映画とライフデザイン

大好きな映画の感想、おいしい食べ物、本の話、素敵な街で感じたことなどつれづれなるままに歩きます。

ベストキッド  ジャッキーチェン

2011-01-19 18:09:56 | 映画(洋画 2010年以降主演男性)
ウィルスミス制作で、彼の息子ジェイデン・スミスがジャッキーチェンと組んで中国北京にて撮影したアメリカ映画である。中国へ転校して、いじめられてしゅんとしている子がジャッキーチェンの指導でカンフーに目覚めていく映画である。年々発展していく北京の現在の姿をうまく映像に写しながら、カンフー映画的にも楽しめる快作だ。単純に楽しめた。



父を亡くし、母親と2人暮らしの主人公の少年ことジェイデン・スミスは、母の中国への転職を機にアメリカから中国・北京に引っ越すことになった。現地に着き町に遊びに出ると、バイオリンを持ったかわいい中国人の女の子がいた。その子にちょっかいを出していると現地の少年たちに邪魔をされた。ケンカとなるが、カンフー使いの少年にコテンパンにやられた。
転入した学校に行くと、そのカンフー少年たちがいた。そして嫌がらせを受ける。主人公は隠れてばかりいたが、そのグループに泥水を浴びせる。懸命に追いかけるカンフー少年たちに逃げ尽きて傷めつけられる。その時マンションの管理人ことジャッキー・チェンがとめた。実は管理人はカンフーの達人であったのだ。カンフー少年とジャッキーがもみあいになるが、少年たちを捌いていく。その後、カンフー少年の所属する道場の師匠が復讐に燃えていくので、主人公はジャッキーチェンのカンフーの個人教授を受けることになるが。。。

大きく変貌をとげた北京の姿がこれほど鮮明に映し出されるアメリカ映画もめずらしい。北京観光案内のごとく、天安門広場、北京オリンピックの鳥の巣形状のスタジアム、紫禁城、万里の長城と主要観光地は軒並み映っている。同時に北京の下町の光景も描いている。
主人公がカンフー少年たちに追いかけられるシーンで北京の裏通りを映す。「燃えよドラゴン」でブルースリーの妹が追いかけられるシーンをとっさに連想した。中国らしさで映像的に楽しめる。紫禁城の外国映画の撮影はなんと「ラストエンペラー」以来だそうだ。わいろが相当動いたのかな?



主人公が転校した学校には、中国人だけでなく西洋人も数多くいる設定である。こんな学校ってあるの?といった印象だが、日本でいうアメリカンスクールのような私立学校は存在するだろう。主人公の好きになる女の子もそこに通うが、父母がブルジョアの設定で父親は外車を乗り回す。香港だったら、以前でもある設定であるが、まさに現代中国を象徴しているような映像といえよう。
ブルジョアといわれ文化大革命で失脚した人たちが観たらどう思うことか。。。哀しい話だ。
その文化大革命を支持した日本の某大新聞社の左翼思想の面々もどう思うのであろう。



ジャッキーチェンは枯れ切る一歩手前のカンフー達人の役で、ファンキーな彼の一面を見せるわけではない。一部を除き、立ち回りも少なく、少年にその主役を譲っているようだ。その謙虚さが、貫禄ある達人に見せている。題名はkarate kidだ。アメリカではkarateの方が受けがいいのであろうか?
ウィルスミスのせがれのジェイデン・スミスの活躍もすごい。かなり鍛えたのであろう。

それにしても、この空手大会は極真大会を超越した「プライド」のような総合格闘技的試合だ。かなり際どい真剣勝負をやる。日本で子供たちにこんなことをやらせたら、教育ママのような人たちが大騒ぎするだろうと思った。そういった意味でもなかなかやるなあといった印象だ。おもしろかった。
コメント
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