予定ではバリアンスルートの沢から尾根にかけての稀少植物調査だったのだが、この日は朝から想定外の雨となってしまい、とてもではないが道の無い沢を尾根まで登り詰めることは出来ない。そこで当日参加メンバーと相談の上ルートを変更し、悪天候でも歩けそうな櫛形山山頂からアヤメ平の周回コースに変更した。午後からは回復してくれそうなので、カッパを着て傘を差して雨と霧の中を出発する。

雨と霧の中を出発。一人だったら絶対に行かないが、今回は山岳レインジャー活動の一環なので少しの悪天候ならば決行・・・なのだ。

櫛形山山頂。昔からの櫛形山を知る人の話では、腰から胸のあたりまで草が生い茂る森だったそうだ。今ではほとんど森の中の禿山。

ツガの林床で一株だけ見つけたイチヨウラン。

カラマツに着生したサルオガゼが美しい。

裸山に到着。たくさん出ている穂は昨年のアヤメ。すらりと伸びた下草はアヤメで、かなり復活してくれている。

白い花はミヤマハタザオ。私が山に登るきっかけを作ってくれたクモマツマキチョウの食草。残念ながら蝶は飛んでいない。

裸山山頂から見下ろす。昨年秋にボランティアを募集してこの山頂付近の斜面も保護柵で囲まれた。いつか復活してくれることと思う。
時間はお昼近くとなり裸山の山頂で昼食となった。空はだいぶ明るくなってきたがまだ小雨がぱらついている。昼食後アヤメ平に向かう。

アヤメ平。まだキンポウゲは蕾だが、いずれこのあたりは黄色い絨毯が敷かれたようなお花畑に変わる。

完全復活とは言えないが、だいぶ下草が増えたアヤメ平。

しかし一歩保護柵の外に出るとそこは別世界。鹿の食害跡。

これはアオスズラン(別名エゾスズラン)の葉。鹿の大好物だけに無事に咲いてくれると良いのだが・・・。

きわめて貴重な櫛形山のカモメラン。下に小葉があり、見つかったのはこの2株のみ。

トンボソウの仲間らしき葉。先端が丸まっており、おそらくはオオヤマサギソウと思われる。

ヒメムヨウランは随所で観察された。

こちらはちょっと変わったヒメムヨウラン。アルビノの株と思われる。

昨年は1ヶ所しか見つからなかったが、今回は別の場所も発見できたタカネフタバラン。穂が出始めたばかり。

アヤメ平の辺りで雨が止んだ。展望台からは北岳が見えた。

誰かがかじった跡。誰かって?それは熊おやじ。別の場所の標柱はまだ熊の毛が残っていた。散策される方は十分にご注意を!
5月に入ってから何度も調査に入っている櫛形山だが、保護柵で囲まれた場所以外は食害著しく目ぼしい花や稀少植物は絶滅に瀕している悲しい山である。また国立公園から外れて県立公園の扱いのため無法地帯になっており、盗掘も著しいと聞く。保護柵の外に咲く花たちも守ってやれるような何か良い手立ては無いものだろうか。

雨と霧の中を出発。一人だったら絶対に行かないが、今回は山岳レインジャー活動の一環なので少しの悪天候ならば決行・・・なのだ。

櫛形山山頂。昔からの櫛形山を知る人の話では、腰から胸のあたりまで草が生い茂る森だったそうだ。今ではほとんど森の中の禿山。

ツガの林床で一株だけ見つけたイチヨウラン。

カラマツに着生したサルオガゼが美しい。

裸山に到着。たくさん出ている穂は昨年のアヤメ。すらりと伸びた下草はアヤメで、かなり復活してくれている。

白い花はミヤマハタザオ。私が山に登るきっかけを作ってくれたクモマツマキチョウの食草。残念ながら蝶は飛んでいない。

裸山山頂から見下ろす。昨年秋にボランティアを募集してこの山頂付近の斜面も保護柵で囲まれた。いつか復活してくれることと思う。
時間はお昼近くとなり裸山の山頂で昼食となった。空はだいぶ明るくなってきたがまだ小雨がぱらついている。昼食後アヤメ平に向かう。

アヤメ平。まだキンポウゲは蕾だが、いずれこのあたりは黄色い絨毯が敷かれたようなお花畑に変わる。

完全復活とは言えないが、だいぶ下草が増えたアヤメ平。

しかし一歩保護柵の外に出るとそこは別世界。鹿の食害跡。

これはアオスズラン(別名エゾスズラン)の葉。鹿の大好物だけに無事に咲いてくれると良いのだが・・・。

きわめて貴重な櫛形山のカモメラン。下に小葉があり、見つかったのはこの2株のみ。

トンボソウの仲間らしき葉。先端が丸まっており、おそらくはオオヤマサギソウと思われる。

ヒメムヨウランは随所で観察された。

こちらはちょっと変わったヒメムヨウラン。アルビノの株と思われる。

昨年は1ヶ所しか見つからなかったが、今回は別の場所も発見できたタカネフタバラン。穂が出始めたばかり。

アヤメ平の辺りで雨が止んだ。展望台からは北岳が見えた。

誰かがかじった跡。誰かって?それは熊おやじ。別の場所の標柱はまだ熊の毛が残っていた。散策される方は十分にご注意を!
5月に入ってから何度も調査に入っている櫛形山だが、保護柵で囲まれた場所以外は食害著しく目ぼしい花や稀少植物は絶滅に瀕している悲しい山である。また国立公園から外れて県立公園の扱いのため無法地帯になっており、盗掘も著しいと聞く。保護柵の外に咲く花たちも守ってやれるような何か良い手立ては無いものだろうか。