山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

富士山頂を舞うレナード彗星(C/2021 A1) 不老山  令和3年12月25日

2021年12月26日 | 星空
 この日と翌日は上野原市の不老山山頂から夕方6時ごろに富士山山頂に舞い降りるレナード彗星が見られるはずである。登ったことが無い山なのでルート状況などネットでだいぶ調べていったつもりだったが、樹林の中の細い登山道に結構苦戦する。


    公園横の駐車場に止めて案内板に従って歩き出す。


    その上の東光寺というお寺のところにも駐車場があり、地元の方にここに止めても良いと教えていただいた。


    林道終点近くの案内板に従って登山道に入る。


    想定していたよりも急登、道が細く倒木もあって歩きにくい。


    やっと山頂が見えてきた。


    裸の不老山山頂にやっと到着。


    駐車場から標高差は約500mほど、さほど登ったわけでは無いが結構苦労した。2時間弱で到着。


    さて、富士山は・・・・・雲がかかっている。


    これは望み薄だろう、と思い、さっさと下山しようかとも考えたが・・・。

 中腹あたりから雲が増えてきて見上げる空は青空が少ししか見えない。ネット情報だと稜線に抜けると富士山が見える場所があるらしいのだがそんなものはどこにも見えない。どうやら調べてきたルートとは別の道を登って来たようだ。重い簡易赤道儀スカイメモSも担ぎ上げてきたので、だいぶ足が疲れた気がする。

 さて、富士山は雲がかかっている。ウェザーニュースの上野原の天気を見ても衛星画像を見てもあまり回復してくれそうには見えない。少し明るいうちにさっさと下山しようか、とも思ったのだが、パンをかじって待っていると雲が晴れ始めた。


    奇跡的に日没を過ぎた頃から空が晴れてきた。


    あっさりとレナード彗星を捉えることが出来た。


    富士山頂に向かって舞い降りるレナード彗星




    Iso4000で彗星が流れないようにシャッタースピード2.5秒で撮影するとさすがにノイズが多い。

 飛行機が写っていない10数枚の画像を加算処理して合成してみる。


    星の部分の加算処理画像


    富士山の部分の加算処理画像


    この2枚をフォトショップで切り貼りして合成して出来上がったのがこの画像である。


    同様に10秒間追尾した画像を加算処理したもの


    別に撮影した富士山を貼り付けて合成した画像。

 最近の星空の画像はほとんどがこのようにコンポジットして合成した画像になっている。ナチュラルな画像を造り出すのにはそれなりのテクニックが必要で、不慣れな私はこの2枚の画像を作成するだけで丸1日かかってしまった。見た目には良いのであるが、写真を撮るものの立場から言わせてもらうと、レンズの選択やIso感度、シャッタースピードの調整などを考えに考えてワンショットで撮影した画像のほうが遥かに思い入れが強いように思う。


    木星が輝く。


    東京の町灯り。オリオン座が昇って来た。


    相模湖とレジャーランドの観覧車が見える。

 さて、すっかり暗くなったところで下山である。登って来た細い道を下りる気にはなれず、たぶんメインルートと思われる不老下バス停に至るルートを下山してみる。ところどころ斜面のトラバースで細いところがあるものの、至って道は明瞭で歩き易かった。金毘羅宮という神社があって展望台もあった。ネットで見たルートはこちらだったのだろう。1時間少々で車を止めた駐車場に到着した。

 年明けまで楽しめそうなレナード彗星をもう少し追いかけてみたいと思う。次に狙っているのは九鬼山の富士見平である。

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甲斐駒ケ岳の上を彗星が舞うはずだったが・・・ 清泉寮  令和3年12月25日

2021年12月26日 | 星空
 前日は甲府市郊外の自宅からレナード彗星を狙ったが、町灯りと霞に飲まれて彗星は写ってくれなかった。今回は高度を上げて八ケ岳清泉寮に行ってみる。この場所からならば甲斐駒ケ岳の上を舞い降りるレナード彗星が見られるはずである。


    長坂インターチェンジあたりから甲斐駒ケ岳の上に彩雲が現れた。


    彩雲彩る甲斐駒ケ岳


    本日訪れたのは清里の清泉寮。後ろに見えるのは権現岳。


    虹色に輝く彩雲が出たのだが、撮影した時にはもうほとんど終わってしまっていた。


    夕暮れの南アルプス


    甲斐駒ケ岳。この上をレナード彗星が舞い降りてくるはずだ。

 さて、3台のカメラのセッティングを終えてあとは彗星が輝き出すのを待つだけだ。ところが、日没とともに南アルプスの山の上には大きな真っ黒な雲が現れてきた。甲斐駒ケ岳にも雲がかかってしまう。


    雲が現れてしまった甲斐駒ケ岳


    雲の間に隙間が空いている。うまくあそこで彗星を捉えられるかどうか?


    なんとか彗星を捉えることが出来た。


    一応甲斐駒ケ岳とレナード彗星


    こちらは簡易赤道儀に載せて追尾したレナード彗星の画像


    10秒×27枚をステライメージで加算処理


    トリーミング画像。うっすらと長く伸びた尾が見える。


    夕暮れの八ヶ岳の空。雲が出て来たが空の透明度が凄い。


    甲府盆地の町灯り。うっすらと富士山が見える。

 夕空を東に移動してきたレナード彗星はそろそろ移動が少なくなり、年明けには高度を下げて観察しにくくなってしまう。清泉寮から甲斐駒ケ岳を見ると、夕方6時10分ごろに甲斐駒ケ岳に沈んで行く様子が1月3日ごろまで観察できるはずである。天候を見ながら再訪してみたいと思う。

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