奇数月の研究会があって、授業が終わってすぐかけつけた。昨年7月に行われた先住民族サミットに関する件。
おなじみの星ヶ丘「しき」はかわらず、新鮮な魚と酒の肴を出してくれる。
丸山 茂徳、2008、『「地球温暖化」論に騙されるな!』、講談社
著者は、日本の誇る第一級の地球科学者である。地球温暖化の要因が二酸化炭素であるという説が、事実化して行く現在の状況にしびれを切らして、警鐘を鳴らす。二酸化炭素は温暖化ガスとしては微々たる影響しか持たず、宇宙線量の多寡による雲量が温暖化の要因であるとする。そして、現在は、温暖化に向かおうとしているのではなく、寒冷化をこそ問題にすべきであるという。そして、寒冷化は免れることができず、それにともなって、食料資源が大きく損なわれ、それに対抗するのは人口の制御しかないという。
資源の限られた石油依存の社会を変えていくことは、温暖化議論とは違って、望ましいことであるが、温暖化の問題と一体化して議論されることについては、反対を唱える。
著者の二酸化炭素の大気中の量と二酸化炭素増加にともなう、温暖化寄与率の提示は、素直に読めば、どう考えても、最近の温暖化の議論は奇妙である。こうした短絡的な議論は、おそらく、ビジネスに絡んでいるからに違いない。石油関連産業の軟着陸を、温暖化、環境技術といったところで収束させることが、まさに、政策意図として隠されているのであろう。問題は、寒冷化には、対策がないということだろう。
今は間氷期であって、遅かれ早かれ第五氷期がやってくる。今の人口では、とても、人類は生きていけないし、国境線で縛り付けた国民国家は、環境難民の大規模移動には、何の抵抗もできないだろう。国家によって国民を縛り付ける時代は、おそらく、寒冷化というマクロ状況においては完全に陳腐化することだろう。
2009-01-30 22:22:44 |
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小林 英夫、2007、『日中戦争:殲滅戦から消耗戦へ』、講談社(講談社現代新書)
日本軍の発想は、というか、日本人の発想は島国での勢力争いをふまえた戦略として、「殲滅戦」(勝ちか負けかを決する決戦を発想する)をつねに選んできてきた。そうした、「殲滅戦」以外経験がない「消耗戦」へと引きずり込まれたのが日中戦争であった。中国(中華民国の蒋介石)は、はなから、懐の広い中国の大地に日本軍を引き込み、消耗させ国際世論を見方につけるようにする。決戦しかない日本は情報漏洩を恐れ、雌雄を決しようとする。一方、情報を外国特派員らに公開することいよって、まずいことも書かれるにせよ、国際世論に訴える報道をさせる。
南京大虐殺についても、現在でも日本は相変わらず、あったとかなかったとかを問題にしようとするが、これは、事実がどうであれ、むしろ国際的にどう受け取られてきたかを理解していないことがそもそも、致命的な欠陥である。常に、正か非かを問いかけてしまって、墓穴を掘ってしまう。誠に政治的ではない。
国内の論理も、常に正か非かの論理になってしまうところが、いつまでも、殲滅戦の発想が抜けきれないともいうべきであろうか。
本書は、日中戦争についての分析ではあるが、現代的な問題である。国会議員諸氏は、自民党/民主党をとわず、心して読むべきであろう。
2009-01-30 22:21:46 |
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お好み焼き(キャベツみじん切り、ネギ小口切り。薄力粉、とろろ、ミルク、水、全卵、鰹節粉、乾燥桜えび、千切りするめ、揚げ玉をよくまぜる。フライパンにサラダオイルをしいて、キャベツとネギを粉もんでよくあわせる。片面こんがりしたところで、豚の薄切りと小エビを半分に切ったものをのせてふたをする。さらに滑らせて、フライパンをかぶせて、裏返す。しっかり焼いたところで出来上がり。お好みソースなど、青のり、マヨネーズ、和芥子など好みをつけて食する)
付け合わせに、長芋の拍子木、梅肉和え
ブロッコリーとメカジキのパスタ(ブロッコリーを柔らかくゆでる。メカジキの切り身を賽の目に切ってEVオリーブオイルでいためて、ほぐしてブロッコリーを加える。赤唐辛子を加える。胡椒、白ワイン、パスタのゆで汁。オレキエッテをアルデンテにゆでて加える)
プチトマトとモッツァレーラのサラダ(プチトマトを半分に、モッツァレーラを一口に。タマネギ、イタリアンパセリ。EVオリーブオイル、塩こしょう、イタリアンハーブミックス、白ワインビネガー)
白菜と茸の蒸し鍋(冷蔵庫に残っていた、白菜と舞茸、えのき茸、タマネギ、買い足したブナしめじとセリで土鍋を使って蒸し鍋にした。白菜を一口に切る。タマネギを薄切りに。キノコはほぐす。白菜、舞茸、ブナしめじ、タマネギをよく混ぜて土鍋に入れる。その上に、豚ロースのブロックを買って、薄切りしたものをひろげる。その上にセリとえのき茸をひろげて、紹興酒を振りかける。ナンプラーを振りかける。塩を少々ふりかける。仕上げに、香菜をちらす。塩ポン酢と赤唐辛子フレークをかけて食する)
学生がお母さんが本場のレシピでつけたというキムチを先週持ってきてくれて、今週まで常温保存ということで熟成を待っていた。
