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優勝記念(笑)お仕置きできる人

2012年11月07日 | 雑記帳
 どういうわけかまだ巨人ファンであるが、今回のシリーズを全試合中継で見たわけではない。
 見逃して残念だったのが、第2戦で巨人・阿部がマウンドで沢村に渇を入れるため頭を叩いたという場面だ。

 翌日の新聞等でも取り上げられていた。
 ケアレスミスを防ぐための阿部の一喝は、結果が良かったので好意的に受け止められていたし、総じて巨人の優勝は阿部の功績大ということに異論はないだろう。

 さて、あるスポーツライターが、こんなことを書いていた。

 沢村夫人や家族は公衆の面前での「お仕置き」をどう受け止めただろうか。
 冷徹なプロの世界とはいえ、人の扱いは難しい。人を選んでの行為だろうが、同じことを外国人選手にしたら「公衆の面前で恥をかかされた」と大問題になる。


 こんな箇所を読むとすぐ職業意識が出て、我が子を叱りとばす教師を親が目撃したらどんな気持ちになるだろうか、そんなふうに連想する。
 学校を開くということで保護者や地域住民への日常的な学校公開が全国的に進められている。
 本県でも「みんなの登校日」と称して強力に推し進められた時期があった(もちろん今も継続中だが…)。

 その設定について話し合っているとき、具体的な事例として、「ある子を叱るときに、親や他の人が見ていたらどうするか」とひどく切実に訴えてきた教員がいたことを思い出す。

 自信を持って叱ろう…というには容易い。
 しかし現実はそんなに甘くない。
 では「時と場を踏まえて、叱ろう」と言い換えれば、その熱は微妙に褪めて、伝わるものは弱くなる。
 叱るという手段を放棄してはならない私たちに、有利にならない状況がだんだんと進んでいく。

 打開策はないものか、とまた野球にもどれば、いささか礼讃しすぎとも思うが、かの阿部の評価の高い部分を汲み取ってみることも一つの手だなと考える。

 先のライターが阿部について書いたことから拾ってみる。

 ユーモラスな人物
 出場しないときの仲間への気配り
 出場機会が少ない選手への親身のアドバイス


 特別な場での、特別な一喝は、たまたま出てくるものではないだろう。
 それを承知していれば、バックボーンに自信を持ち励めば、少しは踏み出せるだろうと思う。