すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

対話や会話で最も重要なこと

2005年08月05日 | 読書
他者との対話や会話はとても大切です。そのための訓練も必要です。しかし、対話や会話で最も重要なのは、「何を話すか」ではなく、「何を話さないか」、「何を話してはいけないか」をわきまえることです。書くことも同様で、「何を書かないか」「何を書いてはいけないか」が大切です。現在の教育では、「相手が傷つくことは言ってはいけない」というところに落ち着きそうですが、そうではなく、「自らの品位を落とす」ことは口にすべきではなく、いったん留保すべきです。「自らの品位を落とす」発言とは、人間がお互いに力を合わせて、ともに生きていくという目的を損なう言葉を指します。
石川九楊『縦に書け』(祥伝社)


国語の授業でのA男の質問やB子の発言、
帰りの会でのC男の反省
そして休み時間でのD子とE子のおしゃべりまで
「力を合わせる」「ともに生きていく」という観点で聴き、
判断し、働きかけることが、
「言葉を大切にする指導」の具体的な一面だ。