以下の記事は「市史通信」第21号(仙台市博物館市史編さん室)(平成21年7月31日発行)からの抜粋です。
「広瀬川を渡る! -橋がつなぐ人びとのくらし」という記事です。
私がこの“鮎と戯れて”で何度も紹介している橋といえば、「澱橋」と「牛越橋」となります。たまに「仲の瀬橋」も出てきます。
JR仙台駅の標高は36メートルだそうです。 下流域からいうと、仲の瀬橋は44メートル、澱橋は42メートル、牛越橋は43メートルの標高となります。
初めて分かりましたが、仲の瀬橋よりも上流にある澱橋や牛越橋の方が標高は低いのですね。驚きです。
以上は橋の標高ですが、川の標高(橋の直下付近)を見ると、仲の瀬橋の広瀬川の水面は24メートル、澱橋の水面は26メートル、牛越橋は32メートルとなっています。
これからいくと、仲の瀬橋と澱橋の川の標高差は2メートル、澱橋と牛越橋の標高差は6メートルもあります。そのようになります。 実感としては、逆のような気がしないでもないですが、西道路のトンネル上の段々瀬のことを考えるとそうかもしれないと思います。
川の水はいうまでもなく当然高いところから低いところに流れます。改めてこのような数値を見ると、結構落差があるものだと思ってしまいます。
以上二つの数値から橋と水面との距離はどのくらいあるか計算できます。 仲の瀬橋は20メートル、澱橋は16メートル、牛越橋は11メートルとなります。 仲の瀬橋と澱橋では竿は橋に届きませんが、牛越橋は人間の身長や腕の長さを加えると橋に届いてしまうということになります。
市街地を流れる川の、橋と水面との距離が11から20メートルもあるということは、とりもなおさずそれだけの高さがあるということであり、崖が切だっているということになります。 このことは私のブログの広瀬川の写真を見ている人にはお分かりのことと思います。
そしてそれらに守られるようにして建てられていたのが仙台城(愛称 青葉城)ということになります。広瀬川の裏になる八木山にはそれこそ40、50メートルくらいもあるの断崖絶壁が存在しています。
ということで?橋というものはいろいろなことを教えてくれます。
皆様も改めて自分の近くの橋の標高やその下の水面の標高を調べてみてはどうでしょうか。