第3 認定要件に関する基本的な考え方
対象疾病の発病に至る原因の考え方は、環境由来の心理的負荷(ストレス)
と、個体側の反応性、脆弱性との関係で精神的破綻が生じるかどうかが決まり、
心理的負荷が非常に強ければ、個体側の脆弱性が小さくても精神的破綻が起こり、
脆弱性が大きければ、心理的負荷が小さくても破綻が生ずるとする「ストレス-
脆弱性理論」に依拠している。
このため、心理的負荷による精神障害の業務起因性を判断する要件としては、
対象疾病が発病しており、当該対象疾病の発病の前おおむね6か月の間に業務
による強い心理的負荷が認められることを掲げている。
さらに、これらの要件が認められた場合であっても、明らかに業務以外の
心理的負荷や個体側要因によって発病したと認められる場合には、業務起因性
が否定されるため、認定要件を前記第2のとおり定めた。
――コメント――
認定要件に関する基本的な考え方については、報告書において、旧認定基準の
内容が現時点でも妥当と判断されており、実質的な変更はありません。
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