心持ち涼しく…いつものコンビニでデザートを買って引き伸ばした孫太郎の写真4枚と
目に写る雨に曇った山々を眺めながら、ばぁちゃんの待つ施設へと行って来た。
小雨に煙る施設近くの風景
施設の中はこもった様な生暖かさで、きっとお年寄りだとか寝ている人にとっては
このうえなく過ごしやすい室温環境なのかも知れなかったが
外から入った私には蒸し暑いとしか思えなかった。
新しい入居者があると部屋の交換があったり
今度の部屋は二人部屋で、残念ながら外の景色は望めないが
それでも窓際のベッドで横たわっていた…ばぁちゃん。
目やにと口元が汚れていたので、ウエットティッシュで拭き取ろうとすると
ウエットティッシュを持った手をギュッと握られ
顔を覆うように、相変らず元気な左手が遮る。
前も何回か手をつかまれたのだが、それは私の事をわかっての事ではなく
いじるな…触るな…余計な事をするなの拒否反応としか思えないでいる。
エアーマットではない為に体を斜めに向けられたその格好で
なんだか放って置いてくれオーラを感じてしまった。
持って来た曾孫の写真を見る事もなく、私を見据えて手を握る。
考えてみれば…施設での生活はすでに4ヶ月になろうとしている。
12年前に倒れて以来、こんなに長く私の手元から離れた事はなかった。
脳梗塞後に胆石の手術をした時でさえ一ヶ月かそこらで
しかも毎日顔を見せていたし…もうそろそろ限界なのかもしれないなぁ
残された右脳で何かを感じているのだろうか。
家に帰って来たら、胸に巻かれた…麻痺腕に巻かれたタオルは取り外そう。
エアーマットだから無理に体の向きを変えなくても良いし
ザワザワとしたBGMではなく、いつものラジオ番組からの歌謡曲
ご飯も好きな物を食べようね!それからそれから…心でつぶやく。
口をキュッと結んで、目の辺りが気持ちくぼんだ様な…。
そんな顔を残して、もう少しの我慢だからね、と早々に帰って来た。
はぁぁ…ちょっと溜め息!
だって、しょうがないっしょ! 夜中に蛍光灯の灯りに誘われたように
シャッターの隙間からカエルが続々と忍び込んでさ~
何匹外に放り投げた事か…そんな仮住まいには住まわせられないもんね^^;
って事で、いつもの帰り道で見つけた山百合の花をUP!
山百合って食べられるんだってね♪ 花言葉:荘厳・甘美