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昨日は醍醐寺で、大きな紅白餅を持ち上げる有名な行事があるので、昼からでも行こうと考えていた。
ところが朝は小雨が降っていたので、雨でも決行するのかな可哀想になどと思っているうちに時間が過ぎた。
3時になってようやくその気になり、車のあまり通らない住宅地を抜けて徒歩にて向かう。
ちょうど1時間で醍醐寺に着き、入場が3時半までのところもあったり、特別拝観料の必要なところもあって、無料開放の奥へと進む。
当然ながら、餅上げ大会は終わっていたけれど、舞台を観て想像することはできた。
隣の広場では山伏姿の人達が輪になっていて、袈裟姿の坊さんが「ナントカコウトカソワカ」と唱え、檜と思われる葉が燻されていた。
御札を渡すと、そこの煙にかざして霊験を籠もらせてくれるといったシステムのようだ。
やがて山伏姿の皆さんが一斉に法螺貝を吹き、低く始まった音色が一段高くなり、もう一段上がったら悲鳴のような音になり、儀式は終わった。
五重の塔の下に行くとテントがいくつかあって、八ツ橋や豆などが売られていて試食を勧めるので、三袋で千円の豆を買った。
プレハブ小屋の横には、しきりに大声で売り込みをしている作務衣の坊さんがいた。
祈祷済みの紅白五大力餅を売っているらしくて、呼び込みまで坊さんがするのかと思ったが、何でも修行なのだな。
対面販売で物を売ることに喜びと才能を見出したら人生が変わってしまうかも知れないのに、などと余計なことを思った。