東京里山農業日誌

東京郊外で仕事のかたわら稲作畑作などをしていましたが、2012年4月に故郷の山口県に拠点を移して同活動をしています。

クボタ製管理機(耕耘機)TMA25のキャブレター修理

2010年04月01日 | 農機具,工具

 耕耘機の講習中にガソリン漏れをおこした管理機(耕耘機)TMA25を修理しました。修理した箇所はキャブレター内部でガソリンを一定量に保つニードルバルブと呼ばれる部品です。注文しておいたニードルバルブが農機具店に届いたとの連絡を受けました。その部品を農機具店に取りに行った後、キャブレター内部のニードルバルブを交換する修理をしました。

                修理に入る前の工具類と管理機


 ニードルバルブそのものの交換は短期間で済みます。しかし、交換できるように管理機をいろいろ分解しなければなりません。最初ニードルバルブが入っているキャブレターが分解できるようにもろもろの機械部品を外さなければなりません。最初に管理機の泥除けを外します。泥除けをはずすとようやくキャブレターを分解できます。

     泥除け部を外す                          キャブレターの分解開始
 

 キャブレター分解の手順は、最初ガソリンを溜める底蓋を外します。次にメインジェットにガソリンを供給するゴム底を外します。なお、この管理機はゴム底がありますが無い管理機の方が多いです。

    ガソリンを溜める底蓋を外す        メインジェットのゴム底を外す
 

 次にいよいよ交換するニードルバルブが付いているフロートを外します。フロートはネジで固定されたピンで止まっていますが、底蓋に溜まったガソリンの深さに合わせて自由に動くようになっています。

            フロートを固定しているピンを止めるネジを外す


 フロートを固定するピンはとても小さいので無くさないように注意します。また、固化したガソリンで汚れていますのでキャブクリーナーで洗います。ピンを外すとやっとフロートを外すことができます。このフロートにニードルバルブがぶら下がるように付いています。

   ピンを外して取出したフロート   フロートに付いた小さなニードルバルブ
 

 このフロートバルブは長い間の管理機の使用によって磨耗したり段つきになっています。こうなるとガソリン漏れがおきやすくなります。よく見ると尖った先端はゴム製になっています。昔のエンジンではゴムではなく金属製でニードルバルブそのものを尖られていました。ゴム製の方が、漏れが少ないか,耐久性が良いのか,安くできるのでしょう。

   先端がゴム製のニードルバルブ       届いた新品のニードルバルブ
 

 交換前のニードルバルブはゴムの色がくすんだ色をしています。長い間の使用で痛んでしまったのでしょう。私の経験では、ガソリンエンジンのガソリン漏れ故障原因のほとんどがこのニードルバルブに起因します。この管理機にかぎらず、最近の管理機は微小な部品が交換し易くなっているので助かります。

     爪より小さな新品ニードルバルブ、尖った先端のゴムが黒光り


 ニードルバルブを新しい物に交換すると、あとはキャブレターを分解した時とは逆に組み立てていきます。小さな部品は油断すると紛失しやすいので、最新の注意を払って組み立てます。

 フロートを固定するピンを固定         メインジェットのゴム底を固定
 

 キャブレターの組み立てで一番神経を使うのはフロートです。フロートを固定するピンはとても小さいので紛失しやすい上に、締め付けすぎるとフロートが自由に動きません。ガソリンの溜まり具合で自由に動かなければなりません。

   キャブレターの底蓋取り付け         最後に底蓋をネジで固定
 

 キャブレターの底蓋を取り付けてようやく修理は最終段階です。無理な姿勢で修理していたので、このころになると腰が痛くてたまりません。ちょっと背伸びするなどして休憩を取ります。

             修理も最終段階、ちょっと腰を休める


 腰を休めた後、管理機の泥除けを取り付けます。この泥除けを取り付けて初めて修理の完了です。ガソリンコックをひねってキャブレターにガソリンを入れます。しばらくして管理機の始動ロープを引っ張るとチョークを入れずに軽くエンジンがかかりました。しばらく見守る間、心地よいエンジン音が響きます。これで、この管理機修理は完了です。

     最後に泥除けを取り付け        ナットを回し泥除けを固定
 

コメント (2)
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