山梨県のハマウツボ科絶滅危惧種は、発見が困難と思われたハマウツボ(オカウツボ)を花仲間の協力により今年の夏に見ることが出来た。残るはハンカイシオガマとナンバンギセルであるが、DD類(調査不足種)のナンバンギセルは山梨県に生育しているかどうか怪しい種である。一方のハンカイシオガマは花はまだ見ていないものの三ツ峠で何度か確認している。そろそろ花が咲く頃であろう。裏側の大幡山近傍で何度か見かけているので、そちら側から三ツ峠に登ってみることにする。
樹木の実を楽しみながら歩く。これはミツバウツギの実であろう。
これはハクウンボクの実と思われる。
これはズミの実であろう。
林道終点にトリカブトが咲いていた。
このあたりならばヤマトリカブトになると思うのだが、花柄の毛を見ると直毛(腺毛)に見える。ではこれは何??
ハナイカリが生えていたが食害の影響か小さなものばかり。
たぶんコウシュウヒゴタイと思うがきわめて小型。
元々はたくさんあったのだが小さなものをたまに見かける程度に激減してしまっていた。
総苞片にはわずかに毛が生えている。
この葉はバイオリン型かそれとも鉾型?私は鉾型のコウシュウヒゴタイではないかと思っている。
これはトネアザミではないかと思うが、これも小さい。食害で大きくなれないようである。
山肌が乾燥して殺伐とした景色である。
この斜面にハンカイシオガマが生えていたと思うのだが・・・何も無い。
これは葉の切れ込みが浅く、ヤマトリカブトであろう。
花柄には屈毛が生えていて間違い無さそうである。
電波塔が立つ御巣鷹山山頂に到着。暑くて汗だく、急登で体力を消耗しヘトヘト。ずいぶん体力が衰えたものだと思う。
トリカブトが満開。たぶんヤマトリカブト。
群生していた。
三ツ峠山山頂。霧がかかっていて霞んでいる。
これはシナノキであろう。少し紅葉している。
葉はハート形をしている。
木の幹は主に縦方向にひび割れる。
葉の裏側には毛が生えていない。葉裏を見るとオオバボダイジュとの区別が出来るらしい。
他にもヒョウタンボク類の様子を見て回ってきたが種はもう落花して付いていなかった。目的だったハンカイシオガマは食害によるか、あるいは山肌の乾燥化によるものか、葉も含めてひとつも見つからなかった。残念。トリカブトは直毛のものと屈毛のものがあるようで、いずれもおそらくはヤマトリカブトと思うのだが、教科書通りには行かないのか、あるいは判別が間違っているかも知れない。こんなところにホソバトリカブトは生育していないのではないかと思う。