South Is. Alps
South Is. Alps
Coromandel
Coromandel, NZ
Square Kauri
Square Kauri, NZ
Lake Griffin
Lake Griffin


Saap Thai, Pitt St., Sydney (Thai restaurant)

今朝、ゆっくり寝ていてもよかったのだけれど、案の定、6時過ぎには目が覚めて、起きだして、メールチェックなど。朝食を近くのコンビニに買い物に行く。11時少し前に、みんなで、飲茶に行こうということになる。「東海酒家」は満席で、待たされる気配であったので、近くの「富麗宮(Marigold)酒家」(http://www.regal.com.au/html/marigold.htm)に行く。様々な飲茶をたらふく。

歩いてダーリングハーバーの「Sydney WildLifeWorld」(http://www.sydneywildlifeworld.com.au/)へ。水族館に隣接してたてられているが、ここには今まで来たことがなかった。昆虫や、は虫類、鳥類、有袋類が狭い中ではあるが効率的に展示されていて、なかなか見応えがあった。また、展示の方法は、樹木などを植栽して、できるだけ生息域に似せてつくられていて、そちらの方もよかった。樹木が多く必ずしもよくみえる訳ではないのだが、かえって探すという点でも、観察させることにつながるのではないか。ウェブサイトも充実している。

モノレールで少し移動して、歩いてフィッシャーマンズ・マーケットに行き、生ガキとスモークサーモン、白ワインをたらふく飲んだ。さすがに終わり近い時間だったせいか、人が少なくなっていた。トラムで宿に戻り、一休み。
この間、夕食の場所を探る。タイ料理がよいかといくつか探るが、良さそうなところは、いずれも、休みだったり、予約を取らなかったりして、結局は、近くのSaap Thaiというところにする。

うまく予約できなかったところを、記録のためにURLを記しておく。いずれも、ちょっとおしゃれなThai-Australianフュージョンといったところか。
Sugarcane: http://www.sugarcanerestaurant.com.au/
Longrain: http://www.longrain.com.au/
Spice I Am: http://www.spiceiam.com/

それで、出かけたところは、Saap Thai, Pitt St., Sydney
ここは、カジュアルなレストランで、とても値段がやすいだけではなく、おいしい。BYO。リーダーをねぎらおうと思ったが、かえっておごってもらった。

タイ風さつま揚げ
タイ風サモサ
青いパパイヤのサラダ
チキン・グリーンカレー
シーフードミックスのタイ風炒め物
豚ミンチのラーブ

Saap Thai: http://www.menulog.com.au/saap_thai

8月31日夜、「読書と夕食」へのアクセスが不調で更新できなかったが、例によって、さかのぼって記録しておく。

2008-08-31 23:54:10 | 夕食・パーティなど | コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )


戦争記念博物館

キャンベラでの最後の訪問は、「戦争記念博物館」(http://www.awm.gov.au/)だった。
オーストラリアは、19世紀のイギリス植民地時代から、ナイル戦役などに兵力を送り、また、第一次大戦ではとくにガリポリでは大きな犠牲を出した。オーストラリアによる海外派兵の原則は宗主国のイギリスの意向(動向)に従うものではあるが、関連して、国連軍としての派遣実績もおおい。
また、太平洋戦争にあっては、連合軍として国土への直接攻撃を受けた(日本軍によるダーウィン空襲やシドニー湾における特殊潜航艇による攻撃)し、国土防衛の目的もあって、ニューギニアにおける日本軍との攻防は、国土防衛の死命を制する闘いであった(と考えられていた)。
戦争記念博物館は、非常に規模の大きい博物館で、その位置もグリフィン湖を挟んで、国会議事堂(Capitol Hill)と向かい合っていて、都市計画上も重要な位置づけであることがわかる。オーストラリア国家のアイデンティティに関連する重要なモニュメントとして戦争が位置づけられていることは、日本での関連する事項と比べてみることが重要だろう。

なお、この11月までの間、キャンベラでは、写真関係の展覧会が各所で開かれているようだ。残念ながら、今回、時間的な余裕がなく、戦争記念博物館以外、訪問できなかった。戦争記念博物館での特別展「Icon and archive: photography and the World Wars」は、関連事業であったようだ。
National Photography Festival:http://www.nla.gov.au/vivid/

また、国立美術館「National Gallery of Australia」でも、太平洋アジアの太平洋戦争以前の100年の写真展がひらかれていて、友人のすすめもあったのだが、行くことができなかったのは、残念だった。
Picture Paradise:Asia-Pacific photography 1840s -1940s:http://nga.gov.au/Home/08-WINTER/

