山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

北杜市大泉の天然記念物の樹を訪れる  令和4年3月7日

2022年03月09日 | 樹木類
 モミ属、トウヒ属、ツガ属の区別は未だに良く分からず、特にトウヒ属に関してはどれを見ても皆同じに見えてしまう。今のレベルではヤツガタケトウヒを見たとしても区別が出来ず、その有難味が理解できないであろう。図鑑やネットで調べていたところ、北杜市大泉に天然記念物に指定されているヒメバラモミというトウヒ属の樹があることが分かった。三分一湧水に立ち寄った後にそちらを訪問してみる。


    溜池の向かい側に生えているのがヒメバラモミ。ここには大泉指定の天然記念物の樹が3本並んで生えている。


    まずはホオノキ。これはさほど珍しい樹ではないが、このあたりではあまり生育していないらしい。


    ホオノキ。看板には根元から7本に分かれていると書かれているが2本は朽ちてしまっているようである。


    次にハリギリ。枝に棘が生えているらしいが逆光で良く見えなかった。


    そして今回の目的のヒメバラモミ。


    右がハリギリ、左がヒメバラモミである。


    下から見上げる。右がヒメバラモミ、左がハリギリ。


    ハリギリの幹。深い溝がある。花の咲く時期に見てみないと他の樹との区別は難しそうだ。


    ヒメバラモミの幹。剥げ落ちそうな鱗片が付いているが、幹だけで見分けるのは難しいだろう。


    下から見上げるヒメバラモミ。


    落下していた枝を見てみる。看板には葉がらせん状に付くと書かれているが、いまいち良く分からない。


    葉先はやや尖っている。先端部はいずれは松ぼっくりになるのか?


    枝の樹皮の部分は溝がはっきりしている。葉枕はあまり目立たない。


    松ぼっくりは小さ目。トウヒ属の中ではいちばん小さいらしい。


    拡大して見る松ぼっくり。

 とりあえずヒメバラモミを見てきたが、これで他のトウヒ属と区別が出来るようになるのかどうかはきわめて疑問である。以前に三ツ窪高原で見てきたトウヒ属の樹が何だか分からずにずっと気になっているのだが、画像を見直してみるとこのヒメバラモミにきわめてよく似ている。しかし、松ぼっくりはこれよりもひとまわり大きく、分布域からするとマツハダ(イラモミ)になるのかとも思う。さらに、そのあたりにはたぶんウラジロモミという似たような樹があるらしい。見れば見るほどに頭が混乱するトウヒ属の樹、もっとたくさん見て回ってこないと区別するのは難しそうである。


    帰り際に、道路脇にヤドリギがたくさん付いている木を発見した。


    着生している木はコナラと思われる。上部のほうのヤドリギは葉が付いていないようである。


    どうやら2種類のヤドリギが着いているようだ。


    下のほうのヤドリギ。葉が付いていて常緑性のもので、これは普通のヤドリギ。


    上のほうに着いていたもの。葉は付いておらず、落葉するホザキヤドリギのようである。


    別の株を見てみると黄色い実が残っている。ホザキヤドリギで間違い無さそうである。

 本日は探していたホザキヤドリギをたくさん観察することが出来た。自力で発見するのは今回が初めてである。花の咲く頃に再訪してみたい。また、ヒメバラモミを含めたトウヒ属は実が着いた頃に観察してみると少し区別が出来るようになるかも知れない。こちらも一緒に見に来たいと思う。

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