平成28年1月から取り組み始めた剣ヶ峰や白山岳で光が分割するダイヤモンド富士であるが、昨年の年末から今年の年始にかけて蓄積してきたGPSとカシミール3D軌道データを見直して次々に撮影成功するに至った。全ては過去に地道に蓄積してきたデータからの成果、かつ天候に恵まれたことが大きい。過去の画像を振り返って総括してみたい。
平成28年2月、4度目の朝霧高原で初めて撮影に成功した剣ヶ峰で割れるダイヤモンド富士
この割れるダイヤモンド富士撮影に取りかかった当初は、カシミール3Dでおおよその場所は見て行くもののGPSに座標を転送する手段がわからず、だいたいこの辺り、という感じで撮影していたがことごとく失敗した。3台のカメラを10mおきにセットしてそのうちの1台が捉えたのがこの画像である。この後はおおよその軌道計算が出来るようになり、さらにカシミール3Dのバージョンを新しくしてGPSとのデータのやり取りが可能となり、2本の三脚を使えば8割以上の確率で割れるダイヤの撮影が出来るまで技術が向上した。さらに天体望遠レンズの絞りを改造することで六角形や八角形の光芒が出せることをしり、レンズの改造にも着手した。
平成28年12月から撮影場所を変えて、富士山からの距離を離して富士川町高下での白山岳で割れるダイヤの撮影を試みる。しかし距離が離れた分だけ空気の透明度が悪く、霞や雲に阻まれて割れるには割れるが7回通って満足出来るものは一度も撮影出来なかった。
平成28年12月、高下から撮影した親子ダイヤモンド富士。左の光が大きく立ち位置があと5~10m右だ。この年はこれが限界。
平成28年12月下旬からステージを変えて竜ヶ岳を攻める。こちらも割れるには割れるが左右が均等には割れてくれず、満足なものは撮れずにシーズンが終わってしまう。
平成29年1月、竜ヶ岳から撮影した剣ヶ峰で割れるダイヤモンド富士。完全に左が大きい。
これらの敗退の記録は過去のブログに延々と書かれている。しかし、決してあきらめることは無かった。ティアラなる多分割するダイヤモンド富士を実際に撮影している人が居るのだから、絶対に撮れると信じて、その後も朝霧高原やその上の雨ヶ岳、毛無山にも足を運んだ。そして遂に、田貫湖の近くでティアラなる多分割ダイヤの撮影に成功するに至る。
平成29年4月、小田貫湿原で撮影に成功した多分割ダイヤモンド富士「ティアラ」。
同上
4月下旬にスライド上映会を予定していたので、その会になんとかティアラの画像を間に合わせることが出来た。
春から夏、秋にかけては雲が多くてダイヤモンド富士の撮影には不向きなことと植物の観察や調査が忙しくなり一旦休止となるが、11月からまたシーズンが始まる。まずは行きやすい朝霧高原から撮影が始まり、12月下旬から課題だった高下に連日足を運ぶ。昨年のデータから割り出した軌道を使って撮影するがずれている。数回修正してちょうど冬至にあたる12月22日、やっと満足の行く画像を撮ることが出来た。
平成29年12月21日に高下から撮影した白山岳で割れるダイヤモンド富士。わずかに軌道が左にずれていて、左の光芒が大きい。
軌道を修正して翌日の12月22日、やっと満足できる白山岳ダイヤモンド富士撮影に成功。この画像が山梨日日新聞に掲載された。
さて、次は竜ヶ岳だ。一度撮影に出かけたが完全に外しており、そこから軌道を再計算して撮影に臨む。計算上では剣ヶ峰の尖った左右から光芒を出すことが可能なはずだ。昨年から数えると5度目の竜ヶ岳でようやく撮影に成功した。
平成29年12月17日竜ヶ岳から撮影した剣ヶ峰ダイヤモンド富士。割れてはいるが完全に右が大きく、こんなはずでは無かったと頭を抱える。
平成29年12月23日剣ヶ峰の左右から光芒が出て多分割する剣ヶ峰ダイヤモンド富士撮影に成功。
上のトリーミング画像。
さらに平成30年1月1日再訪。同じ軌道で多分割に成功。
こうして、2年越しの課題であった高下ダイヤ、竜ヶ岳ダイヤとも年末年始で一気に片付けることが出来た。出来過ぎだった年末年始だが、天候に恵まれたことが大きかった。
そしてさらに、撮りたいと思っていたキャッツアイの撮影にも成功した。
忍野村農道公園からのキャッツアイ。富士山との距離が近いこの場所で撮れれば、同じような軌道で他の場所も撮れるはず。
神奈川の県境近い鳥井立からのキャッツアイ。昨年は失敗しているので、1日日程をずらして撮影に出かけ成功した。
高尾山からのキャッツアイ。昨年は冬至の頃が良いだろうと出かけてみたが雲に阻まれ失敗。軌道を再計算して今年は撮影に成功した。
これにて、課題だった剣ヶ峰、白山岳で割れるダイヤモンド富士、さらにはキャッツアイの撮影にも成功した。全ては過去の失敗からのデータ蓄積と解析による成果、さらに天候に恵まれて神様が微笑んでくれたことによるものだ。一気に片付きすぎてしまい拍子抜けした感が無きにしもあらずであるが、もっと綺麗な画像が撮れるはずなのでこれからも追いかけて行きたいと思う。