2008-08-30 23:36:07 | 博物館/美術館など | コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )


Captain Torres, Sydney

今日の午後、キャンベラからでてきた。
オーストラリアはじめての同僚二人をふくむ四人で宿からPitt St.をサーキュラーキーまで歩き、ロックス方面へ。旅客ターミナルあたりでビールを飲む。
宿にいったん帰って、近くのCaptain Torresへ。

前菜に、
ナチュラルオイスター1ダース
ホワイトベイトの唐揚げ
アボカドとシーフード
タコのスペイン風煮物

メインに、
パエリア
Whitingの焼き物
ステーキ

2008-08-30 21:39:56 | 夕食・パーティなど | コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )


Utopia: The Genius of Emily Kame Kngwarreye

オーストラリア博物館(キャンベラ)で「Utopia: The Genius of Emily Kame Kngwarreye」展を見た。私にとっては、同じ作品を、大阪、東京とあわせて、三都市で見たことになる。

展覧会の規模としては、キャンベラが最も小さいようである。また、これまでの巡回展の様子などが、ビデオ画像として紹介されている。

作品についてはともかく、会場については、東京が最もよかった気がする。そのひとつは、会場にゆとりがあって、導線がよくわかったこと。また、大阪は、圧迫感があった。キャンベラは、会場の壁面の色彩がかなりの部分が「利休鼠」で、作品の色合いとあっているというのか合っていないというのか。壁面が白の方がよかった気がするし、日本での展示がEmilyの作品の変化がよくわかるようになっていたが、導線もあって、キャンベラはよくわからないかもしれない。もちろん、観客が十分に知っているのであればよいのだが。

会場を同僚と回って、議論したのは、この展覧会は「美術展」(グローバルな美術というものがそんざいするとすれば)なのか、それとも、「アボリジニ美術展」であったのかどうかという点だ。Emilyの作品が抽象画であるというのが日本での(あるいは、世界での?)評価であろうが、果たしてどうであるのか。二つの文化のであうところに新たな美が見出されるエンカウンター理論も言えるかもしれないが、市場至上主義も含めて、芸術論を改めて考えてもよいと思う。

読書と夕食:6月6日:国立新美術館「エミリー・ウングワレー展」:http://blog.goo.ne.jp/sig_s/e/a61dce812dd52c2fbc6b16738ffbec2f
読書と夕食:2月25日:国立国際美術館「エミリー・ウングワレー展」:http://blog.goo.ne.jp/sig_s/e/111d88f9e512888632420542a370b636

National Museum of Australia: Utopia: The Genius of Emily Kame Kngwarreye:http://www.nma.gov.au/exhibitions/utopia_the_genius_of_emily_kame_kngwarreye/

2008-08-29 22:10:53 | 博物館/美術館など | コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )


Alanya Restaurant, Manuka, Canberra

今日は、ワークショップの2日目。オーストラリア側の二人の発表を聞き、ディスカッション。午後、別のサミナーに参加して、オーストラリア博物館(キャンベラ)で集まり、「Utopia: The Genius of Emily Kame Kngwarreye」展をみた。それについては、別に。
夕方、明日のシドニー便の時間を変更。電話の手続きには、ずいぶん待たされたが、完了。

先日見つけていたManukaのトルコ料理のAlanya Restaurantに出かける。過大な期待は持っていなかったけれど、なかなか、おいしい料理がでてきた。4人で前菜をふたつ、メインを各自がとって、つまみ食いをした。料理だけだと、ひとり30ドルぐらいですますことができる。

Dip Plate: Mix of 4 dips served with Turkish Bread: Humus, Eggplant, Yogurt&Cucumber, and Spinach
Sigara Boregi: Fetta cheese wrapped in pastry
Lamb Tas Kebap (Pot Kebap): Lamb cooked in special sauce, served with rice and salad
Chicken Tas Kebap (Pot Kebap): Chicken cooked in special sauce, served with rice and salad
Sis Kebap: Lamb on a skewer and grilled over charcoal, served with rice and salad
もう一種類、残念ながら、ウェブのメニューからとることができなかったがLambすね肉の煮込み。

Alanya Restaurant, Manuka, Canberra:http://www.akvaryumhobisi.com/alanya/index.htm

2008-08-29 20:39:23 | 夕食・パーティなど | コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )


Vivaldi, ANU, Canberra

今日は朝9時半から昼食を挟んで、17時まで。一日中国立大学でワークショップ。なかなかハードな一日ではあった。当地の研究仲間5人ほかが来てくれて、我々全員がプレゼンテーション。
夕食はキャンパスコート内のVivaldiというレストランで会食。我々5人と、参加者の主要な二人。

