山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

富士山麓の植物観察会 ~午後の部~  平成28年8月7日

2016年08月08日 | 花・花・花
 午前中は草地の植物観察を行い、午後から樹海の森に移動する。次なる目的の花はツリシュスランであるが、今回観察するツリシュスランは樹海の中でも特別に大きな株である。かなり遠くて高い位置に着生しているため、300㎜天体望遠レンズとエクステンダーを持って行く。


    大株のツリシュスラン。300㎜望遠レンズでようやくこの程度。


    さらに2倍のエクステンダーを装着して600㎜で撮影したツリシュスラン。5本出たのは初めてらしい。


    角度を変えて撮影。


    トリーミング画像。唇弁は上向きだが、曲がらずに真直ぐ下方に伸びれば下向きということになるのだろうか?

 まだ咲き始めたばかりで、満開になるのは3~7日後になりそうだ。

 場所を移動して別の稀少なランを見に行く。こちらもまだ時期が早いのではないかと思ったのだが、ちょうど見頃になっていた。


    林床に咲いた小さな白い虫が飛ぶようなラン。


    ハクウンラン。ちょうど見頃。


    昨年も同じ場所を訪れているが、時期が遅く数株しか発見できなかった。


    こちらは茎が茶色のタイプ。


    密腺があるとか無いとか? オオハクウンランではないかという議論があったが・・・


    私には全くわからない話。

 レベルの高い人たちが集まるこの観察会では相変わらず私が知らない宇宙語が飛び交っている。基本的なことが分かっていない私には会話に入ることさえ出来ない話題もある。この先、そのようなハイレベルにまで持って行けるのかどうか?おそらく無理だと思う。それよりも、これらの稀少植物が咲く環境がこれからも保たれて行けるのかどうか、咲き続けることが出来るのかどうか、そして私たちに何が出来るのかということのほうに興味がある。
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富士山麓の植物観察会 ~午前の部~  平成28年8月7日

2016年08月08日 | 花・花・花
 今年3回目となる富士山周辺の植物観察会に参加させていただいた。前回参加したキバナノショウキラン観察会にお会いした人たちや昨年お会いした人たちとも再開することが出来、何かファミリアルな感じでの観察会となった。

 まず案内していただいたのは広大な草原が広がる富士山の裾野で、開放される日が限られており、私は初めて訪れる場所だった。この手の草地はほとんどの場合、鹿の食害で酷い状態になっていることが多いのだが、ここは特殊な場所であるが故に鹿の食害が少ないようで、様々な草原の花に混じって他では見ることが出来ないような稀少植物が咲いていた。何よりも、オオバギボウシがたくさん咲いていることにまず驚いた。


    広大なススキ野原と草地が広がる。


    コオニユリ。向こうには富士山の眺望。


    カセンソウ


    キキョウ。この花は数が激減しており、山梨県では絶滅危惧種に入っている。


    ヒキヨモギ(ゴマノハグサ科 ヒキヨモギ属)。これも絶滅危惧種(DD)に入っている。


    ネジバナ(別名モジズリ)がちらほら。


    そして以前から見たかった花、ムカゴソウ(ラン科 ムカゴソウ属)。


    草むらの中に隠れるように咲いていたが、思っていたよりも背が高い。


    花はまさしくランの花。唇弁が3裂していて真ん中が短く、緑色のカゲロウのような花。


    そしてこれが今回の一番の目的の花、マツバ(の花)ニンジン(アマ科 アマ属)。


    キキョウと一緒に咲いたマツバの花。右側にも花が散った株が3~4本ほどある。


    花は基本的に下から咲き、1日1輪だけ午前中に咲いて午後には散ってしまう。上部にあるのはこれから咲く蕾。

 この変わった咲き方をする花は絶滅危惧種の上位にランクされており。おそらく山梨県ではこの草地でしか見ることが出来ない貴重な花である。

 場所を移動して別の花を観察に行く。この花も絶滅危惧種上位にランクされている花で、小さな花なので踏まないように足元に注意しながら花を探す。


    時期的にまだ早いのではないかと思っていたが、もう満開になっていた。


    立ち入りが制限されているこの場所は比較的数が多い。


    小さな花、ヒナの巾着(ヒメハギ科 ヒメハギ属)。

 予想していたよりも遥かに鹿の食害が少なく、様々な花たちが咲いているこの草原を見てほっとした。鹿の食害が著しい山梨県にもこのような草地がまだ残っていてくれたのはたいへん嬉しかった。

 昼食をとって午後からは樹海の森に入る。    



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