ていても落ち込んでいる様子を窺い知ることができる。
 昨シーズン後から体づくりに励み、フォーム固めに努め、オープン戦は非常に良い状態だったのに…。

          
          ※ ダッグアウトの栗山監督を狙ったのですが、ダッグアウト内は光量が少ないためか今一つクリアでないのが残念!
 
 早晩彼本来の姿を見せてくれるものと信じているが、それまで辛抱強く栗山監督は彼を使い続けてほしいと願っている。
 帰宅してこのブログを作成していたら、今夜一緒に観戦した友人から電話が入った。
 彼の言では「早く長い眠りから覚めて暴れてほしい」と言う。
 それは日ハムファンの誰もが思い、願っていることだ。
 目覚めよ!中田 私たちは信じている。

          
          ※ 今年から札幌ドームでも解禁された風船飛ばしのシーンです。もちろん私も参加しました。

プーチン大統領と日ロ関係 後編

2012-04-02 23:07:41 | 講演・講義・フォーラム等
 小寺欧州局長の講演が日ロ関係の総論とすれば、三氏によるパネルディスカッションはそれぞれの立場から各論的な分析、解説がなされた。 

 パネルディスカッションに登壇したパネリストは、中国社会科学院ロシア外交研究室主任の鄭羽氏、北海道大学スラブ研究センター教授の田畑伸一郎氏、公益社団法人北海道国際交流・協力総合センター(HIECC)上席研究員の高田喜博氏の三氏が登壇し、コーディネーターは北海道新聞編集委員の本田良一氏が務めた。

          

 各氏の主な分析・解説を紹介することにします。
 鄭羽氏は「ロシアと中国」の関係について語った。
 中ロ関係は以前の「政熱経冷」の関係から、全面的に良好な関係を築くことができている。①中ロが米国と良好な関係にない今、両国間に安全外交協力関係が形成されている。②中ロ経済においても中国がロシアの一番の取引先となっている。③中国はロシア極東地域との間にパイプラインを敷設し、ロシアから大量のエネルギーを輸入している。
 中国人のロシア極東地域への進出についてロシアは「矛盾の心理」にあるのではないか。中国人に乗っ取られるのではないかという恐れと、今や極東地域において中国人が不可欠な存在になっているという矛盾した状況にあるといえる。

 田畑氏は、シンポジウムのテーマである「北東アジアにおける日ロ関係の展望」について語った。
 ロシア経済は一時の高成長期を経た後、一時低迷したが現在は回復期にある。高成長期を支えたのはロシアの石油・ガスといった資源産業であった。今後プーチンは資源だけに頼らない製造業の発展を目指すだろう。
 一方でロシアは北東アジア諸国の発展を視野に入れながら、極東地域に眠る石油・天然ガスの開発を進めるなど、今後北東アジアとの結び付きを強めてきている。
 そうした背景の中、日ロの経済関係も2000年代に入り非常に活発になってきている。
 今後もその動きは活発になっていくだろう。

 高田氏は、ロシア(極東)と北海道との経済的な交流について分析・解説した。
 北東アジアという大きな流れの中で極東ロシアの変化は急激である。極東ロシアが近い北海道経済にとってはチャンス到来といえる。 ただし、北海道は中小企業が主であるので、市場としては必ずしも大きくないが北海道から最も近いサハリン(樺太)を注視すべきである。
 サハリンを足掛かりにして、極東ロシア、そして西へという展望を持つべきである。
 その際、先行する他府県や韓国、中国の企業との競争に伍するためには行政をはじめとしたオール北海道体制で臨まなければならない。

 そしてコーディネーターの本田氏は改めて三氏に北方領土問題については問うた。
 この問題については三氏とも現実的な考えを示した。
 つまり、領土問題について相手を屈服させるような解決策はない、という考え方だ。膠着した現状の解決を求めるのではあれば引き分け論も成り立つと…。そして新しい二国間の関係を築くべきだと…。
 鄭氏も当初は「他国のこと。関心がない」などと述べたが、後からは「50対50」という考え方もあるとした。
 大約、各氏は以上のようなことを語った。

