古い池や沼地、水田などに生育し、水底には根を張らずに浮遊する多年生の食虫植物である。水中葉は細かく分かれ捕虫嚢をつける。花期は 7 ~ 9 月で、長さ10 ~ 25㎝の花軸先端部に小さな黄色い花を付ける。山梨県では生育地、個体数とも非常に少ない。本来のタヌキモは雑種起源の可能性が指摘されていたが、2005年のゲノム解析の結果母はイヌタヌキモ、父はオオタヌキモの交雑種であることが確認された。実際のタヌキモは個体数が少なく、山梨県に生育しているタヌキモは比較的個体数の多いイヌタヌキモの可能性が否定できない。
2018年山梨県カテゴリー:絶滅危惧ⅠA 類(CR) 2005年山梨県カテゴリー:絶滅危惧ⅠA 類(CR) 2017年環境省カテゴリー:準絶滅危惧(NT)
池のほとりに生育するタヌキモ 2022年8月 韮崎市で撮影
水底には根を張らず浮遊している。
水量が少なく一部空気にさらされているタヌキモ
細い葉と風船状の捕虫嚢が見える。
すくい上げて観察してみる。
先端部。葉は細く細かく分枝する。捕虫嚢が多数付着している。
中間部分
捕虫嚢を拡大して観察。水のほかに中に何か入っているものがある。
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