安房郡の関東大震災を念頭に、
各地震学者の地図を見ると、面白いことに気づく。
たとえば、鎌田浩毅氏の
「 関東南部の活断層と過去に起きた大地震の震源 」
という図があるんです。関東の図の上は茨城・埼玉とあり
千葉県もその図に含まれているのですが、房総半島の箇所が
カットされている。
ほら、裸婦像で、絵の構図の中に足が入りきれずに
途中でカットされていたりする、あんな感じです。
また、鎌田浩毅氏の本には、その同じ図が使い回しされております。
鎌田浩毅著「揺れる大地を賢く生きる」(角川新書・2022年)のp43
鎌田浩毅著「日本の地下で何が起きているのか」岩波書店・2017年のp54
はい。この人の図は『 敬して遠ざける 』ことにします。
もっぱら、私が引用するのは、武村雅之氏の図になります。
図録では「関東大震災80年THE地震展」(読売新聞社・2003年)にある
「 関東地震の推定震度分布 」でした。図録にはp98にカラー図で載り、
さらに右ページには(p99)、同一地図に「市町村別の死者数の分布」図。
武村雅之氏の本には、この「関東地震の推定震度分布」の図が
「関東大震災がつくった東京」(中央公論新社・2023年)のp21
「関東大震災 東京の揺れを知る」(鹿島出版会・2003年)のp94
「地震と防災」(中公新書・2008年)のp10
「未曾有の大災害と地震学」(古今書院・2009年)のカラー口絵の一枚。
「手記で読む関東大震災」(古今書院・2005年)のp10
と同一著者のさまざまな本に、その図が登場しております。
こちらは、ちゃんと千葉の房総半島まで全体が載る地図です。
そこから、その図の解説がはじまっているのでした。
はい。房総半島に住む者としては、何とも有難いのでした。
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