百醜千拙草

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夏の食卓

2021-08-31 | Weblog
日の出が遅くなり、夏はまもなく過ぎて秋になります。今年はとりわけ夏が過ぎていくのがさびしく思います。それで、週末はなるべく夏らしく過ごそうとしています。あと何回あるかわかりませんし。今年は、なぜか妙に素麺が食べたいと思う日が何度かありました。普通の素麺、それからネットで覚えた油素麺。油素麺のバリエーションで胡麻油ではなくオリーブオイルを使うのもあるそうです。

オリーブオイルの香りは夏という感じがしますね。オリーブオイルといえば、地中海ダイエット。スーパーに行くと、トマト、アボカド、茄子、ズッキーニなど夏らしい野菜が並んでいるので順番に買います。トマトは週末に余ることが多いので、台湾の家庭料理、トマトと卵の炒め物を最近はよく食べます。トマトの酸味が夏らしくていいです。ニンニクと胡麻油、ですけど、オリーブオイルに変えてトマトペーストを加えて酸味を強調すれば地中海風。ちなみに、トマトペーストやケチャップを料理に使う時は「焼く」といいそうです。高熱によってクエン酸がアニコット酸に変化してまろやかになるのだそうで、ケチャップでつくる日本の「スパゲッティー イタリアン」を美味しくつくるコツでもあります。ちなみに、この変化はミトコンドリアのクエン酸サイクルではAconitaseによって触媒される反応で、この反応の間に水が一分子抜けます。

週末はパンを食べたいので、パンに合うようなものにすることも多いです。この間は、いつもパンを買う店で、もう一種類の新らしいバゲットが売られているのに気がつきました。チャバッタ バゲットという名前がついていて、イタリアのパン、チャバッタの生地で作ったバゲットでした。チャバッタは、バゲットよりも腰が強い四角いパンです。知らなかったのですが、チャバッタの歴史は比較的新しく、イタリアでサンドイッチのパンにフランスからのバゲットが使われるようになって、危機感を抱いたイタリアのパン職人がバゲットに変わるものとして開発したものだそうです。材料はバゲットとほぼ同じながら、強力粉と多量の水を使うのが特徴で、そのため、一回り粘りを強くしたような感じです。

この腰の強いパンを軽くトーストして夏野菜のグリルと一緒に食べます。ズッキーニはシンプルに茹でるか電子レンジで加熱するのもいいです。半分に割って、一番搾りのオリーブオイルに塩とレモンで食べるのが簡単で美味しいです。お皿に残ったレモンと野菜の香りが移ったオリーブオイルをパンにつけて食べます。これは、白いご飯の上に柔らかめの卵焼きとバターと鰹節を乗せて麺つゆと醤油を垂らしたものぐらいの幸福感があります。

さらに、今回は、パンを買った店にオリーブ タプナードという瓶詰めを見つけたので、買ってきました。ギリシャからの輸入品のようです。Wikipediaによるとタプナードは南フランス発祥の食品のようです。オリーブを刻んでアンチョビ、ニンニク、ケッパー、オリーブオイルなどで和えたペーストです。チャバッタ バゲットのスライスをトーストし、アボカドと一緒に上に乗せてブルスケッタのようにしてみました。
 
チャバッタにタプナード、豆、トマトをのせたブルスケッタ(別サイトから)

残りはブロッコリー パスタの味付けに使いました。ブロッコリーを適当に切ってパスタと一緒の鍋で茹でるのです。その間にオリーブオイルでニンニクとアンチョビと唐辛子を炒め、タプナードも加えて、茹で上がったパスタとブロッコリーを合わせて出来上がりです。あえてクタクタにしたブロッコリーが崩れてソースと馴染んでいい感じになります。今回はペンネを使いました。ショートパスタがいいと思います。
ブロッコリーとアンチョビのパスタ 

ついでに、夏が過ぎていくのは物悲しい、で思い出したので昔の隠れた名曲を。

日本がまだ元気だった頃、ラテンとポップスの日本的融合。チカ ブーン - 夏がせつない (1994)

日本が右肩上がりだった頃、印象的なベースラインのアレンジが70年代なフォークポップ 。このころはなぜかわざわざロスアンゼルスまで行ってスタジオミュージッシャンを雇って録音するパターンが多かったようで。風(大久保一久)- トパーズ色の街 (1977)
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