東京に行っている間、空いている日がありました。家でぶらぶらするのは嫌いなので、近くのハイキングコースを歩いてみました。今回は、京王線のはるひ野駅から唐木田駅まで多摩丘陵です。まずは、南大沢まで行き、多摩センター駅で乗り換えて、はるひ野駅で降りました。平日のためか静かでのんびりとした駅でした。
人が少なく静かな、はるひ野駅 左手に電車を見ながら多摩丘陵に向かう
はるひ野駅の東口を出ると、ひたすら団地を北に向かって歩きました。緩い坂をのんびり登って行くと、電車が左手に走っていました。この付近は新しい団地が次々にできているようです。あちこちで大工の方がノコギリなどの音をたてながら家を建てていました。そして、幼児と一緒に散歩している若いお母さんも目につきました。若い世代が多い団地のようです。
多摩丘陵の尾根道を快適に歩く
しばらく歩いていると、多摩丘陵の尾根道(よこやまの道)の入口に着きました。歩いてすぐ、黒川よこみね緑地に着きました。少しばかり休憩後、尾根道を進みました。尾根は歩きやすい林間の木漏れ日の小道が続きます。10分位歩くと、瓜生黒川往還の分岐に着きました。
黒川よこみね緑地のイスで休憩 多摩東公園との分岐点
瓜生黒川往還の分岐からしばらく歩くと、展望広場に着きました。南側は木々に遮られて展望がありませんが、北側は広く見渡すことができます。遠くを見ると、大岳山などの奥多摩の山々が小さく見えます。手前はマンションなどのビルが林立しています。この展望広場からは、広大な多摩ニュータウンを一望に見渡すことができます。
遠くに奥多摩などの山々を広く見渡せる展望広場
この展望広場は、別名「防人見返り峠」と呼ばれています。この多摩丘陵は古代の道路が通っていた場所です。東北から防人として徴集された人々は、この峠を越えてはるか遠い九州に向かったそうです。この峠を過ぎると、故郷である東北の山々が見えなくなります。この峠で、いつ帰るとも分からない故郷を振り返ったとか。
展望広場の防人見返り峠の碑 展望広場から東へ続く尾根道
対馬や北九州で防人としての役目を終えて、いったい何人の人がこの峠に戻ることができたでしょうか。万葉集にも悲しい防人の歌が載っています。家内と離れて親の介護で単身赴任中とも言える私にとって、次の万葉集歌「わが妻は いたく恋ひらし 飲む水に 影さへ見えて 世に忘られず」はとてもよく分かります。
今回ウォーキングした多摩丘陵のコース