東京里山農業日誌

東京郊外で仕事のかたわら稲作畑作などをしていましたが、2012年4月に故郷の山口県に拠点を移して同活動をしています。

来て・見て・触って・動かせる、田布施町郷土館に

2019年01月09日 | ふるさと

 田布施町郷土館の昔の道具展示室を大幅に変更しました。来館者に、見て・触って・実際に動かしていただいて、道具の仕組みを理解していただけるようにしました。これまでは、展示してあるだけで、詳細な説明文がなく、しかも触れない場所に置いてあったり、故障して動かせなかったりした道具が少なくありませんでした。今月からは、いくつかの道具を触って動かせるように展示しています。触って動かせるようにした昔の道具をいくつか紹介します。

 動かすことができる、田布施町で使われてきた綿繰り・糸紡ぎ・織機など


 これまでの展示との一番の違いは、古い道具に詳細な説明文や写真を付けたことです。例えば、昭和30年代まで麻郷八海で行われてきた海苔作り。道具だけでは分かりにくいため、作業工程に加えて、説明文と作業中の写真を追加しました。また、平生湾側で行われてきた塩田作業も説明文に加えて見やすい位置に写真を加えました。近々、田んぼで作業中の牛の絵を使って牛耕を分かりやすく展示する予定です。

  海苔生産コーナー     農業用具コーナー    牛耕作業コーナー
  

 郷土館で一番大きな農業用具はだいがらです。今では餅つきの道具として使われていますが、もともとは籾摺り・精米の道具として使われていました。郷土館では実際に籾を石臼に入れて、だいがらを動かしてつくことができます。どのようにして籾が精米に至るのかを見ることができます。ただし、どの道具も激しく動かすと、壊れたり場合によっては怪我をすることがあります。使ってみたい場合は、必ず郷土館の職員指導の元で使ってもらうようにしています。

    籾入りのだいがらの石臼        実際に使えるだいがら
 

 その他、昭和30年代をイメージして作った家庭コーナーがあります。当時使われていた家庭用品を展示しています。実際に使えるようにしたものがいくつかあります。石臼は実際に動かして小麦を製粉して小麦粉にすることができます。小麦は去年私が作って収穫したものです。蓄音機と足踏みミシンは、私が直して使えるようにしました。蓄音機は、ハンドルを回してゼンマイに力を溜めます。そして鉄針をゆっくりとレコードに降ろすと、レトロな懐かしい音楽が流れます。足踏みミシンは、東京で革丸ベルトを購入して直しました。まだ調整中ですが、布を縫うことができます。その他の動かない古い道具も、来館者に使ってもらえるよう時間をかけて直しています。

         昭和30年代をイメージした家庭コーナー

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