「げさっか」という熊本弁がある。趣味の悪いことに対し、断定の意味をもって言う。漢字を当てると「下作だ」ということだろう。「げさくさー」とも言うが、これはいささかニュアンスが違って、若干意味が弱い気がする。国語辞典でも見ることができるから、死語でも無さそうだ。当然古語辞典にもあるから骨董ものの言葉だと思われるが、古い時代熊本弁に組み入れられ、立派に一本立ちしている。
洋服のコーナーで買い物をしている婦人に、連れ合いであろう老人が「そらちょっとげさっかばい」と言う。派手な色模様のシャツ(ブラウス?)を手にもった婦人は、「なんば言いよっと、こん位んもんが、何がげさっ(下作)かろかい」婦人はレジに向かって歩き出した。自分を納得させるように「なん、げさっかろうかい」と小声で言った。
(それは少し趣味が悪いよ)
(何を仰いますか、この位の(色や模様が)ものが、何で下作なものでしょうか)
(下作じゃーないですよ)
洋服のコーナーで買い物をしている婦人に、連れ合いであろう老人が「そらちょっとげさっかばい」と言う。派手な色模様のシャツ(ブラウス?)を手にもった婦人は、「なんば言いよっと、こん位んもんが、何がげさっ(下作)かろかい」婦人はレジに向かって歩き出した。自分を納得させるように「なん、げさっかろうかい」と小声で言った。
(それは少し趣味が悪いよ)
(何を仰いますか、この位の(色や模様が)ものが、何で下作なものでしょうか)
(下作じゃーないですよ)