映画とライフデザイン

大好きな映画の感想、おいしい食べ物、本の話、素敵な街で感じたことなどつれづれなるままに歩きます。

エスター 

2011-01-04 06:02:47 | 映画(洋画:2006年以降主演女性)
エスターは異常な子供をクローズアップしたサイコサスペンスだ。
ブログでコメントをいただいたpaceolaさんのお勧めで見た映画だ。確かにこれは怖い。
恐怖の波状攻撃で何度も身体をびくつかせてしまった。


赤ん坊が死産するシーンからスタートする。落胆する妻ことベラ・ファーミガと夫ことピーター・サースガードの夫婦。息子と聴覚障害者の娘の2人の子供がいた。妻はアルコール依存症がもとで、娘を溺れさせかけたことがあった。その上に起きた悲劇をふまえて、生まれ変わりと考え養子を迎えることを決意し孤児院を訪れた。そこで出会ったのは、エスターことイザベル・ファーマンという名のロシア生まれの少女であった。エスターは一人離れて行動し子供とは思えぬきれいな絵を描いていた。その頭のよさに惹きつけられた夫婦はエスターを養子に迎えることとした。

一緒に暮らしはじめ、聴覚障害の妹とも手話でやり取りができるようになり、家族になじんだ。ところが独特の風貌と自分勝手な動きにまわりの子供がいじわるをした。みんなから異様な扱いを受けた。
エスターは、次第に隠された本性を現し始める。彼女は、その姿からは想像できない凶暴さを秘めていたのだ。いじわるをされた子供に復讐をしようとするが。。。

母親役のベラ・ファーミガはつい先日「マイレージマイライフ」でジョージクルーニーと共演していたウクライナ系の美女。他にも見たことがある。父親のピーター・サースガードもトレンディ映画の常連で、「クレイジーハート」で取り上げたばかりのマギーギレンホールと結婚してまもない。
わりと最近の映画によく出る普通の俳優を起用することで、普通のアメリカ人の家庭を連想させる。風景は北部の寒いところで、雪景色の中のウッディで素敵な家に住む家庭だ。そんなロケーションの中どのように展開するかと思うが、サウンド効果が何も起こらないときからスリラーの匂いをぷんぷんさせる。そして凶暴さを発揮しはじめた時からの波状攻撃はすごい!
ここでは書ききれないが、最後までこれでもかと見るものをどきどきさせる行為をする。
イヤーまいった。



何も養子なんてもらわなくてもと思ってしまうが、そこが諸外国と日本の違うところだ。
戦前の日本はもっとまずしく今よりも養子縁組は多かったという。
韓国映画「冬の小鳥」でも感じたが、外国の子供のできない親はついつい孤児院に頼る。
別の意味でのお見合いである。ここではorphanが原題である。日本では直訳での上映無理だろうなあ。
この映画はホラーとは思えない。それを超越した何かを感じさせる。

それにしてもエスターの子役の活躍はすごい!怪演である。
これだけの映画にするのには恐るべきパワーがいる。
これからの活躍に十分期待できる。どういうタッチの映画に進むか分からないが。。。。

自分からだったら絶対に見ないタイプの映画なのでたまにはよかった。
どうもありがとう!
コメント (2)
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