知る人ぞ知るの「みな川」、東山線・池下駅の南のちょっと分かりにくいところにある。この店は、シーズンに何度か「くえ」を入手して、そのときは、お得意さんに「入りましたよ」と連絡をいれるらしい。
私は、これまでに数回来たことがあるが、もちろんお得意さんではない。でも、店の主人と道ですれ違って立ち話をするくらいの知り合いではある。今回は、8名での小宴、お世話になった定年退職の方をお送りした。
たこの酢の物(生わかめを使っている)、マグロ、タイ、スルメイカの刺身、アサリのシンジョ+たけのこ、若竹と白身魚(生わかめ)、焼き物(ワカサギとサクラマス)、揚げ物(カレイ)、桜タイ飯+アサリの味噌汁+漬物。
池下・みな川
画像を入れると、構成が乱れるので、別にした。
2006-03-31 10:45:43 |
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ガブリエル・ウォーカー、2004、『スノーボール・アース:生命大進化をもたらした全地球凍結』、早川書房
1985年8月、今は亡き藤岡喜愛先生と私たちは、カカドゥ国立公園にあるヌーランジー・ロックに向かって歩いていた。その途中、傾斜して地層がよく見える大きな露岩があった。藤岡先生は「地向斜だな」とおっしゃって、その岩について説明をしてくださった。先生は、理学部の動物の出身だったけれど、自然科学全般にわたり、造詣が深かった。
ここに掲げる写真は、2005年8月22日にとったものだが、実は、先生が「地向斜」とおっしゃった場所は、その後、国立公園が整備されてしまって、どこなのかよくわからない。近くの湿原から、ヌーランジー付近の岩山を撮影したものを示しているが、岩山はよく見ると層状になっていて縦状に浸食されたクラックが入っている。オーストラリアは安定地塊で、この辺りの露岩がどの程度ふるいか知らないが、おそらく、数億年なのだろう。
初めて、ヌーランジー・ロックをおとずれた、1980年代は、地学の教科書では、地向斜造山理論からプレートテクトニクス理論へと地球観が大きく変わろうとしていた。ウェゲナーが1912年に「大陸移動説」を唱えていらい、異端であったあったその仮説は、やがて1960年代になると、様々な実証データがリアリティを与えることになった。しかしそれでも、通説になるまでには、時間を要した。ようやく1980年代になって、従来の地向斜造山運動理論は教科書の中でかつての理論としてコラムの中で取り上げられる程度になったのだという。
本書は、生物や地学を包括する全地球凍結という地球上の最大イベントを唱える地質学者たちの理論と人間を活写していて、とてもエキサイティングであった。探検中に死亡したアルフレッド・ウェゲナー、フィールドサイエンティストのブライアン・ハーランド、全地球凍結仮説の口火を切ったジョー・カーシュビンク、そして、精力的に仮説を説いて回ったポール・ホフマン、共同研究者のダン・シュラグ。仮説に抵抗し反証を試みるニック・クリスティ=ブリックやマーティン・ケネディ、ジョージ・ウィリアムズ。彼らの行動や言動、そして、彼らのフィールドワークにも同伴し、仮説を体験しようとした著者。これら、人間臭いドキュメントとしても大変面白かった。
自然科学のパラダイム転換を説いたトーマス・クーンを引くまでもないが、自然科学(と言わず、あらゆる科学/研究)は仮説によって現象を解明するのであり、その仮説を人間が立てる以上、人間が生きている時代のさまざまな言説がそのバックボーンになっている。全地球凍結仮説にしても、現在は通説化しようとしているようであるが、それでも将来永遠に渡る真理であり続ける可能性は定かではない。科学はそういったものである。そうであるが故に自然科学について書かれている書籍も、関わる人間の姿がよく分かるよう書かれていればいるほど興味が引かれる。
全地球凍結の理論からすると、現在の地球が一挙にカタストロフに至ることはないようである。加えて、地球史的規模の歴史では、人類誕生500万年などというのは、ほんの一瞬のことであるし、昨今話題の地球温暖化については、おそらく誤差範囲にすぎないということだろうと思う。まあ、研究費獲得も含めた政治経済の利権争いの渦がこの問題の本質なのだろうということが、この本を読んでみてもますます強く感じることであった。