豚キムチいため(キムチのつけ汁をしぼっておく。フライパンにサラダオイルをしいて、豚ロース切り落としをいため、キムチを加えていため続ける。あらかた火が通ったところで、溶き卵をまわしかけてとじる)
ほうれん草とえのき茸のナムル(ほうれん草とえのき茸をゆでて、コチジャン、ごま油、薄口醤油、塩と和えてよくもみこむ)
わかめスープ(がらスープの素でスープをとって、舞茸、わかめ、白ごまを加えて仕上げる)
越智 道雄,町山 智浩、2009、『オバマ・ショック』、集英社 (集英社新書 477A)
オバマ本のひとつ。ほかと違うとすれば、著者が、アメリカ多文化主義の研究者の越智と個人的な民族的アイデンティティ喪失をかかえ、十年来アメリカに居住する町山の二人が、それぞれのキャリアを生かしつつ、オバマを両者の視点で描いたということであろう。
オバマ本人も言うように、オバマはハイブリッドである。出自だけではなく、生活体験、キャリア形成、自己アイデンティティの創出、そうしたすべての点で、ある意味、非常にアメリカ的でありつつ、アメリカのエスタブリッシュにはなり得なかった存在。そうした、オバマおよびオバマを受容するアメリカ国民について語るにふさわしい著者二人ではあったと思う。
いずれにしても、就任して一週間のオバマの評価はまだまだ、これからというべきであって、本書で語られていることも含めて、これから明らかになってくるであろうが・・・。
2009-01-26 22:11:26 |
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今日はカレー鍋。昨日、ミッドランド地下の「富澤商店」で「カレー鍋の素」という乾燥したカレー鍋の素を購入してきたので、早速使ってみた。
カレー鍋(土鍋に昆布を入れて水を加え、カレー鍋の素も加える。感じとしてもう少し個性を強めようかと赤唐辛子一本、ローリエ少々、ニンニクひとかけを加え、とろ火で加熱。まな板の事情で、順に野菜などを加えていく。まずは、白菜。続いて、白ネギ。豚三昧肉焼き肉用に切られたものを放射状に並べてざっと火が入ったところで、ほかの具を加えていく。豆腐、えのき茸、舞茸、菊菜。仕上げに讃岐うどん)
久しぶりに映画を見に行った。
怪人二十面相は、我々の世代としては、原作はともかくもテレビ(もしくは、ラジオ)の「少年探偵団」小林少年らの少年探偵団と明智小五郎探偵の敵役、怪盗「怪人二十面相」なのだけれど。
今回の映画は、どんでん返しで怪人二十面相の正体が明かされる。金城武扮する「遠藤平吉」はサーカスの曲芸師。かれは、怪人二十面相の嫌疑がかけられ、とらわれる。それをはらすために、訓練に励む。まるで、バットマンやスパイダーマンもどきのスタントで、高い建物ものともせず、飛び回る。太平洋戦争のなかった世界の東京は、階級制度が厳しい、まるで、バットマンのゴッサムシティのような景観である。
今回の隠されたもうひとりの主人公はテスラである。まあ、かれが、映画のような世界支配を可能にする兵器を開発したかどうかは別にして、現在の交流電力システムを考案したことは確かで、エジソン(直流電力システムを事業化)と並ぶ天才であったことは確かである。映画ではテスラのシステムの謎を巡って物語は展開する。
ネタバレなので面白かったところがかけないのがざんねんであるが、結構楽しかった。
映画「K-20 怪人二十面相 伝」公式ホームページ:http://www.k-20.jp/
海堂 尊、2008、『螺鈿迷宮(上)(下)』、角川グループパブリッシング(角川文庫)
同じ著者の『チームバチスタの栄光』の続編(といって、単行本では、間もなく封切の映画『ジェネラル・ルージュの凱旋』のほうがストーリーとして本書との間にはいる?)。
検死にAi(Autopucy imaging)をという、著者の主張をふまえて、安楽死の問題や医療行政の問題に踏み込んだもの。ただ、饒舌な主人公たちは、ちょっと、辟易とするというのが正直なところだ。つまり、主たるストーリーがこのことによって、まぎれてしまうように思うのだが。
読書と夕食:『死因不明社会 (ブルーバックス 1578)』:http://blog.goo.ne.jp/sig_s/e/34a81189c469e1ff0a405d2a6418356c
2009-01-24 21:56:57 |
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年明け初めての浅野屋。今夜は一人だったので女将さんに相談して、メニューを決めてもらった。
まずは、ヒラメのフリットとサラダ。続いて、鴨肉と温野菜の定食。後者はメニューにないけれど、サラダが二つになるからと、アドバイスをいただいた。
おでん(スーパーでおでん用の練り物パック、すじ肉の串、コーチンもも肉、チンゲンサイ、木綿豆腐を買ってきた。出汁昆布と鰹節で出汁をとって、日本酒と薄口醤油で味を付ける。こぶをひねり昆布にして煮込む。とろ火で、具を入れて煮る。沸騰させないように)
ポルチーニ茸と牛肉のクリームソース煮(乾燥ポルチーニ茸を水で戻しておく。焼き肉用牛もも肉を塩胡椒しておく。フライパンで牛肉を両面焼き、ポルチーニを戻し汁とともにフライパンに注ぐ。ガーリック、赤唐辛子小口切りを加える。生クリームを入れる。大皿に肉を取り上げ、ソースを少々に詰める。大皿の中央に盛った牛肉の周囲にソースを回しかける)
グリーンリーフのサラダ
メゾン・カイザーのバゲット