久々にまとめて三冊。一頃、庄野頼子さんにはまってすっかり読んでしまいました。「純文学論争」とか「オタク」評論家(といっても、世間で言うオタクではなくて)にケンカをしかけて、切った張ったのとやたら当たり散らす、屈折した表現から生み出される文体の、独特の小気味よさ。無類の猫好きが嵩じて佐倉に居を構えての純文学作家。若かりし頃は「ブス」「・・」であることを自他共に認め(させ)てそれをも武器にしてきたが、最近のものは、生まれ故郷の伊勢信仰に係わって(?)の宗教・心境「小説」で、ますます「意気軒昂」。
一方、大道珠貴さん。この方もちょっとどころかかなり最初から飛んでいる。読みやすい語り口でありながら(ここがミソ)、セクシャルな男女関係やら家族関係(父母、姉、祖父・・・)、そのいずれも濃密。冷ややかに拒否しつつも捨離できない(保護・庇護関係も含めて)人間関係を語り出す手法は見事。自虐的とも後ろ向きとも見えるその姿勢に、実は人間好きが嵩じての、斜に構えた「ふり」。
この方も猫好き? 猫好きに悪人はいないという持論通りのお二人です。
一方、大道珠貴さん。この方もちょっとどころかかなり最初から飛んでいる。読みやすい語り口でありながら(ここがミソ)、セクシャルな男女関係やら家族関係(父母、姉、祖父・・・)、そのいずれも濃密。冷ややかに拒否しつつも捨離できない(保護・庇護関係も含めて)人間関係を語り出す手法は見事。自虐的とも後ろ向きとも見えるその姿勢に、実は人間好きが嵩じての、斜に構えた「ふり」。
この方も猫好き? 猫好きに悪人はいないという持論通りのお二人です。