前菜に、イカフライと白菜のバルサミコソース、メインにローストチキン。

ちょっと甘めだった。

2008-08-28 22:10:09 | 夕食・パーティなど | コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )


Thai Corner, Manuka, Canberra

今朝は、Parks & Wildlife, Arid Zone Research Institute に行って、同僚の野生ラクダに関する聞き取りに同席。最近は、オーストラリアの野生ラクダの生息数が最近増加して、オーストラリアの植生を乱しているらしい。生息数の管理が問題になっているとのこと。
メルボルンを経由してキャンベラに移動。こちらは、ここ数日の中央砂漠地帯よりも寒いかもしれない。ただ、湿気が増えて、風がないので、これを、ましというかどうか、と行ったところではあるが。

Manukaは、Canberraでもにぎやかなおしゃれな店の並ぶ一角。今夜は、タイ料理を選んだ。ここの味は、辛さ控えめでむしろ甘めと行った感じだが、悪くない味付けだ。

牛肉のラーブ、白身魚の甘辛野菜あん、牛肉と野菜の炒め物、チキンと幅広米麺の炒め物、タイ風さつま揚げ、タイ風揚げ出し豆腐、タイ風サモサ

2008-08-27 21:55:06 | 夕食・外食 | コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )


Oscar's Restaurant, Alice Springs, Australia

8時過ぎ、Papunyaに向けて出発。Alice Springsへ50キロほど,戻ったところを西に向かう未舗装路をつかう。100キロほどでPapunyaに到着。
現地のアートセンターを訪問。情報収集。
昼食のサンドイッチをストアで買って、途中で食べる。Tanamai Road に向かう道を50キロほど戻って、南下、Haas Bluffの近くを通りNamatjira Roadに向かうが、氾濫原の中をとおる道で、なかなかの悪路。雨季になったら、相当にヤバそうなコンディションである。道中は、昔のアーネムハイウェイの片鱗を感じた。
15時半頃、Desert Palm に到着。早速洗濯。あと2回は洗濯しないといけないのだけれど。

夕食は、トッドモールの東の端にあるOscar's Restaurantにて。ここは、悪くないと思う。イタリアンをベースにしたオーストラリアンというべきか?Camelを食するのは、はじめてだが、味と噛んだ感じは牛と豚の中間といった感じだろうか。グリルで焼いたPorterhouse部位の脂肪の味が悪くない。また、バルサミコソースがなかなか味わい深く、引き立てていた

しばらくネット環境になかったので、27日にまとめて更新している。

2008-08-26 21:50:58 | 夕食・外食 | コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )


Tilmouse Well, Tanami Road, Australia (二日目)

8時過ぎ、Yuendemuに向けて出発。宿をでてすぐに、未舗装道路となる。道幅は大きくまた、直線が多いので、走りやすいと言えば走りやすいが、しかし、見事なそろばん道路となっていて、うっかりすると速度が低下して、よけいに、そろばん状の道路の影響が強く出てハンドルが取られる。90-100キロを維持した方がよい。
9時半前に、Yuendemuに到着。現地の様子を予定していた事業所を訪問していて、情報収集する。
15時過ぎにYuendemuをでて、16時半前に、Tilmouse Wellに帰着する。隣接する部屋にパークレンジャーがYuendemuの小学校に環境教育に出かける途中というのに出会い、食後、一緒になってもらって、いろいろ話を聞く。

ランプステーキ、マッシュルームソース、ベジタブル

しばらくネット環境になかったので、27日にまとめて更新している。

2008-08-25 21:39:30 | 夕食・外食 | コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )


Tilmouse Well, Tanami Road, Australia

午前中、Alice SpringsからHermansburgに行って、見物。その後、Alice Springsにひきかえして給油、軽い昼食の後にTilmouse Wellにむけて、Tanami Roadを行く。ここまでは、舗装道路で、問題もなし。道路端にラクダの群れを発見。写真に撮る。

夕食は、宿の食堂で。
スコッチフィレ、ペッパーソース&マッシュルームソース、ベジタブル

しばらくネット環境になかったので、27日にまとめて更新している。

2008-08-24 21:35:49 | 夕食・外食 | コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )


Alice Sprngs, "Oriental Gourmet" (Chinese)

今日は一行とともにアリススプリングスの各地を巡った。午後遅くに行った「Camel Farm」では現物のラクダとともに、彼らがオーストラリアに来たいきさつを含め、現状も知ることができた。

今夜は中華料理、鴨肉の照り焼き、ラムのモンゴル風炒め、豆腐と野菜の豆豉炒め、貝柱の葱炒め、牛肉のオイスターソース炒め、炒飯。中華らしく、みんなで突っつき合って食した。

