百醜千拙草

何とかやっています

質問

2020-10-27 | Weblog
入院中であります。
土曜日入院でしたが、COVIDのために院内をうろつくわけにもいかず、週末は、ちょっと検査してあとは薬を飲んでベッドでじっとしているだけ、でも、コンピュータをもちこんだので、苦痛と退屈を持て余して正岡子規になるということはありません。

入院日は、さっそく、無線心電図系の電線を貼り付けられ、無線機を持たされて、静脈ラインを設置されたら、一時間足らずで、もう立派な病人のできあがりです。カタに嵌めるという表現がありますけど、人間というものは、二、三の拘束をかけて、力関係を植え付けたら、きっと簡単に洗脳されるものだろう、と思いました。患者として病院に入院するというのは、実は新興宗教に入信するに近いものがあるのではないかと感じました。

入院に際して、二、三、興味深い質問をされました。「牧師さんやお坊さんのサービスはいりますか」という質問に続いて「心臓が止まったらどうしますか」と質問されました。心臓マッサージの蘇生処置をしていいですか、という質問なのですけど、別に末期の病で死ぬ予定で入院しているわけでもないので、「はい」と答えたところ、「呼吸が止まったらどうしますか」という質問が続いてきました。挿管して呼吸器につないでいいですか、という意味ですけど、ちょっとイヤだったので、それはナシにして欲しいと言ったら、心臓マッサージとセットになっています、と言われました。お好みでミニうどんがついてくる天ぷら定食ではないのだから「それなら聞くなよ」と心で思った次第。人工呼吸器なしの心肺蘇生というのは、具の挟んでいないサンドイッチ、カレーのかかっていないカレーライス、ネタぬきの寿司、みたいな感じなのですかね。食べれないことはないけど、料理として成立していないような。
きくところによると、最近では、呼吸不全でも気管挿管は減ってきているようで、経鼻の酸素吸入などでの対応するのが多いそうですけど、私の場合、心臓が止まって呼吸が止まったら、何が原因であってもそれまでにして下さい、と言っておけばよかったかなあ、とちょっと後悔。
その後、夜一人の時に、別のナースから「家族に暴力はふるわれていませんか」というDVを探る質問。きっと病気がDVに起因することはたまにあるのでしょう。それから「自傷、自殺したいという気分になりますか」と質問。たぶん、精神病の可能性を知るためでしょうけど、つい、「今の世の中、死にたくならない人の方が珍しいのでは」と答えてしまいました。

というわけで、一通りの検査のあと、抗不整脈薬の投与を開始。心臓のことなので、夜は遅くまで血圧や心電図の頻回のチェックがあり、朝は4時すぎから体重測定、バイタルチェック、服薬、などがあり、ヒマなのにゆっくり寝かせてもらえないという状況。あと、検査で微小蛋白尿があること、小さな腎臓結石とシストがありそうなことがわかりました。腎機能は上限。私、病気で一番イヤだと思っているのが慢性呼吸不全と腎不全なのですけど、現在、心不全による呼吸困難があって検査で唯一見つかった異常が軽度腎障害。これも引き寄せの法則ですかね。
今日の午後に経食道心エコーのあと、電気的除細動を試みる予定です。昨日の夜からずっと絶飲食。病院食不味いです。施術はちゃんと鎮静剤が効いているのを確認してくれからやって下さいよ、と念押し。

というわけで、心房細動の慢性化と高血圧に伴う心不全の私に対しての治療方針は、ベータブロッカーで心拍数を抑え、心不全に対して利尿剤、血栓予防に血液凝固剤の投与を開始し、抗不整脈薬と電気的除細動によって洞性リズムの回復を目指す、でした。つい「これで効かなかったらどうしますか」と質問したら、アブレーションの前にちょっと強い抗不整脈薬を短期間試して、うまく行けばその薬を切って別の薬で維持するという方針を提案されました。そのよく効く薬には間質性肺炎という強烈な副作用を起こす可能性があるので期間限定と提案されたのですけど、万が一、間質性肺炎に発症して呼吸不全になって長い間呼吸器に繋がれた挙句に苦しんで死ぬのはさすがに御免なので、この薬を導入する場合は心肺蘇生はなしをお願いする予定です。

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