閏年や一日遅き花の春 子規
正岡子規の句である。そうか春の到来が例年より一日遅いか・・・うまいな~とほとほと感心してしまう。
「閏(うるう)」という字は「じゅん」と読むが、「本来は門構えに壬(じん)」が本当ではないかといいはる友人がいた。
王はどう考えても「じゅん」とは読めんという。ご高説は左の耳で聞いて右の耳から聞き流したが、随分のこだわりだった。そのご仁、名前が潤一だった。
しばらくして、「そういう説もある」という先生の話をきいて、してやったりという顔でまた講釈を受けた。
4年ごとの2月29日を迎えると思い出す話だが、その友人とも会う機会が全くなくて面影さえ浮かばなくなった。
例えば「正閏」という言葉がある。「南北朝正閏論」の正閏だが、この場合の「閏」は「本来あるもののほかにあるもの」「正統でないあまりもの」と解されている。この意味を気にしていたのかしらと今では思ったりする。
お~い、潤一元気にしてるか・・・