 シンポジウムを終えて、外交の難しさを痛感した。
 つまり、政治的問題と経済問題との兼ね合いである。
 現在、韓国や中国の企業は極東開発に積極的に進出していると言われるが、日本は若干及び腰の姿勢があるという。それは日本政府が「日本の法的な立場を崩さない」(小寺局長談)という基本姿勢があり、韓国や中国とは立場が違うという姿勢を見せる。両国間の重い課題(領土問題)の解決無しには経済的発展も多くは望めないということになる。

 小寺局長は「外交問題は国民のコンセンサスを色濃く反映するものである」と語った。
 果たして北方領土問題についての国民のコンセンサスはいかなるものなのだろうか?
 そのコンセンサスを得るために政府・外務省は真剣に取り組んでいるのだろうか? そこのところが私には見えてこないのだが…。

プーチン大統領と日ロ関係 前編

2012-04-01 23:43:46 | 講演・講義・フォーラム等
 ロシアの大統領選挙で予想どおりプーチン氏が返り咲いた。このことによって日ロ関係はどうなっていくのか?現役の外務官僚である欧州局長の小寺次郎氏がその見通しを語ってくれると思ったのだが…。 

 3月30日(金)京王プラザホテルにおいて「北海道で考える北東アジア国際シンポジウム」が開催された。テーマは「ロシアの新しいリーダーと極東戦略 ~北東アジアにおける日ロ関係を展望する」というものだった。

          

 外交問題はそれぞれの国の国益のための交渉事であるから極めて政治的な側面が強い。特に日ロ間においては四島の帰属問題というデリケートな問題が横たわっている。
 その交渉の最前線にいる外務省欧州局長の小寺次郎氏の講演とあって、どのようなことが聞けるのかと多くの関係者、市民が集まったが、私も興味津々であった。

 しかし結論から言うと、小寺氏は何も語らなかった。
 氏が語ったのは、ロシアの現状を整理して述べただけであった。それはある意味当然だったのかもしれない。現役の官僚が自らの思いや予想などを語るはずがない。
 ましてや最前列には在札幌ロシア総領事が外務官僚の発言を一言も聞き逃すまいとして鎮座しているのだから…。

 そこで本日のレポートは小寺氏が整理して語ってくれたロシアの現状についての主な点について紹介することにする。
 今回の大統領選でプーチンは63%の得票率で当選したが、昨年12月に行われた下院選挙でプーチン率いる統一ロシアの得票率49%から見ると、かなり国民の信頼を回復した数字と見ることができる。
 このことは、不正選挙と批判のあった選挙の仕組みを改めたこと、国民が関心を寄せる公約を広く周知したこと、プーチンに代わるような人物がいなかったこと、などによって支持率が回復したと分析した。
 そこで今後のプーチン政権については、支持率は今以上に伸びないだろうが今後も安定した政権運営がなされるだろうとの見方を示した。

          

 プーチン政権の今後の経済、外交政策の見通しについて、経済面では①資源依存体質からの脱却を図り、製造業を重視するだろう。②欧州偏重からアジアに目を向けてくると思われる。③労働力の減少のために外国人労働者が急増している問題の解決を図るだろう。などという点について述べた。
 また、外交問題については①ソ連邦崩壊後もロシア国民の間には米国と対等であるべきとの思いが強いが、そのことを背景に強いロシアを意識した発言、態度を取るだろう。②対日政策では北方領土問題とは直接結びつかないが、アジアの窓としての日本、技術力の高い日本を重視する姿勢を取ってくるとみられる。と述べた。

 そして肝心の北方領土問題については、ロシアが譲歩するという明らかな兆候はない。この問題についてはあせらず、あわてず、あきらめず、冷静な対応が必要と述べただけだった。

 この後会場との質疑があったが、質問はやはり北方領土問題に集中した。
 しかし、小寺氏はやはりこのデリケートな問題については慎重だった。「外交は国民のコンセンサスを色濃く反映するものである」と述べるに止まった。

 シンポジウムはこの後、三氏によるパネルディスカッションに移った。こちらも興味深いものだったので、明日後編としてレポートすることにします。