映画とライフデザイン

大好きな映画の感想、おいしい食べ物、本の話、素敵な街で感じたことなどつれづれなるままに歩きます。

ソウルキッチン

2011-01-26 18:01:28 | 映画(欧州映画含むアフリカ除くフランス )
コメディ映画「ソウルキッチン」渋谷の劇場で見てきました。ドイツ映画を見る機会はほとんどない。しかも、ドイツに行ったことも、ドイツ語も習ったことはない。今回ある評論家が絶賛しているのを見て急に行きたくなった。食感に訴えるシーンやセンスのいい音楽もよくなかなかの作品である。



「ソウル・キッチン」の舞台はドイツハンブルクの倉庫街にあるレストランだ。大衆食堂兼ライブハウスというべきこの店を舞台に、ドタバタ騒ぎが起こる。
主人公ジノスことアダム・ボウスドウコスは、滞納していた税金の支払いを迫られたり、椎間板ヘルニアになったりと、さんざんだ。恋人も上海にいってしまった。腰痛で調理ができなくなったため、頑固者のシェフを雇うことにした。彼は前の店で客とケンカしてやめた腕のたつシェフだ。

「ソウルキッチン」が大衆食堂として人気があったメニューを一気にやめさせて4種類だけのメニューにする。前からの常連がいなくなる。そんなとき、服役中の兄が仮出所してきた。そして、ウェイトレスに惚れた兄が彼女のために盗んだDJセットで音楽をかけると、店は連日、大盛況になる。 しかし絶好調もつかの間、主人公の元の同級生である強欲な不動産屋や、石頭で淫乱な税務署の女まで出てきて次第にハチャ滅茶になるが。。。


ドイツは欧州各国からの移民、特にトルコ系移民が多く、多民族が住まう国になっているようだ。ハンブルグといえば、ビートルズが売れる前にしばし滞在していたところという認識しかない。近代的な都市というよりも、若干タイムスリップしたようなところだ。初めて見る街だ。そんな街の倉庫を改造して作られたレストランはなかなか魅力的。そこにさまざまな登場人物を出していく。
ある意味「ブルースブラザース」をほうふつさせるような映画の匂いを感じた。
音楽のセンスが実にいい。DJにのめり込むほど音楽好きというアキン監督は、作中にさまざまなディスコ音楽に加え、ドイツやギリシャの音楽を混然とちりばめた。ギリシャ移民2世のボウスドウコスは俳優業のかたわらギリシャ料理店を経営しており、本作のモチーフとなっている。


登場人物がそれぞれ奇怪な動きをするので、映画館の中は笑いの渦に包まれていた。
コメント
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