2008-08-23 21:30:25 | 夕食・パーティなど | コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )


Alice Springs, "Keller's restaurant"

チーム総勢5人が現地17時半前、Desert Palmに集合し、次のプログラムが始まった。
彼らが、これまで見てきたトップエンドの様子を聞く。Garma Festival は野外でのワークショップシリーズということだったようだ。昨年度、前政権のとった対アボリジニ政策「Itervension」に関する議論が多かったそうだ。その後、ダーウィンのTelstra Aboriginal Art Awardの授賞式に参加して、アーネムランドのManingridaコミュニティに出かけて、あちこち見て回ったそうだ。

夕食は、Tod MallちかくのKeller'sというスイス+インドというよくわからないコンセプトのレストラン。
ほかのメンバーが注文したチーズフォンデュを手を出してつまみながら、私は、Lambカレー。肉は堅いし、スパイスも弱い。

http://www.kellers.com.au

2008-08-22 23:50:39 | 夕食・パーティなど | コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )


『ゴサインタン:神の座』

篠田節子、2002、『ゴサインタン:神の座』、文藝春秋(文春文庫)

シドニーからの飛行機の中でつい読んでしまった。

本書の背景は、現代社会のひずみそのものと言っていいだろう。まず、東京近郊とはいえ農家の跡取りに結婚困難があって、外国人の嫁を迎えなければならない。研修制度という名前の低賃金就労を強要する外国人労働者問題。女性の人身売買の問題。個人を取り巻く様々な状況から逃れようと、現世利益的な新興宗教への信仰にはまり込む人びとの存在。老親介護や障害者(障害児)に対する社会的偏見。近郊農村の農業事情の問題。また、貧困問題、ひとつの国の中の問題だけではなく、豊かな国とそうでない国の存在。貧しい国における労働事情や女性問題、海外出稼ぎの問題。発展途上国における開発や医療援助に関する問題。そして、個人の生き方に関わる問題である。旧家の跡取りは、家のために何をすればいいのか。

東京西郊の農家(といっても、江戸時代以来の豪農で地元の名家)の次男の輝和は、兄が家をでてアメリカにいってしまったので、心なくも家を継ぐこととなったが、縁が遠く40すぎても嫁を迎えることができない。友人から業者を斡旋されてネパールの女性と見合いをすることになっているその日、かわいがっていた白猫を交通事故で失う。老父は卒中のあと寝たきりだが、老母が公的なサービスも断り、息子にも手伝わせることなく、世話をしている。
集団見合いの席で、母が選んだ女性を選ぶ(ネパールの名前があるのだが、難しいからと、わざわざ、彼の初恋の女性の名前をとって、淑子と名付ける)。えらんだ女性は、特に寡黙だった女性だったが母は、自分が娘のように育てるからだいじょうぶという。ほかのカップルと一緒に結婚式を挙げにネパールにいくが、彼女は事情がよくわからないが複雑な背景をもっているようであった。ネパールは多民族国家であって、彼女は、そうした中でも山岳部にすむ少数民族で、ネパールの共通語も英語も話せなかったのでよけいに寡黙であった。
白猫に始まり、老親も次々失ったのはネパールから来た嫁の淑子がそうした死が関わっているとしか思えなかった。また、淑子には、不思議な超能力があることがわかってきた。病気に感染した野菜を健康にしたり、老親だけでなく、近所の子どもについても。老母の葬儀のとき、淑子は失踪するがやがて帰ってきて、次々と奇跡を起こし、新興宗教集団が形成されていく。超自然の治癒力だけではなく未来の予知もできる彼女のもとに、多くの人びとが集まり、輝和はそのことがどんどん疎ましくなっていく。そして、彼女は、相続税や家賃収入だけでなく、すべてを失うことによる救済をとくようになっていく。彼女は予言や宗教的な行為の際には日本語を流暢に荘厳につかうが、それは、まるで、亡くなった老母のようであった。そして、祖先から受け継いできた土地や屋敷、家作をすべて手放す。
近くの地滑りを予言し、地滑りの中から多くの人びとを助けたことをきっかけにして。山の中に共同体をつくるようになり、共同体は信仰のための共同体であったものが、自然との共生をうたう農業団体へと変貌していく。それと同時に、淑子の超能力が失われ、やがて姿を消してしまう。
輝和は淑子を探しまわるが、わかってきたことは、彼女は結婚していた5年間(嫁入り、老親の死、家産すべての喪失、新興宗教集団の形成、農事共同体の形成など)のすべての記憶をなくし、外国人妻への支援集団やネパール大使館の支援で、ネパールに帰国していることがわかる。そして、輝和はネパールに飛び、ゴサインタン(神の座、チベット側からは、「シャパンマ」=家畜が死に絶え、麦も枯れる地、と呼ばれている山)の麓にあるという、淑子のふるさとと思われる村に向かって歩いていく。
結末は、書かぬが花ということだが、いずれにしても、白猫の死から始まる輝和の5年間の疾風怒濤の遍歴はまことに心うち、考えさせられることが多い。