全地球凍結に向けての寒冷化のダイナミックなプロセスやその逆への方向付けとなる火山が噴出する二酸化炭素による温暖化のプロセスは、いずれも、数百万年の規模で進行したと考えられている。今現在、真剣に考えるべきことは、もっと別にあるのではないか。
地向斜造山運動:地質学史に見られるパラダイム転換:http://www005.upp.so-net.ne.jp/fung/miscellany/paradigm_r.html
スノーボール仮説:http://chigaku.ed.gifu-u.ac.jp/chigakuhp/dem/weh/snowball_earth/index.html
Science Magazine > 28 August 1998 > Hoffman et al., pp. 1342 - 1346:http://www.sciencemag.org/cgi/content/full/281/5381/1342
上記論文のアブストラクト
全地球史ナビゲーター:http://chigaku.ed.gifu-u.ac.jp/chigakuhp/dem/weh/index.html
このブログを書く前(2003年12月)に読了した以下の本も、記憶に新しい。
2006-03-31 10:40:57 |
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ホワイトアスパラガスのカルボナーラ(ホワイトアスパラガスの皮をピールして、適当な長さに切っておく。ベーコンブロックを大き目のさいの目に切って、フライパンで炒める。アスパラガスを加える。生クリームを加える。アルデンテのパスタをこれに合わせよく混ぜる。白胡椒をかける)
温野菜のアンチョビ・オイルサラダ半熟卵添え(ブロッコリー、カリフラワーを子房に切り分ける。塩茹でする。プチトマトを半分に切っておく。中華なべにオリーブオイル、ドライトマトのオイル付け、アンチョビペースト、赤唐辛子小口切りを加えて、加熱し、香りを出す。ブロッコリーとカリフラワーを加え、野菜をよくかえして、オイルソースをあえる。トマトを加え、さらに炒める)
バラバシ、アルバート=ラズロ、2002、『新ネットワーク思考:世界のしくみを読み解く』、NHK出版
本書の原題は「Linked: The New Science of Networks」で、邦題は直訳に近く「結ぼれ:世界のしくみを読み解く」とでもした方が、よかったかもしれないと思う。
本書については、インターネットや複雑性、六次の隔たりなどについての関心から、書評も書かれているので、繰り返しは避けておこう。ここで注目するのは、911事件を起こしたとされるアルカイダの実行犯たちのネットワークに関する言及である。著者はハイジャック犯19人と当局が関わったとするその他の15人に関するマップをつくったというヴァルディス・クレブスの分析を紹介している。
この中で、主犯とされたモハメッド・アダは実行犯と直接のリンクを持っていなかったが、実行犯の中では多数のリンクを持つノードであった。つまり、39人のネットワークのなかで形成される23のノード(複数のリンクを持つ)のうち、16のノードとリンクしていて最多である。第二位のマルワン・アルシェヒは14のノードとリンクしていて、アダのそれに継いでいる。39人からなるネットワークでノード数が23ということは、のこる13がいずれかのノードにひとつのリンクで結びついていることになる。これらが、スーサイド・アタックの任務を担った末端兵士なのである。
軍事組織は、命令がトップから末端に至る階層上のツリー構造を持っていることが一般である。しかし、アルカイダは違っていた。もっとも、アルカイダの発想というよりも、非正規軍の組織とはそういったものと言えよう。一般に、正規軍組織は、さらには近代社会の従来型の組織は、ツリー状の階層構造を持ったものである(軍事組織の類型については2月26日の書評『軍事組織と社会』)。
