鳥瞰ニュース

空にいるような軽い気分で・・・

セミの習性

2018年08月19日 06時55分33秒 | 


セミの幼虫は脱皮羽化するために満を持して高みを目指す。
蛹の期間がないから、セミは不完全変態なのだな、と改めて思う。
けっこう手の届かないくらいの高さまで登った殻が多く見られるなかに、こいつは何としたこと。
この場所に七年ほど前は木が生えていたのだろうか(私の実家の敷地だけれど記憶にはない)。
ようやく見つけた高みへの足がかりが私の車で、タイヤしか接地点は無く、頂点に達したけれど低すぎるから、また下がったら上げれるだろうと紆余曲折のあげく、回るのに疲れてこの場所と定めたのだろう。
行方不明になった2歳の子を発見して、今やスーパー・ボランティアと賞賛される方は『子どもは高いところに上がる習性があると自分は思っている』と言っていた。
山で遭難する大人はたいてい水を求め、沢沿いに降れば下界に戻れると理性的に判断する。
セミの幼虫は、まだ飛べないよちよち歩きなのだから、危険を避けて高いところに上がり夜中に脱皮しようという理性ではない習性。
そのように思われるけれど、地上にでてからある一定程度の歩行登攀をすることによってホルモンか何かが作用するなり変化するなり発生するなりして、脱皮の引き金となるのではないか。
たまに脱皮に至らず、背中が割れて盛り上がったまま地上に転がった死骸を見る。
高みに登ってしがみついたまま不成功に終わった死骸は見ることがない。
となれば、高みに上がらねばならないという習性と余力だけの関係か。
こちらではミンミンゼミが急に鳴きだしたような気がする。
そうでなくても、私の耳鳴りはしょっちゅう夏休みにミンミンゼミが鳴いている状態。
それにつけても、2歳の子の知恵と言おうか習性と言おうか気まぐれの偶然と言おうか、母親が言っていた『もうダメかなと思ったり・・』という発見後の述懐が切ないけれど、本当に良う御座いました。
コメント (2)
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