和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

米カレンダー。

2007-01-17 | Weblog
カレンダーのひとつに、
「富山和子が作る日本の米カレンダー」というのがあります。
毎年続いていて、2007年で18年目だそうです。
そのカレンダーの一月の光景は、三重県伊勢市の写真でした。
伊勢神宮の鳥居が全面にあり森の先から朝日が昇る写真。

面白いことには、読売新聞1月15日夕刊の「いぶにんぐスペシャル・旅」に
その伊勢の様子が掲載されておりました。
興味深いので、引用しておきます。

「・・伊勢神宮・内宮近くの宿泊施設が、宿泊者を集めて行う早朝参拝に参加してみた。伊勢神宮は、内宮と伊勢市駅近くの外宮を中心とする、125もの宮社の総称。至る所に別宮や摂社などが立ち、所有する森林を含む総面積は、伊勢市の4分の1を超える。神域への入り口となる宇治橋には、うっすらと霜が降りていた。・・正宮への砂利道に沿って巨樹が並び、朝のすがすがしい空気が満ちていた。正宮は四重の垣根で厳重に囲まれ、参拝客が入れるのは一番外側の垣根の中まで。・・・宇治橋まで戻ると、日が昇るところだった。鳥居の中央から姿を現した太陽は、ひときわ神々しく見えた。・・」
署名記事で飯田祐子とあります。

ちょうど、米カレンダーが掛けてあったので、
早朝参拝の様子を思い浮べながら、1月の写真を眺めてみました。
鳥居から橋に踏み込むあたりに日に反射する箇所があり、きっとこれは霜が降りた残りかなあなどと思うのでした。
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元旦の早朝。

2007-01-17 | Weblog
家からは、ゆっくりと歩いて10分もしないうちに海にでます。
元旦の朝には、防波堤で初日の出を待つ人たちがおり。
太平洋から昇る朝日を待ちます。
海には、サーファー。釣り人もいます。

さて、1月15日の午前には新春の「歌会始の儀」。
読売新聞その日の夕刊に、その歌が並んでおりました。
お題は「月」。歌の中に「歳旦祭(さいたんさい)」という言葉がありました。
歳旦とは辞書によれば、元日の朝。元旦のこととあります。

では、その言葉がある御歌を引用してみます。皇后さまでした。

    年ごとに月の在りどを確かむる歳旦祭に君を送りて

読売夕刊の説明では、
「元日の早朝に宮中祭祀に向かわれる天皇陛下を見送った後に空を見上げ、年ごとに変わる月の満ち欠けを観察されるという長年の習慣を・・詠まれた。」

ちなみに16日産経新聞の、この御歌の説明はというと
「皇后さまは毎年元旦の明け方、宮中祭祀に出る陛下を見送り、ご自身も御所の外で拝礼する際に、年ごとに月や星の位置や満ち欠けを楽しみにしながら、空を見上げる気持を歌にされたという。」

こうして「君を送りて」と歌われた君は、どのような御歌を詠まれたのかというと。

  務め終へ歩み速めて帰るみち月の光は白く照らせり

天皇皇后両陛下のお二人が相聞歌となっているなあ。と一読思ったわけです。

さて私は現在、産経新聞と読売新聞(朝・夕刊)をとっております。
1月16日の一面コラムは、どちらもが「歌会始の儀」を取り上げておりまして、
比べて読むと楽しめます。
産経抄は、こう始まります。
「『歌会始の儀』のお題は『月』だった。『雨降りお月さん』『朧月夜』『荒城の月』『月の砂漠』。文化庁が選んだ『日本の歌100選』にもお月さまの歌が目につく。万葉の時代から、人々はもっとも身近な天体に、さまざまな思いを託し、数多くの歌や物語を紡いできた。」
そして、産経抄・編集手帳のどちらのコラムでも取り上げていた御歌はというと
(ここでは、産経抄から)
「召人(めいうど)を務めた元住宅金融公庫総裁の大津留温(おおつるおん)さん(85)は『天の原かがやき渡るこの月を異境にひとり君見つらむか』と歌った。『天の原ふりさけみれば春日なる三笠の山にいでし月かも』。奈良時代の遣唐使、阿倍仲麻呂が詠んだ望郷の歌の“本歌取り”であろう。はたまた、『異境の君』とは、北朝鮮に拉致され囚われの身になっている人たちともとれる。横田滋、早紀江夫婦は、夜空を見上げ、同じ月を眺めているかもしれない・・・」

せっかくですから、編集手帳からも引用してみましょう。

「・・以前ならすぐに阿倍仲麻呂を思い浮べただろう。奈良時代、留学生として唐に渡り、40余年を唐朝の官吏として過ごした人は、帰国の夢を果たさぬまま異郷の土と帰した。『天の原ふりさけ見れば春日なる三笠の山に出でし月かも』。唐土で仰ぐ月に、遠い昔、故国春日の三笠山にのぼった懐かしい月を重ね、『古今和歌集』に収められた歌は望郷の絶唱として知られる・・」
そして編集手帳の最後は、こうしめくくられておりました。
「13歳、中学1年生の横田めぐみさんが新潟市内で下校途中に拉致されて、今年11月で30年になる。月の鏡に幾度、まだ若かった父母の面影を、幼い弟たちの姿を、一家団欒の情景を映したことだろう。むごい国もある。」




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