ゴサインタン―神の座 (文春文庫)
篠田 節子
文藝春秋

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2008-08-22 22:52:13 | 読書 | コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )


『夏の災厄 』

篠田 節子、1998、『夏の災厄 』、文藝春秋(文春文庫)

シドニーに仕事で来ているのだけれど、ふらりとよった紀伊国屋で、日本の書店で見つけることができなかった本書を見つけてしまった。もちろん、Amazonに注文すれば、よかった訳なのだが・・・。定価の倍ほどもとられて、悔しいけれど、つい購入して読み始めてしまった。夜寝る前に読んでいるので、なかなか読み進められず、ようよう読了。時間がかかったけれど、別に、面白くなかった訳ではない。

本書は、東京近郊の昭川市と名付けられたベッドタウンで起きたある夏の新型日本脳炎流行の顛末である。物語は、インドネシアのブンギ島という小島で始まる。伝染病により住民が全滅するのだが、そこに、日本人の医師団が治療か実験に関わっていることが暗示される。
物語は転じて、昭川市の保健センターに勤務する一地方公務員と夜間診療所の看護婦、医師の一夏の活躍に移る。彼らは、新型日本脳炎の流行を押さえるべく、情報収集し、インドネシアのブンギ島にもとび、流行の原因を推測し、意図しない流行の原因をつくった大学病院の開発した「バイオワクチン」をインドネシアから取り寄せて厚生省に緊急認可させて危険を冒して予防接種し、流行を押さえることに成功する。
しかし、本書の肝はこうしたストーリーにある訳ではない。むしろ、日本国家そのものがもっているあるいは、国や地方をとわず行政機関がもっている事なかれ主義や前例主義が以下に、緊急の事態に無力であるかが繰り返し描かれていることにある。実は、寝る前の少しの時間の読書ということもあって、読み進めるのが遅かったということではあるが、もうひとつの理由は、むしろ、腹が立って、もういい、と何度も本を閉じたからである。
本書でかかれる行政組織の本質が、事実ではないと思いたいが、しかし、我々はいま、厚生労働省の、そして、年金庁の経年の怠慢と無策という事実を知っている。また、そのことを、ずっと放置し、それどころか、利権に絡んで甘い汁を吸ったであろう各行政レベルの議員たちの存在を知っている。とにかく、心重く、怒りが込み上げてくるのだ。
かといって、本書でも描かれるように、我々市民も、実にご都合主義である。昨日まで予防接種による感染を告発し、予防接種を拒否してきた市民運動のグループが、一点、「バイオワクチン」の緊急導入に加担するのだ。これが、現実であろう。まさに本書は、このやるせなさと矛盾に満ちた人間の行動を主人公にして描いているのである。

夏の災厄 (文春文庫)
篠田 節子
文藝春秋

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2008-08-21 21:56:37 | 読書 | コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )


Newtown, Sydney, "Kammadhenu" (南インド料理)

今日は、シドニーでの最後の日だったので、お世話になっていた大学のオフィスの人たちが、お別れ会をしてくれて、寄せ書きまでくれた。これから、うまくプロジェクトが回っていくと、何度もお世話になることになる。今回も3週間という短い間だったが、ネットへの接続でも大変お世話になった。

夕方、シドニーに来ている同僚たちと最後の夕食。住まいが、みんな、ニュータウンなので、どうしても、夕食はこのあたりばかりになるのだけれど、今夜もまた同じく。

Newtown, Sydney, "Kammadhenu" (南インド料理)というところで、夕食。看板には、「マレーシア、南インド、スリランカ、インドー中国料理」と書いていて、何かとりとめない印象だったが、しかし、ここは悪くない。味付けも妥協していないハーブの香りがする。用意している食品はハラルとのこと。

タンドリチキン
Aloo Gobi(Potato and Cauliflower cooked with mixed spices)
Eggplant Salad (cold) (fried eggplant with fresh onion, chili and yoglut)
Prown Curry (Red Curry)
Rendang (Diced beef cooked with coconut milk chili paste & lemon grass)

http://www.kammadhenu.com.au/

2008-08-21 19:34:04 | 夕食・パーティなど | コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )


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