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山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

雲海踊る富士山 雨ヶ岳  平成30年1月28日

2018年01月29日 | 御坂・毛無・天子山系
 昨年は1月29日に訪れて雲海上のダイヤモンド富士撮影に成功した雨ヶ岳だが、今年はダイヤモンド富士の日が週末の良い日に合わず剣ヶ峰寄りのダイヤになってしまう。ならば得意の剣ヶ峰で割れるダイヤを狙ってみようということで雨ヶ岳のダイヤモンド富士を撮影に出かけることにした。撮影場所は山頂を越えてタカデッキ側の笹原の中になるが撮影場所は確保できるはずである。

 前日の夕方に精進湖を訪れて新しいレンズのテスト撮影を行った後、朝霧高原道の駅に移動して車中泊する。氷点下10℃近くまで冷え込むのを想定してシュラフ2枚を被って寝たが以外にもあまり寒くなかった。未明2時に起床して登山口の根原に移動し、3時15分に出発する。朝霧高原道の駅を出発した時はスッキリとした富士山が見えていたのだが、A沢貯水池あたりまで行くと雲が出始め、さらに端足峠まで登ると・・・この空でダイヤモンドは輝くのか?


    A沢貯水池付近から見る富士山。右上に明るい木星が輝く。雲が出始めたきた。


    5時ごろ、端足峠から見る富士山。空に雲が広がり、星の輝きは見えない。ダイヤモンド危うし!

 端足峠から天の川が見えるだろうと目論んでいたのだが空に雲が広がってしまい星は見えなくなってしまった。ダイヤモンド富士の撮影はきわめて困難な状況、空気が澄んだ時でないと撮れない剣ヶ峰で割れるダイヤモンド富士はほぼ絶望的な状況である。止めて帰ろうか、という思いもよぎったのだが、富士山は見えているので朝焼けの雲が期待できるかも知れない。ここから先は急登に続く急登となるが、頑張って登ることにする。

 中間点の標高1,400m付近で夜が明け始め、林の中から見る富士山の裾野が赤く染まって来た。富士山が一望できる場所まであと標高差250mほど、しかしまだ見上げるような急登が続く。しかも雪道でなかなかピッチが上がらない。朝焼けの空がいちばん広がった6時50分ごろ、やっと富士山の展望できる尾根まで登り着いた。


    期待していた通りの朝焼けの空が広がった雨ヶ岳。山頂までは標高差であと100mほどだ。


    富士山の中腹には雲が巻き付いて絶景の富士山になった。


    強風が吹き荒れ雲が足早に流れて行く。巻き付いた雲もどんどん形が変わって行く。

 朝焼けの雲が薄くなってきた頃に一旦は山頂を目指したが、剣ヶ峰の裏側に雲が出ており割れるダイヤの撮影は困難である。ならば出来るだけ真ん中に太陽を寄せたほうが良いので、一旦直下まで登ったがまた降りて下側からダイヤを狙ってみることにした。


    もうすぐ富士山頂に太陽が現れる頃だが、この雲ではチカリと輝くダイヤは困難だろう。


    剣ヶ峰左側の雲が円形に近い形で輝いている。おそらくもう太陽が昇っているのだろう。


    もう1台の200㎜望遠。ダイヤモンドは輝かない。


    剣ヶ峰の上に円形の輝き、もう昇っているはず。


    雲から抜け出してようやく太陽が輝き出す。

 ダイヤモンド富士にはならなかったが躍動する雲の上に姿を現した朝の富士山を存分に楽しむことが出来た。三脚を担いだまま山頂を目指すが、振り返るたびに雲と富士山は次々に姿を変えて行き、全く足が進まない。


    躍動する雲海に朝日が差し込む


    躍動する雲と富士山


    日暈


    同上


    やっと山頂。雲が上がってきて富士山は見えなくなってしまう。


    一瞬の富士山頂。三脚を構えて朝食のパンをかじりながらじっと待ってやっと撮影出来た画像。

 山頂に到着した8時半ごろにはすっかり雲が湧き上がって富士山は見えなくなってしまった。じっと待って一瞬だけ見えた富士山頂を捉えた後は姿を現さず、さらには雨ヶ岳にも雲が巻き始めてさながらホワイトアウトに近い状況になってしまう。気温は氷点下15℃近くまで下がっていると思われるが、体中ホッカイロを貼っていたので思っていたほどに寒くは無かった。9時15分に撤収して下山する。

 極寒のこの季節に凍り付くようなダイヤモンド富士を撮ってみたかったがそれは叶わなかった。しかし、頑張って登った甲斐が十分過ぎるくらいにあった雲踊る富士山を見ることが出来た。

コメント (2)
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