平成28年2月、4度目の朝霧高原で初めて撮影に成功した剣ヶ峰で割れるダイヤモンド富士
この割れるダイヤモンド富士撮影に取りかかった当初は、カシミール3Dでおおよその場所は見て行くもののGPSに座標を転送する手段がわからず、だいたいこの辺り、という感じで撮影していたがことごとく失敗した。3台のカメラを10mおきにセットしてそのうちの1台が捉えたのがこの画像である。この後はおおよその軌道計算が出来るようになり、さらにカシミール3Dのバージョンを新しくしてGPSとのデータのやり取りが可能となり、2本の三脚を使えば8割以上の確率で割れるダイヤの撮影が出来るまで技術が向上した。さらに天体望遠レンズの絞りを改造することで六角形や八角形の光芒が出せることをしり、レンズの改造にも着手した。
平成28年12月から撮影場所を変えて、富士山からの距離を離して富士川町高下での白山岳で割れるダイヤの撮影を試みる。しかし距離が離れた分だけ空気の透明度が悪く、霞や雲に阻まれて割れるには割れるが7回通って満足出来るものは一度も撮影出来なかった。
平成28年12月、高下から撮影した親子ダイヤモンド富士。左の光が大きく立ち位置があと5~10m右だ。この年はこれが限界。
平成28年12月下旬からステージを変えて竜ヶ岳を攻める。こちらも割れるには割れるが左右が均等には割れてくれず、満足なものは撮れずにシーズンが終わってしまう。
平成29年1月、竜ヶ岳から撮影した剣ヶ峰で割れるダイヤモンド富士。完全に左が大きい。
これらの敗退の記録は過去のブログに延々と書かれている。しかし、決してあきらめることは無かった。ティアラなる多分割するダイヤモンド富士を実際に撮影している人が居るのだから、絶対に撮れると信じて、その後も朝霧高原やその上の雨ヶ岳、毛無山にも足を運んだ。そして遂に、田貫湖の近くでティアラなる多分割ダイヤの撮影に成功するに至る。
平成29年4月、小田貫湿原で撮影に成功した多分割ダイヤモンド富士「ティアラ」。
同上
4月下旬にスライド上映会を予定していたので、その会になんとかティアラの画像を間に合わせることが出来た。
春から夏、秋にかけては雲が多くてダイヤモンド富士の撮影には不向きなことと植物の観察や調査が忙しくなり一旦休止となるが、11月からまたシーズンが始まる。まずは行きやすい朝霧高原から撮影が始まり、12月下旬から課題だった高下に連日足を運ぶ。昨年のデータから割り出した軌道を使って撮影するがずれている。数回修正してちょうど冬至にあたる12月22日、やっと満足の行く画像を撮ることが出来た。
平成29年12月21日に高下から撮影した白山岳で割れるダイヤモンド富士。わずかに軌道が左にずれていて、左の光芒が大きい。
軌道を修正して翌日の12月22日、やっと満足できる白山岳ダイヤモンド富士撮影に成功。この画像が山梨日日新聞に掲載された。
さて、次は竜ヶ岳だ。一度撮影に出かけたが完全に外しており、そこから軌道を再計算して撮影に臨む。計算上では剣ヶ峰の尖った左右から光芒を出すことが可能なはずだ。昨年から数えると5度目の竜ヶ岳でようやく撮影に成功した。
平成29年12月17日竜ヶ岳から撮影した剣ヶ峰ダイヤモンド富士。割れてはいるが完全に右が大きく、こんなはずでは無かったと頭を抱える。
平成29年12月23日剣ヶ峰の左右から光芒が出て多分割する剣ヶ峰ダイヤモンド富士撮影に成功。
上のトリーミング画像。
さらに平成30年1月1日再訪。同じ軌道で多分割に成功。
こうして、2年越しの課題であった高下ダイヤ、竜ヶ岳ダイヤとも年末年始で一気に片付けることが出来た。出来過ぎだった年末年始だが、天候に恵まれたことが大きかった。
そしてさらに、撮りたいと思っていたキャッツアイの撮影にも成功した。
忍野村農道公園からのキャッツアイ。富士山との距離が近いこの場所で撮れれば、同じような軌道で他の場所も撮れるはず。
神奈川の県境近い鳥井立からのキャッツアイ。昨年は失敗しているので、1日日程をずらして撮影に出かけ成功した。
高尾山からのキャッツアイ。昨年は冬至の頃が良いだろうと出かけてみたが雲に阻まれ失敗。軌道を再計算して今年は撮影に成功した。
これにて、課題だった剣ヶ峰、白山岳で割れるダイヤモンド富士、さらにはキャッツアイの撮影にも成功した。全ては過去の失敗からのデータ蓄積と解析による成果、さらに天候に恵まれて神様が微笑んでくれたことによるものだ。一気に片付きすぎてしまい拍子抜けした感が無きにしもあらずであるが、もっと綺麗な画像が撮れるはずなのでこれからも追いかけて行きたいと思う。