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習慣とは運動なり

2008年01月05日 | 教育ノート
 習慣には、広辞苑の第二義として「後天的に習得し、比較的固定して、少ない努力で反復できる行動様式」がある。そして狭義には「『運動』に関係したもの」という記述もある。「知識」に関係したものを記憶と呼ぶことと対照的に取り上げられているのだ。
 教育に携わる人間にとっては、実に興味深い区分だと思う。
 年末に書いたものを読み返して、改めてそんなことを思った。

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 学習発表会の時にちょっとだけお話したのですが、2007年秋は秋田県にとって画期的とも言える季節でした。「日本一」が三つ出たことです。
 一つは「国体優勝」であり、もう一つは全国学力検査小学校6年の部で、国語・算数共に平均点が全国一という結果が公表されたことです。そして、稲の作況指数が全国で最も良かったことが発表されたのも10月でした。
 課題はまだあるとはいえ、秋田の持つ「豊かさ」がそこに表されたといっても過言ではないでしょう。

 学力の件に関しては、他県からの問い合わせが相次いでいるという話を聞きました。ある研修会で講師となった校長先生は、他県の方から全国一の理由を尋ねられたとき、こんなふうに答えたと笑って紹介してくれました。
「秋田には、なまはげがいて、『泣子はいねぇがあ、勉強さにゃ子はいねぇがあ』と夜に回ってくるからだよ」
…こうしたシンプルなたとえ話も実は一面をついていると思います。
 結局は人の話をきちんと聞いたり、決まった時間勉強を続けたりする習慣がついているかどうか、ということに尽きるのです。

 「教育とは、よい習慣をつけてやることに他ならない」…古くから言われてきた言葉です。確かに時代によって習慣もまた変化しますが、それを作りだすのは人間でしかありません。
 よりよい未来へ向かうために必要な習慣は何なのか、互いに考えあいながら、今年もまた学校・家庭そして地域それぞれの場で、子どもたちの健やかな成長のために努力していきたいものです。本年も学校に対する変わらぬご支援を何卒よろしくお願いいたします。
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