平成24年4月8日
甲府市武田通りの桜が満開になった。ちょうどこの頃に咲く花、それが思親山のあの花だ。昨年はこの季節に2度訪れ、ようやく出会うことができた。今年は咲いてくれるのか?
思親山は登るよりも佐野峠まで車で行くほうが大変だ。林道の道幅が狭く、対向車が来ると交差するのが容易ではない。ここに行くたびに、「対向車来ないでくれ」と祈りながら車を運転している。林道途中2台の軽トラックと遭遇したが、いずれも山作業に来ていた林道を慣れた車だったので、交差できるところで私の車を待っていてくれ、難無く通過できた。佐野峠に12時頃到着。雲が巻いてはいるが富士山が姿を現した。
佐野峠から見る富士山。左は天子ヶ岳。
登山道脇に芽を出したバイケイソウを踏まれないように囲いがしてあった。左端がカタクリの葉で、花はまだ咲いていない。
良く手入れがしてある思親山のヒノキ林。
佐野峠から思親山山頂までは1時間ほどで到着でき、登山に行くというレベルではない。最初から三脚にカメラをセットして、花を探しながら歩き、途中登山道を逸れて林の中を捜したりしながら進む。カタクリはまだ咲いておらず葉っぱだけ。1株だけ蕾をつけたものを見つけた。ミスミソウは一部だけほころび始めていた。予定通り、1時間ほどで山頂に到着。
思親山山頂。富士山は再び雲隠れ。
山頂の山梨百名山標柱は朽ちかけている。次に行くときはニスを持って行くことにしよう。
のんびり食事して帰ろうとした頃に再び富士山が現れる。
さて、あの花は?稀少植物、絶滅危惧種と言っても良いかもしれない花、カイコバイモ。他にも咲く場所の情報はあるが、見つけたのはこの山だけだ。まだ蕾で、1~2週間ほど訪れるのが早かったが、昨年に比べると本数は少ない。誰かが隠そうとしたのか、それとも枝打ちの杉の葉が偶然上に乗ってしまったのか、茎が杉の枝の下に隠れて曲がってしまっていたので、葉をよけて真っ直ぐに立つように直してきた。可哀そうなことに、6本のうちの1本は茎が折れてしまっていた。
ほころび始めたミスミソウ。
希少種カイコバイモ。まだ蕾で、少し時期が早かった。
カイコバイモ 風に揺れてなかなかうまく撮らせてくれない。
いつまでも咲いて欲しい、可憐な花たち。