山梨県と静岡県の県境にある十枚山は、山梨県側ルートは標高差1,000mほどの急登が続く難峰である。かつ、林道が悪路で登山口まで行くのも大変だ。しかし、静岡県側まで回り込む時間を考えると、山梨県側から登ったほうが時間は早い。しかしこの季節はおそらく・・・車で南部町にある林道を訪れてみたがやはり冬季閉鎖されている。静岡県側に回り込むことにするが地図を忘れてきてしまい、十枚山登山口を探すのに一苦労してしまう。十郎木バス停から橋を渡って席の沢に入り、中ノ段の十枚山登山口を目指す。確か登山口は標高900mくらいで、標高差800mを登れば十枚山山頂に至ると記憶していたのだが・・・登山口の駐車場に到着するとそこは標高600mくらいしか無い。その先は農道で一般車の立ち入りは禁止されている。つまり、その駐車場から300m登ってようやく十枚山登山口ということだ。これは大誤算だ。山頂までの標高差は1,100mもあるということだ。4時間くらいかかるのではないだろうか?心が折れかけたが、時刻はまだ12時半、パール富士の時間は5時25分ごろだ。十分に間に合う時間である。もしこの日がスーパームーンという特別な月で無かったならば、おそらく止めたであろうが、月が最も地球に近付いて大きく見え、かつ15夜という特別な日なので、大変なのを承知で午後1時から山頂を目指す。
コンクリートのジグザグな農道をひたすら歩く。距離が長く、登山口まで50分かかり、既にクタクタ。
やっと十枚山登山口。手帳の切れ端で登山届を出す。
ここからは植林帯の中の急登をひたすら登る。
枯れ沢の急登。ところどころロープが張られている。暗闇の中を下山する時に最も注意が必要な場所。
まだまだ続く急登。日没が迫る。
やっと見えた山頂。もう日没の時間だ。
山頂到着直後に日没を迎えてしまう。
想定していた以上に急な登りだった。4時50分、約4時間かかってようやく山頂に到着だ。山頂には月を見に来たというテント持ちの地元の方が一人居た。山頂は木が伸びて以前より富士山の眺望が悪くなっていたので、笹の斜面を下ってみたが斜面がきつくて三脚を立てるに良い場所が無く、山頂に戻って木の間から見える富士山を狙うことにした。笹の急斜面の登り返しで太ももが攣ってしまったうえに、スリップして腹這いに転倒するというおまけまでついた。
木が邪魔だがまともに三脚が立てられる場所はここしか見当たらない。
月が出てきた。ここまで距離が離れると空気の層が厚くなりオレンジ色の月が昇って来た。
しかし、写真で撮るとそのオレンジの色は表現できない。
肉眼ではこれに近い色だった。白山岳に昇った折角の月だったのに微妙にピンボケで撮影失敗。
広角レンズで撮影したこちらの画像のほうが実際の月の色に近い。
オレンジ色のパール富士
スーパームーンのパール富士
オレンジ色の美しき輝き。月の紋様も肉眼でははっきり見えたが写真では写らず。
写真ではなかなかうまく表現できないものである。
月が山頂を越えた。
駿河湾の町灯りも美しい。右にはオリオン座が昇って来ている。
月が山頂を越えたところでこの日の撮影は終了する。肉眼で見る今回の月は金色の月とはまた違う、オレンジ色の月だったのだが、残念ながら写真で表現することは出来ず、実際の肉眼で見る月のほうが格段に美しく感動的だった。登るに苦労したが十分に登って見る価値がある月だった。
夕方の月の出の頃だけ、強く吹いていた風が止んでくれた。おかげであまり寒くは無かったが、風が強かったらダウンジャケットとカッパだけでは耐えられなかったかも知れない。山頂直下は雪があり、そろそろ凍り付いてスリップし易い時間帯なのでチェーンアイゼンを装着して慎重に下る。急斜面なのでとにかく転倒しないように、使えるロープは全て使って下る。道の不明瞭な場所はGPSに頼るが、使ったのは分岐のように見えた1ヶ所のみ、しかも中腹で衛星信号を拾わなくなり役に立たなくなってしまった。GPSに完全に頼った下山はやはり危険でしっかりと道を確認しながら登ることは必須である。転倒も道迷いも無く、8時20分、無事に駐車場に到着した。
今回は美しいオレンジ色の月が見られたことも良かったのだが、登りも下りも厳しく危険なのを承知のうえで山に登った自分自身のチャレンジ精神を湛えたいと思う。
コンクリートのジグザグな農道をひたすら歩く。距離が長く、登山口まで50分かかり、既にクタクタ。
やっと十枚山登山口。手帳の切れ端で登山届を出す。
ここからは植林帯の中の急登をひたすら登る。
枯れ沢の急登。ところどころロープが張られている。暗闇の中を下山する時に最も注意が必要な場所。
まだまだ続く急登。日没が迫る。
やっと見えた山頂。もう日没の時間だ。
山頂到着直後に日没を迎えてしまう。
想定していた以上に急な登りだった。4時50分、約4時間かかってようやく山頂に到着だ。山頂には月を見に来たというテント持ちの地元の方が一人居た。山頂は木が伸びて以前より富士山の眺望が悪くなっていたので、笹の斜面を下ってみたが斜面がきつくて三脚を立てるに良い場所が無く、山頂に戻って木の間から見える富士山を狙うことにした。笹の急斜面の登り返しで太ももが攣ってしまったうえに、スリップして腹這いに転倒するというおまけまでついた。
木が邪魔だがまともに三脚が立てられる場所はここしか見当たらない。
月が出てきた。ここまで距離が離れると空気の層が厚くなりオレンジ色の月が昇って来た。
しかし、写真で撮るとそのオレンジの色は表現できない。
肉眼ではこれに近い色だった。白山岳に昇った折角の月だったのに微妙にピンボケで撮影失敗。
広角レンズで撮影したこちらの画像のほうが実際の月の色に近い。
オレンジ色のパール富士
スーパームーンのパール富士
オレンジ色の美しき輝き。月の紋様も肉眼でははっきり見えたが写真では写らず。
写真ではなかなかうまく表現できないものである。
月が山頂を越えた。
駿河湾の町灯りも美しい。右にはオリオン座が昇って来ている。
月が山頂を越えたところでこの日の撮影は終了する。肉眼で見る今回の月は金色の月とはまた違う、オレンジ色の月だったのだが、残念ながら写真で表現することは出来ず、実際の肉眼で見る月のほうが格段に美しく感動的だった。登るに苦労したが十分に登って見る価値がある月だった。
夕方の月の出の頃だけ、強く吹いていた風が止んでくれた。おかげであまり寒くは無かったが、風が強かったらダウンジャケットとカッパだけでは耐えられなかったかも知れない。山頂直下は雪があり、そろそろ凍り付いてスリップし易い時間帯なのでチェーンアイゼンを装着して慎重に下る。急斜面なのでとにかく転倒しないように、使えるロープは全て使って下る。道の不明瞭な場所はGPSに頼るが、使ったのは分岐のように見えた1ヶ所のみ、しかも中腹で衛星信号を拾わなくなり役に立たなくなってしまった。GPSに完全に頼った下山はやはり危険でしっかりと道を確認しながら登ることは必須である。転倒も道迷いも無く、8時20分、無事に駐車場に到着した。
今回は美しいオレンジ色の月が見られたことも良かったのだが、登りも下りも厳しく危険なのを承知のうえで山に登った自分自身のチャレンジ精神を湛えたいと思う。