2002年のNHKの番組「変革の世紀」で取り上げられていたが、ツリー構造の組織からネットワーク状の組織への変革が米軍の21世紀モデルとしてあげられていた。これは、情報通信機器を持ち、分析判断能力を持っ戦闘現場のコンバット・ユニットが状況を判断し、階級上位の指揮に基づかず戦闘を継続するというモデルである。アルカイダ組織の要諦と類似しているのは、何とも皮肉なことではある(というか、これは、911事件と米軍改革が表裏一体という田中宇のレポートを見た方がよかろう)。
話を戻す。著者は実行犯の中心であったアダをネットワークから取り除いたとしても「細胞は機能する」という。中心的なハブ(ノード)であったアダが取り除かれたとしても、39人のネットワークは結ばれたままになるので、攻撃は遂行可能であるだろうという。
ネットワークという概念、さらには、ノードやハブといった概念を使うことによって、そうした言葉が生まれるより前から存在した組織のあり方あるいは人間関係のあり方を改めて世界中にあふれる共通の概念として説明できること、これが、本書が明らかにしたことである。本書のタイトルは、ややもすると本書を手に取る読者を制限したのではないか。実は、私もそのひとり。取っ付きは、これは、コンピュータ・ネットワークの理解ための本だと思って書架においていただけだった。しかし、今は、とても刺激的な本であることが分かった。
冒頭のタイトルだったら、本書が出版されたすぐに読んだだろうな。
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2006-03-30 17:10:27 |
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トマトと卵の炒め物(トマトを一口大に切りざるにおいて水気をしばらく抜いておく。中華鍋にサラダオイルを熱し、ニンニクとショウガ、赤唐辛子小口切りをいためて、香りを出す。トマトを入れる。紹興酒とガラスープのもとを入れる。溶き卵を流し入れ、よくあわせる)
鶏もも肉とカシューナッツ、ピーマンの炒め物(鶏もも肉を一口大に切って塩こしょう、片栗粉をまぶしておく。中華鍋にサラダオイルを熱し、ニンニクとショウガ、赤唐辛子小口切りをいためて、香りを出す。鶏を入れて炒める。ピーマンとタケノコを入れる。紹興酒と水を入れ、中国醤油と黒図で味を整える。しばらく加熱して鶏の中までで火を通す)
鶏の水炊き(土鍋に液体ガラスープの元一袋いれ、水=下記を加え、さらに、出汁昆布を入れておく。大根半割を薄切りに、白ねぎを斜め切りに、せりを好みの長さにきっておく、あと、豆腐。ゆずポンと七味で食する。今夜は、残った出汁を仕上げに、稲庭うどんを折りいれて、アルデンテのうちに。また、さらに出汁を半量は小鍋にとって沸かし、冷凍ご飯を電子レンジで加熱してからくわえて一煮立ち、薄口醤油少々と溶き卵をいれ、刻みねぎを散らして)
この水は、ミネラル100とミネラル200の二種類あって、うちでは、後者をご飯を炊いたり鍋に使ったりする。前者は飲み水に。
クリタのおいしい水:http://umaimizu.jp/
ビフカツ(ステーキ用の肉を包丁の背でたたいて、薄く延ばす。塩コショウとミックスハーブをかけてしばらく置く。溶き卵をくぐらせ、パン粉を両面につけ、オリーブオイルで揚げる。付け野菜として、ズッキーニ、グリーンアスパラ、ピーマンを素揚げする)
サラダ(トマト。サラダほうれん草。塩コショウ、ミックスハーブ、バルサミコ酢、オリーブオイルでドレッシング)
みんぱく(国立民族学博物館)で開催中の特別展「みんぱくキッズワールド:こどもとおとなをつなぐもの」(2006.3.16~5.30 )を見てきたので、概略を紹介する。
「子どもと大人がともに見たこと、考えたこと、感じたことをお互いに語り合う機会をつくる空間」を展示するのが、今回の特別展のコンセプトであるという。会場はまず、白い布でつくられたトンネルをくぐって円形の空間に入る。トンネルは子宮あるいは産道をイメージするものなのであろう。円形の空間の中央にはへその緒など各民族の出産にかかわる習俗が紹介され周囲には布製の垂れ幕に世界の言語による子供の名前が多数書かれている。観客はこの垂れ幕を自ら潜り抜けて展示室に入る。
