それでも外に出れば日差しの中に、心なしか鋭いものを感じる北の国会津は
すっかりと晩秋となり…来たる冬へとの秒読み態勢になってるのかも。
そろそろ 天気も崩れて来るのかもしれない。
そんな日々の中で、思いがけずぽっかりと空いたpochikoタイム。
夫も息子もバイクのツーリングで、紅葉を堪能して来たというのに
今年はロクな紅葉を見る事が出来なかったような気がする…。
そんな思いで、お買い物ついでに足を伸ばして行ってみた東山ダムへと。
何度か行ったけど、紅葉の時期は初めてじゃなかったっけかなぁ
市内から東山温泉へと、途中 昔あった背炙り山へのケーブルカー跡を見て
なだらかな枯れ葉が舞い散る道路をゆっくりと景色を眺めながら車を走らせる。

昔、ここから背炙り山へのケーブルカーがあった。
こぢんまりとしたトンネルを二つほど通り抜けると、目の前には東山ダムが見える。
渇水の時期なのかダム湖の水は少なく、紅葉もいまひとつ遅かったみたいで
すっかり落葉してしまった木もあり、心なしか色褪せ加減だったが
それでも十分に許容範囲の紅葉狩り。

ダムの下には芝生で『東山ダム』と書かれている。

まだ紅葉が残っている林道を進んで行く。

東山ダムをぐるっと一回り出来る。
道路からダム湖を一周できる道へと右折して
ゆっくりと辺りを見回しながら、時々停車して写真を撮る。
そうそう、この感じは夫と二人で出掛けた時には味わえないもので
思いっきり息を吸い込んで吐き出すと、気のせいか体が軽くなったような気がする。
途中高齢のご夫婦連れが、道端の退避所に車を停めて
去りゆく紅葉を惜しむかのようにカメラを向けていた。
三脚付きの一眼レフカメラ…お年寄りは良いものを持っている。
ちょっと 羨ましい。
対岸に目を向ければ屏風岩が見える。屏風と名のつく岩は各地にあるようで
同じ会津でも奥会津桧枝岐村近辺にある屏風岩とは大人と子供ほどの差はあるけど
それでも風光明媚さは負けてはいないぞ!と何枚かシャッターを切る。

ダム湖の水が満々としていたら、また景色は違って見えるのかもしれないなぁ。

目の前に山ブドウだろうか…食べてみれば良かったかな。
と思ったら、植物に詳しいazamiさんに教えていただきましたが
アオツヅラフジと言って、エビヅルのように果実を食べる事は出来ないが
葛篭の材料や漢方の薬草として古来から知られているようです。
とにかく不味いらしいです(~_~;)
先方に赤い橋が…そこに数人見かけて、写真撮りをしているのかと思ったが
どうも釣りをしているようで、近づいて何が釣れるのかと聞けばワカサギだという。
こんな所にもワカサギはいるようで、プラスチックの容器には数匹のワカサギが泳いでいた。
なかなか釣れないと、誰かがぼそっとつぶやく、少し本腰を入れて釣らんと…と
私の残した激励の言葉に、威勢良くハイヨ!!の声が盛りを過ぎた様な紅葉に響く。

橋の上から、ダム湖まで長い釣り糸を垂らして釣りに興じていた。

こんなところにもワカサギはいるんだねぇ~
ダムの真上に来た時に車を停めて写真を撮る。
天気は良いが少し煙ったような景色は、少ないダム湖の水を反射させる。
キラキラキラ…光がまぶしい、端の方では鴨が泳いでいるのだが
遠くてカメラには収まらなかった。


東山ダムから温泉街へと渓流沿いに…渓流は雨降り滝とも呼ばれて
高さ約10m、幅16m。36段ともいわれる大石に水が砕け飛び
水の少ない時期なので迫力には欠けるが、あたかも雨のように見えることからこの名がある。


ほとばしる様に雨音にも似た流れ落ちる渓流。
温泉街は新しい建物のホテル形式が増えた。
だが変わらずに温泉旅館を彷彿とさせる建物を見ると
どうしてだか、ホッとするものを感じる。
ちょうど東山ダムの紅葉のように、盛りを過ぎた年代にかかってるって事なんだろうか。

今日は午後からどんよりとした天気になり、そろそろ晩秋の雨が来る頃との予報。
昨日のうちに思い切って出掛けて来て良かった…。