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田舎に来て、雪囲いを外したり、今年の遊び半分農作業の段取りをやったりしているうちに、食べごろだったフキノトウの雌花は董立ちして綿毛をつけている。
地下茎がどんどん四方八方に伸びて繁栄しているのに、伸び上がって綿毛まで飛ばしている。
この時季にゆっくり居続けたことが生家を出た18歳からなかったので、蕗が雌雄異花で雌花は白っぽい花、雄花は黄色っぽい花ということさえ知らなかった。
黄色は花粉の色で、雄花のフキノトウの方がおいしいらしい(また聞きによる個人の感想)。
しっかり雄花と雌花を分けて同じ料理をした上で味比べをするのは来年の1つの課題としたい。
一方、癖のないコゴミは、こちらの同級生もいろんな料理にするとはいうものの、一回食べたらそれでいいと言うくらいに、おいしさの味わいが薄い。
山では太いコゴミがいくらでも採れると聞いているけれど、採りに行くほどの熱意がわかない。
そうしてわが家の庭に生える栄養不足のヒョロヒョロコゴミは、あっと言う間もないと言うほどではないけれど、いつの間にかクサソテツになっている。
南方のシダ類と違って、遠慮がちに葉を広げるコゴミは、食べるより草ソテツとして鑑賞した方が良い。