今日は、別所小学校5年生の田植えの日です。9時からの田植え予定だったので、30分前に田んぼに行きました。そして、昨夜作った田植え用の紐を田んぼにセットして子供達を待ちました。9時を過ぎる頃に遠くから歩いて来る子供達のザワザワする声が聞こえました。最初は2クラス同時に来たので、挨拶も早々に田植えを始めました。全員一度に田植えするには狭い田んぼなので、クラスを半分に分けて交代で田植えしました。
田植えを始めるためには、まず田んぼの泥土に素足を入れなければなりません。ほとんどの子が初めての田んぼ体験です。キャーキャー言いながら甲高い声を上げてためらいがちに田んぼの中に入りました。
キャーキャーと甲高い声をあげながら田んぼに裸足で入る子供達
田植えする前に、今日協力していただく保護者の方から稲の苗を一人一人に渡してもらいました。片手で一つかみの苗です。子供達のだれもが、稲の苗を持ったことは初めてのことではないかと思います。
お母さんから一人一人の子供達に苗が渡される
苗を渡すと田植えをするための紐の前に並んで立たせました。そして、苗の持ち方,植え方,植える場所などについて教えました。ほとんどの子供が不思議そうな顔をしながらもまじめに聞いていました。
苗の持ち方,植え方などについて話を聞く子供達
田植えの方法をひととおり教えると、さあ田植えの始まりです。田植え紐を張ったり,苗植えの見守り,植えた後の行動,苗の過不足供給などはお母さん達に指導をお願いしました。私はもっぱら全体の進行を見守ることにしました。そして、上手に苗を植えることができない子供がいればマンツーマンで直接教えることに徹しました。
さあ1組の田植え開始 最初は手つきもおっかなびっくり
最初はどの子供達も苗の植え方がよく分からなくて、植えた苗が傾いたり,根が露出したり,苗が浮いたりしました。でも終盤に入ると早く上手にできるようになりました。子供達は覚えるのがとても早いものです。
1組の田植えも終盤です。とても上手に田植えできました。
2組はやや水が深い田んぼ 楽しくワイワイ田植え中
2組の田んぼは山に迫る田んぼです。後ろの森を背に田植え
3組は最初男子が田植え 次に女子と交代して田植え
みんな仲良く綺麗に苗を植えることができました。苗の成長が楽しみです。
3面の田んぼは隣どうしですが、どういうわけか少しずつ違いがあります。水深,日当たり,水温などが微妙に違います。ちなみに、手前の3組が田植えした田んぼは小川から直接水を入れているためやや水温が低いです。山に接する2組の田んぼは午後から日陰になるので日当たりが良くありません。しかし、雑草が一番生えません。左の1組の田んぼは水温も高く、日当たりも一番良い田んぼです。でも一番雑草が多く生えます。これら三つの田んぼの条件の違いが、お米の成長に、また害虫の住み分けなどにも微妙な影響があります。日当たりが良く水温が高い1組の田んぼが一番収穫量が多くないのが不思議です。
反時計回りに、右から3組の田んぼ,2組の田んぼ,1組の田んぼ
田植えが終わると、子供達は生き生きと泥遊びなどの開始です。泥ダンゴを作ったり、小川で小動物を見つけたりと大忙しです。テレビゲームのような仮想の遊びではなく、体で感じる生の遊びは子供達を捉えて離さないようです。子供達の生き生きした瞳は本物です。
大きな泥ダンゴを作っておおはしゃぎの子供達
学校に帰る時間になると、田んぼ脇を流れる小川で泥にまみれた体を洗います。狭い小川は子供達のかっこうの遊び場です。石をひっくり返したり水のなかに手を入れてカニや虫を探したり、都会の子供には新鮮な遊びです。
流れ落ちる水で足を洗う 石をひっくり返しカニ探し
滑り台のような形状の小川で、全身びしょ濡れになってウォータースライダー遊びです。滑って怪我をしないか、大人たちは少しハラハラしながら見守りました。
女の子もいっしょなって楽しい水遊び
小川で足を綺麗に洗い、いよいよ学校に戻ります。来たときよりも、子供達の目が輝いて生き生きしているような気がしました。今日の経験は、きっと大人になっても覚えていることだろうと思います。将来、自然や環境を大切にする大人になって欲しいと思いました。
5年1組の子供達
5年2組の子供達
5年3組の子供達