すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

みんな普通である普通

2012年04月13日 | 読書
 察するに「普通」の反対は特殊で、特殊なままでは人に伝わらないので、同意を得るべく別の「普通」に着地してしまうのだろうか。いずれにせよ「普通」には、意味を超えたブーメラン効果のような作用が潜んでおり、その対義語もやはり「普通」のような気がするのである。
 高橋秀実~「とかなんとか言語学」(「波」の連載)より

 「普通」の対義語が「普通」だなんて、普通考えないでしょう。その特殊さが私を惹きつけたのだが、考えてみると、そういう出来事(現象というべきか)は、まあごく普通のことなんだよね。

 結局、普通を意識している限り、いくら他の人と違うことをやってみたって、それは普通を枠をはみ出ることなどはできない。しかし、普通を意識しないなんてことが、普通できますかねえ…といつまで経っても、普通から逃れられなくなる自分。