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いつも「このみち」をゆこうよ

2022年03月01日 | 雑記帳
 図書館エントランスに「読めばいいのだ!」と高飛車な(笑)タイトルをつけコーナーを設けている。「漢字」「詩文」「歳月(広報表紙)」「写真」等というラインナップで一番頭を悩ませるのは「詩文」である。昨年度も「今月の言の葉」という形で、複数掲示していた。今年度は一つであり、少し楽したつもりだが…。


 最終月なので、誰を取り上げたのか振り返る。4月・武鹿悦子、5月・川崎洋、6月・工藤直子、7月・内田麟太郎…とこの辺までは本職の詩人だったが、8月・糸井重里あたりから少しずれてしまった。9月・清水真砂子、10月・吉本ばなな、11月・森絵都…紹介作家の「おススメ3冊」という縛りも絡んだ。


 詩句の下に蔵書紹介を入れた掲示なので、やはり詩人だけだと選択の幅が狭くなり、探せなくなってしまった。12月・金田一秀穂、1月・穗村弘、このあたりも渋い人選だ。2月に詩人に戻って茨木のり子の「倚りかからず」を取り上げてみた。自分の気分で選んだ感じが強い気もするが、今の時世にはふさわしい。


 さて3月は何を…と考えて、TVの金子みすゞ特集を思い出した。童謡詩人であるが中味は十分に深い。長年読んできたのでお気に入りはあるが、放送の最後で取り上げられた「このみち」が思い浮かんだ。そこでは、有名な北原白秋の同名の詩と比べられた。単純とはいえみすゞの詩は未来志向だろう。こう載せた。



 ただ、今改めてこの詩を読み直すと、世界は「このみち」をどう進むか、岐路に差し掛かっていると、大袈裟なことも考えたりする。もっとも、いつの時でも人は目の前に「このみち」を思い描くことは大切なのだがね(老爺風に)