山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

花谷泰広ヒマラヤキャンプ写真展 いよいよ始まりました。  平成28年8月1日

2016年08月01日 | 番外編
 山梨県北杜市在住の山岳プロガイド花谷泰広さんの写真展がアウトドアショップエルクでいよいよ始まりました。

 このヒマラヤキャンプは、昨年10月選抜された有志の大学生とともにトレーニングを積み、ヒマラヤの山でキャンプを張ってランダック、ランシャールという6,000級の山に登った時の記録画像です。花谷さんは学生の時に先輩に連れていってもらったヒマラヤの山々の思い出が強く残っており、山の素晴らしさを後輩たちに伝えたいこと、そして若いクライマーたちを育成して行きたいという思いでこのキャンプを行っています。今年も既に6人のメンバーが選出され、毎月集合してヒマラヤキャンプに備えてのトレーニングが行われています。


    7月31日夕方、展示が終了。8月1日から1ヶ月間開催されます。


    会場風景


    こんなところに登れるのかという凄い写真の数々。


 作品を何点か紹介します。解説は全て山岳ライターの柏澄子さんに書いていただきました。


    【ランダック】エベレストが見えた!

 世界最高峰のエベレストは、どこから見ても威風堂々とした大きな山である。ひときわ高いだけでなく、どっしりと大きい。この日、キャンプ1を出発し、氷河に上がってから振り返ると、エベレストが見えた(写真中央)。山頂からわずかに雪煙をたなびかせており、秋の気配がただよう。

    

    【ランダック】ヒマラヤ襞を行く

 このような氷雪壁をトラバースしていくのは、ヒマラヤらしいところ。花谷が先行したあと、蒲澤と塩谷が続く。初のヒマラヤのふたりにとっては、かなり手ごわく、緊張が強いられるセクション。
     



    【ランダック】帰路で振り返って見る鋭鋒ランダック




    【ランシャール】頂上へ

 長い1日のはじまり。ヘッドライトを灯して出発。まずはコルを越え、ベースキャンプのあるクーンブ山域からロールワリン側へと入っていく。



    【ランシャール】夜が明ける山々

 ロールワリン側にあるドラムバウ氷河に降り立った。標高4500~5000mほどにある長大なこの氷河は、6000m級の山々に囲まれており、普段から風が強くスケートリンクのように硬かった。夜のとばりに閉ざされ蒼かった山々に、昇った日が差し込み、だんだんと明るくなっていくなか、ランシャールに向けて、氷河を行った。



    【ランシャール】目前に迫るランシャール山頂


 柏澄子さんに書いていただいた花谷泰広さんのプロフィール、およびヒマラヤキャンプの説明が以下のパンフレットです。




 パンフレットに掲載した写真はカトマンズで仲間たちが集まった時のもので、花谷さんは左から2番目、その後ろにいるのが栗城史多さん、右から2番目の女性が谷口けいさんです。凄いメンバーが揃っている写真です。


 日本にいるとまずはお目にかかることが無い凄い山並がずらりと並ぶ景色です。是非ともお越しください。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

櫛形山再訪  平成28年7月24日

2016年08月01日 | 山梨百名山
 この山を訪れるのは今期何度目になるのだろうか?もう7~8回訪れているように思う。バリアンスルートの花探しでアヤメ平まで至っていないことが多いが、それでも4度目のアヤメ平となる。7月3日に訪れた時はアヤメ平はキンポウゲの黄色いお花畑になっており、さらに裸山では復活した多数のアヤメに出会うことが出来た。保護柵の効果は確実に現れており、アヤメを含めて植生は確実に回復している。おそらく今回はキンポウゲが終わりマツムシソウやクガイソウの紫色のお花畑に変わっているはず、そしてまだ満開のところを見ていないアオスズランが咲いている頃だろう。山岳連盟の植物観察会の時に見たオオヤマサギソウらしき葉のその後がどうなっているかも気になる。花仲間を誘って今回は池の茶屋からの新道を時計回りに周回した。


     林の中はバイケイソウが満開。


    鹿の食害後に残った花と思うと残念だが、咲いた花はとても綺麗だ。


    マルバタケブキとウラギンヒョウモン。これも鹿が食べない花。


    時計回りだと、もみじ沢に急降下する。ここから先は登りが続くが、傾斜は緩い。


    サルオガゼが着生したカラマツの森を進む。気持ち良い。

 オオヤマサギソウの葉らしきものを見つけた場所に到着した。たくさんあったはずの葉を探すがなかなか見つからない。ようやく何株か見つけたと思えば・・・ほとんどが鹿に食べられた後で、花はひとつも咲いていなかった。ガッカリ、これは勝手に網で囲って保護するしか無いのではなかろうか?そのうちに生えなくなってしまう可能性が高い。


    オオヤマサギソウと思われる花。穂の上部が食べれれていて花が咲かない。


    こちらは葉も茎も食べられている。残念。


    まだ少し早かったタカネフタバラン。


    アヤメ平の保護柵に到着。柵の外と中は植生の違いが明らか。

 アヤメ平に到着。予想していた通り、キンポウゲのお花畑にはクガイソウがたくさん咲いていた。その先にはマツムシソウ、コウリンカ、コオニユリなど、様々な花が咲いている。お昼の12時をとっくに過ぎているが、空腹も忘れてこのお花畑に見入ってしまった。


    クガイソウのお花畑。この場所は7月初旬キンポウゲの黄色い絨毯が広がっていた場所。


    コウリンカ


    コオニユリ


    マツムシソウの群落


    もうすぐ咲きそうだが、何??


    キソチドリだと思うが、距が非常に長い。


    ここにもシナノキンバイが咲く。初めて登った8年くらい前にも見たような気がする。


    トモエシオガマ


    保護柵の外で6月に見つけたものは鹿に食べられてことごとく消失していたが、柵の中のこの花は元気いっぱい。


    エゾスズラン


    接写。紫と緑の混じる不思議な感じの花。


    柵の中ではこの花も元気に咲いていた。


    オオヤマサギソウ。薄緑色のクリオネが舞うような花はなんとも言えない美しさがある。

 予定時間を1時間ほどオーバーして、午後1時半アヤメ平の避難小屋前で遅い昼食となる。これだけのお花畑を見れば足が止まって当然だが、以外にも登山客は少なかった。花好きな仲間たちばかりが集まったので、花談義が絶えない。ゆっくり休んでから裸山と山頂を経由して池の茶屋に戻った。


    裸山到着。


    アヤメはすっかり終わり、マツムシソウが咲いていた。3年前に比べるとマツムシソウが減ってアヤメに置き換わりつつある。


    藪の中にホザキイチヨウラン。こんなのを見つけられるるたんさんの目がうらやましい。


    櫛形山山頂で記念撮影


    心配していた天候も1日中晴れて富士山もちらりと姿を見せてくれた。

 わずか3週間でがらりと姿を変える櫛形山のお花畑は何度訪れても目を楽しませてくれる。8月に入ると今度はシモツケの赤紫色の花がお花畑を賑わせていることだろう。8月、時間がとれれば、再訪するかも知れない。

   

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする