映画とライフデザイン

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映画「蛇の道」 柴咲コウ&黒沢清

2024-06-16 08:49:28 | 映画(フランス映画 )
映画「蛇の道」を映画館で観てきました。


映画「蛇の道」黒沢清監督が1998年の同名作品をフランスロケでセルフリメイクした新作だ。予告編で外国映画だと観ていたら、柴咲コウが出てきて驚いた。いつもと違う表情をする柴咲コウが妙によく見えて、公開したら行こうと思っていた。黒沢清監督作品にも好き嫌いがある。「トウキョウソナタ」「クリーピー」は好感もてるけど、前作「スパイの妻」は歴史考証に問題ありと感じてあまり好きになれなかった。今回は予告編での怪しげな雰囲気が気になり映画館に向かう。

いきなり柴咲コウと組んだダミアンボナールがスタンガンで男を気絶させて拉致してトランクに入れて車で運ぶシーンからスタートする。郊外の倉庫に連れ出して、鎖で手足をしばったまま尋問をはじめる。


アルベール(ダミアンボナール)は8歳の愛娘が財団に殺されたことを恨んでいた。医師の小夜子(柴咲コウ)は財団に所属するラヴァル(マチュー・アマルリック)拉致に協力する。ラヴェル拷問の末に財団のゲラン(グレゴワール・コラン)の名前がでて拉致する。その後も怪しげな奴はいないかと聞き、警備主任だったクリスチャンも拉致して同じように監禁して拷問する。やがて、財団が人身売買にかかわっていたこともわかり、真実究明が近づいてくる。


監禁モノはちょっと苦手な題材である。
予想ほど面白いとまではいかなかった。ストーリーには関心が持てない。


良かったのは柴咲コウ。これまでにない魅力を感じさせてくれた。40代になってきれいになったのかもしれない。共演するフランス人の俳優はいずれも背が高くて体型がガッチリだ。相対的に小柄なのに、映画のストーリーが進むうちに大きく見えるようになる。日本人俳優と話す以外はフランス語なので、大量のフランス語のセリフを覚えた。よく頑張ったと感じる。


映画ポスターでは、草原の緑が強調されている。しかし、監禁モノの映画なので倉庫のようなところでの立ち回りが中心で、街のシーン以外はフランスらしさは少ない。予告編では、怪しげな雰囲気に魅力を感じた。でも、ヴィジュアル的に引き寄せられる部分は少ない。西島秀俊がわざわざ出演しているが,セリフの内容も含めて存在感がない。黒沢清に付き合いがあった俳優とは言え,この起用はもったいない感じがした。

2021年の映画の中でもダミアンボナールが出演した「悪なき殺人」はピカイチのミステリーだったので、目が映像に慣れてきたらすぐわかった。あの時は変人の役柄だった。マチュー・アマルリックもフランス映画ではよく出会うおなじみの顔だ。拉致した男たちを監禁していくが、そもそも財団がどんなところかわからないので内容的に理解がしづらい。最後に向けては軽いどんでん返しもあるけど、のれたわけではなかった。


いくつかの解説を読むと、自分の理解を超越するすごい解釈が書いてあるけど、映画を観ている時にそのレベルまでは感じることは自分にはできない。

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