山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

星のささやく森

2012年04月30日 | 番外編
 平成24年4月30日、スターバックスコーヒー甲府アルプス通り店でスライド上映会を行わせていただきました。集まってくれたのは20人ほど、上映会の常連さんはむしろ少なく、初めて見る顔の方が大半でした。中には私のブログファンの方が数人、しかも昨夕アップしたばかりの茅ヶ岳の記事をもう読んでくれた方もいらっしました。
 今回は店内の天井の壁にスライドを映して、プラネタリウムの­ように星空を眺める気分を味わってもらおうということでやってみました。その天井上映のために編集したのがこのビデオです。もし森に妖精が住んでいたら、きっとこんな星空を眺めているのだろうというイメージで編集してみました。曲は1966カ­ルテットの奏でるビートルズのナンバー、「LET IT BE」です。


星のささやく森



 こちらがフォト・チャンネルです。画像だけ見たい方はこちらをご覧ください。
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スミレ咲く茅ヶ岳  平成24年4月29日

2012年04月30日 | 山梨百名山
 平成24年4月29日

 春らしいポカポカ陽気となった5月連休前半、今年2度目となる茅ヶ岳を訪れた。故村松正文さんという写真家がこの山である花を見つけて感動し、それから植物の写真を撮るようになったという記事を拝見した。そしてその花の咲く場所を花に詳しい知人から情報をいただいた。甲府市武田神社の桜がすっかり散って葉桜になっており、そろそろ山の上の花も咲く頃だろう。
 大明神林道まで車で乗り付けて登山道を短絡し、花の多い防火帯林の尾根道を登る。こちらの道はほとんどの登山者が下山に使い、登る人は少ない。連休だけあって本日の茅ヶ岳はたいへん混み合っているようで、次々に下山してくる人たちとすれ違う。スミレの花が何種類も咲いている。アケボノスミレ、ノジスミレ、タチツボスミレ、ニオイタチツボスミレ、そして偶然見つけた白いスミレ。近付いてみるとそれは・・・この季節にあちらこちらの山を数年間探しまわっても見つけることができなかったヒゴスミレだった。こんなところでお目にかかれるとは、ついている。

    アケボノスミレ 薄い赤紫色の花が鮮やか。たくさん咲いていた。


    ノジスミレ  鮮やかな紫色で、花が大きい。


    ヒゴスミレ  今まで見つけたのは全て近似種のエイザンスミレだった。こんなところでお目にかかれるとは。


    ヒゴスミレ  白花で葉が細いのが特徴。なかなかお目にかかれません。


    フデリンドウ  春を代表するリンドウ。甲府市界隈では結構お目にかかれます。


    中腹のミツバツツジは咲き始めたところ。上部はまだ咲いていない。

 そして教えていただいた場所に立ち寄ってみると・・・あった!私はこの花にお目にかかるのは今回が初めてだ。その花は・・・オキナグサ。八ヶ岳横岳に咲くツクモグサと同じように、綿毛が可愛らしく、おじぎでもしているかのように咲くその姿は愛嬌がある。知る人ぞ知る場所らしく、踏み跡がしっかりとついていた。


    オキナグサ群生


    オキナグサ


    オキナグサ

 30分以上もオキナグサの撮影に費やし、2時間40分もかかって山頂に到着した。時間は午後1時40分。予想通り、山頂は人がたくさん。うれしいことに、Twin Tower標柱の裏側にぶら下げてある新聞記事の切り抜きを熱心に読んでくれていた若い女性が2人おり、思わず記事を指差して「これ、私です!」と言ってしまった。標柱のいきさつや、何故に傷つけられるのかなどを話すと、山頂にいた他の人たちも興味を持ってくれて、なかなか有意義なひとときを過ごすことができた。また、山頂で得た情報だが、女岩の水場で落石が相次ぎ、現在ロープが張られて立ち入り禁止になっているそうだ。女岩では水が汲めない状態になっているので注意されたい。

    賑わう茅ヶ岳山頂

 さて、下山だが、今回は現在廃道になっている尾根道を歩いてみることにした。かつては分岐部に看板があり、その下に通行不能と書かれていたが、現在は分岐部の道標自体が無くなってしまっている。女岩側に下山して右に曲がって下りるところを曲がらずに真直ぐ進むと廃道になっている尾根道に取り付ける。茅ヶ岳の番人、末木さんが好んでこの道を下山しているらしく、通行できることは間違いない。ただし、どこに下山するのやら。おそらくは大明神林道沿いの伐採地に出るはずだ。

    女岩側に下りる分岐点を曲がらずに真直ぐ進む。


    「通行不可」の赤看板。これを無視して進む。(決して真似しないでください。)

    
 以前下見した時はずいぶん籔っぽい道に見えたが、その時の比べると道が明瞭になっているように見えた。そしてその先には・・・「通行不可」の赤看板がついていた。これを無視して先に進むと、隣のピークまでは明瞭な道がついていた。そしてその山頂には祠が立っていた。林道からの道が整備される前はおそらく普通に使われていた道だったのだろう。

    祠の立つ隣のピーク。向こうに見えるのが茅ヶ岳。ここまでの道は明瞭。


    祠のあるピークから先は道が不明瞭。広い尾根を進む。

 その先は広い尾根道になっており、明瞭な道ではなくなる。尾根通しに進んで行くと急斜面のところで道らしきものは無くなってしまうが、女岩側の谷に近い側を進むとところどころにテープやペンキサインがつけられている。15分ほど進んでカラマツの林に入ると、そこには再び明瞭な道が現れる。

    なんとなく道っぽいが明瞭ではない。ペンキサインやテープがところどころに着いている。


    カラマツ林を抜けてヒノキ植林帯に突き当たる。ここからまた道は不明瞭になるが、ここを右に進んだ。

 カラマツ林を抜けると、視界が開けて今度はヒノキの植林帯に出くわす。ここで道は左右に分かれているように見えるが、どちらも道は不明瞭だ。右に曲がって獣道のような細い道をヒノキの植林帯に沿って進むと、やがて明瞭な尾根道が出現する。左手には伐採された斜面が見えるようになり、その下に大明神林道が走っているのが見えてくる。予想通りの場所に下りることができた。山頂から林道までの下山に要した時間は1時間40分ほどだった。

    尾根から見下ろす伐採跡と大明神林道


    伐採跡の右端に抜ける。予定通りの場所に下りることができた。

 ビランジ、ミヤマモジズリに次いでヒゴスミレ、オキナグサという珍しい花に出会うことができ、廃道も迷わずに歩くことができて、収穫の多い茅ヶ岳山行だった。
 
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