円形の空間の周囲には世界各地のゆりかごが放射状に置かれ、さらにその周囲には、「子供たちへの贈り物」というテーマで子供の成長に従って大人から子供に贈られるものが展示されている。このフロアの特徴は展示品が木製の箱の中に入れられており、観客は大人や子供のために空けられら穴やスリットを使ってそれぞれの視点で展示品を見るという趣向である。
二階展示場への階段には、大正年間から現代に至る男女の子供の名前の変化が見通せるように、そのデータが足元に張られている。階段正面は名前の木と名づけられたオブジェで、観客は自分の名前とその由来を記入して、その気にぶら下げるという趣向である。左手に回ると、最近はじまったという「みんぱっく」と名づけられた展示品の貸し出しセットの企画室というふれこみである。そのほか、この特別展を企画した、野林助教授と日高助手の研究室が置かれ、観客はここで作業する係員や教官の様子を直接見ることができる。博物館スタッフそのものを展示してしまえということである。続いて、保存科学などのコーナーがおかれる。そして、さまざまな遊び道具や変身のための衣装が用意されていてボランティアスタッフの指導の下、子供たち(あるいは、子供に帰ったおとな)は遊ぶことができることになっている。これまでの展示と違う趣向が盛りだくさんで、楽しめると思う。
また、本館展示の中にも、企画展「さわる文字、さわる世界」(~2006.9.26 )および企画展「ポリネシア文化の誕生と成熟」(~2006.3.28 )が行われていて、これらも面白い。とくに、前者は、視覚障害者のための点字や点字以前の文字学習のためのさまざまな資料が実際触れるようになっていて、ここでも、展示品を触れるという新しい試みがなされている。
実際のところ、来館者は日曜でも少なく、地の利も悪い博物館だけに独立法人化によって、ますます苦しい状況であることが見て取れる。それだけに、特別展や企画展では、そうした問題を何とか乗り越えようとする意欲が感じられる。しかし、観客をどのように動員するのか、決定的な方法は模索中であるというのが正直なところなのではないか。
みんぱく:特別展「みんぱくキッズワールド:こどもとおとなをつなぐもの」:http://www.minpaku.ac.jp/special/kids/
みんぱっく:http://www.minpaku.ac.jp/museum/kids/minpack/
今日は午後から隔月の研究会。年度末でもあるので今年度をもって退職される方をお祝いするという趣旨での開催であり、終了後、いつもとは違う場所星が丘「三丸」で、会食。
飲み放題がついて、普通の居酒屋メニュー。昔はここは、一皿300円がウリだったけれど、最近は少し変わってもう少し、単価を上げてきた。率直な感想としては単価を上げた甲斐はさほど、ないような気がするが・・・。
前夜は、ロゴスキーでウォッカを飲み過ごしたようで、今日は昼ごろまで体が重かった。
マグロのカルパッチョ(マグロのさくに串を刺してガスコンロで表面の色が変わるまであぶる。好みの厚さに切る。あらかじめ大皿にルッコラとブロッコリーのスプラウトを強いておき、その上に並べる。塩コショウ、イタリアンハーブミックスをかけ、そのうけから、オリーブオイルとバルサミコ酢をかける)
ブロッコリーのパスタ(パスタと切り分けたブロッコリーを一緒にゆでる。アルデンテでザルに取り、オリーブオイルと胡椒をかけて供する)
部署の送別会とのことで、名駅の「ロゴスキー」へ。
うーん。うまいのかまずいのかわかりません。いや、まずいことはないけれど。だから?
アジの開き(ピチットで包みで脱水したという、一夜干)
菜花のおしたし(菜花を塩茹でして水にさらし、胡麻と花鰹をすり合わせ、濃い口醤油とともにあえる)
ワケギのヌタ(ワケギとなめこ。ところがである。日曜月曜と関西で、白味噌の酢味噌を使ったのだが、名古屋にはない。酢味噌の出来合いはないかとおもったが、これもない。それで、味噌カツにも使うような赤味噌のたれに米酢を入れてあわせた)
ホワイトアスパラと白ねぎの焼き物(酢味噌で食する。じつは、前夜に、グリルしてバルサミコソースをかけて豚肉に添えようと思っていたのだが、わすれた)
なめこと豆腐の味噌汁