和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

変格青春小説。

2007-01-02 | 短文紹介
朝日の古新聞をもらってきました。
7月1日の書評欄に
出久根達郎氏による書評が掲載されております。
書評本は三木卓著「K」(講談社)。
書評の最後を引用。


「『ぼく』という一人称の文体が軽快なので(エッセーのようだ)、少しも深刻でない。Kは魅力的な『愛(かな)しい女』にうつる。文章の魔術の勝利だ。これは夫婦物語ではない。変格青春小説であるまいか。」
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元日の一面コラム。

2007-01-02 | Weblog
早朝。水平線に雲がかかり、初日の出がなかなか拝めませんでした。
2007年。今年はこのブログがきちんと書けますように。

コンビにいって元旦の朝刊をいろいろと買ってきました。
ということで、元旦新聞一面コラムを取り上げてみます。
毎日新聞「余禄」は、石垣りんさんの詩「新年の食卓」を引用。
読売新聞「編集手帳」は、吉野せい著「洟(はな)をたらした神」と
加藤楸邨(しゅうそん)の句「負独楽は手で拭き息をかけて寝る」が。
産経新聞「産経抄」は、「年の神」から小泉八雲へ、「神の国」「美しい国」。
朝日新聞「天声人語」は、宮沢賢治のふるさとを訪ね、賢治童話「雪渡り」と
花巻農業高校の碑文。それに「下ノ畑ニ居リマス」を散策しております。
東京新聞「筆洗」は大徳寺大仙院の名物和尚、尾関宗園さんの説法から。
読んで私に、一番しっくりしたのは
日経新聞「春秋」でした。
青木玉著「小石川の家」の、書道の稽古の様子を語りながら、キーボードにつなげておりました。
せっかくですから、もうすこし「春秋」からの引用。
「・・『書きぞめや墨猪(ぼくちょ)のこのこ歩き出し』。二日の手習いの朝、孫のつたない字を見た祖父はそう言って笑ったという。苦心して筆をふるった孫娘の文字は墨が固まってイノシシの足跡のようだ。厳しいしつけで知られた露伴が『墨猪』とそれを呼んだ優しい眼差しには書くことに寄せる深い愛着が重なる。書家の石川九楊さんは精神の運動としての書が自省を通して人を世界につなげるというが、家庭から墨の香りが消えて久しい。・・」

ちなみに、私は、年賀はがきはせいぜい30枚ほどですから、宛名は筆ペンで書いております。汚い字だなあと思いながら書きます。字を書いているのか。恥をかいているのか。毎年どちらかわからない気分で、乱雑にそそくさと宛名書きをします。

コメント (4)
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