山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

夏の北岳へ(1日目後編) 令和3年8月28日

2021年09月02日 | 高山に咲く花
 朝1番のバスで広河原にやって来たが、北岳稜線に抜け出たのはもう午後の3時になってしまった。素直に歩けば午後4時には宿泊地の北岳肩の小屋に到着出来そうであるが、森林限界を超えた北岳稜線の草地や岩の隙間には知らない草がたくさん生えている。特にイネ科の植物はさっぱり分からないものばかりで、キッチリと写真を撮っておいて下山してから調べたい。到着が遅くなってしまって小屋番の人たちには申し訳ないが、もう少し稜線の植物を楽しませてもらう。


    北岳稜線から見る甲斐駒ケ岳と仙丈ケ岳。今日は1日天気が良い。


    先端部に雄小穂、その下に数個の雌小穂がある。雌小穂がほっそりとしており、これはイワスゲであろう。稜線上で最も普通に見かけるスゲ。


    こっちは何?イワノガリヤスに似るが小穂が密に付いており、ミヤマノガリヤスではないかと思われる。


    これはカニツリグサの仲間であろうが、何カニツリ?


    穂の柄を見ると毛が生えていない。キタダケカニツリと思われるが枯れかけているので確信は無い。


    まだ柄の緑色のものがあった。


    やはり毛が生えていない。


    おそらくキタダケカニツリであろう。


    北岳肩の小屋の前に生えていたスゲ。先端が雄小穂でその下に数個の雌小穂が付く。


    雌小穂がイワスゲに比べて太く、鱗片の芒(ノギ)が目立つ。これはミヤマアシボソスゲであろう。


    肩の小屋のベンチ前に生えていたカニツリグサの仲間。


    枯れかけているが柄には毛が生えている。これはリシリカニツリと思われる。


    草地の中に生えていたものはまだ柄が青かった。


    これにも毛が生えており、リシリカニツリと思われる。


    ミヤマアワガエリ


    群生していたウメバチソウ


    イワギキョウもたくさん咲いていた。

 5時少し前に北岳肩の小屋に到着した。先に到着した山仲間が私の到着が遅れることを小屋主さんに告げておいてくれたようで、すんなりと受付を済ませることが出来た。幸いにして夕食時間は5時40分だったので、少し休憩時間をとってから夕食となった。

 夕食を済ませて寝床の準備をしてから星空を見に行ってみる。8月中旬に地球に最接近した木星とその近くに土星が並んで輝いているはずである。西の空には明るい金星と水星が接近しているであろう。今宵は絶好の星観察日和であるが、明日のことを考えるとあまり夜更かしは出来ず、消灯時間の8時までと時間を決めて星空を眺めることにする。


    富士山の上に輝く明るい木星とその右上に輝く土星


    西の空に沈んで行く金星とその右に輝く水星


    北岳山頂に立ち昇る天の川


    天の川と木星・土星


    立ち昇る天の川。北岳には雲が巻いてきた。


    あっという間に空は雲におおわれた。時刻は7時45分、本日はここまで。

 高山性のイネ科植物は図鑑や資料が乏しく、山渓の「日本の高山植物」と「レッドデータプランツ」以外は持ち合わせていない。そのため判別が間違っているものが多いと思うがそのつもりでご覧いただきたいと思う。たくさん見て目が慣れてくれば、もっと正確に判別できるようになるかも知れないが、いつになることやら。明日の天気も晴れそうである。どんな景色と植物に出会えるのか、楽しみである。筋肉痛を少し起こしているので、痛み止めのロキソニンを内服して寝る。(2日目前編に続く)

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2 コメント

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Unknown (たひろ)
2021-09-03 08:26:38
北岳からの風景は美しいですね。
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たひろさんへ (ヨッシー)
2021-09-03 08:44:22
ずっと雨が続いていましたが、訪問した2日間は素晴らしい青空が広がってくれました。標高3,000mの星空は格別に綺麗です。
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