安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

ティナ・ブルックス THE WAITING GAME

2019-04-24 20:03:11 | テナー・サックス

先日、長野駅近くの中華料理店「美食公園」で友人と飲会を行いました。女性店主は、中国の上海出身で、料理は上海家庭料理という趣ですが、いつもお任せで何品か出してもらっています。今回は新作メニューが含まれ、しかも、美味しかったので、リピーターとして当分通い続けそうです。中国風の旋律も登場するアルバム。

TINA BROOKS (ティナ・ブルックス)
THE WAITING GAME (Blue Note  1961年録音) 

   

ティナ・ブルックス(ts, 1932~74年)は、活動期間が短く、ブルーノートへの録音は、1958年2月25日のジミー・スミス(org)のセッションから、1961年3月2日のこのリーダーセッションまでで、年齢は25歳から28歳までの間です。4枚あるリーダー作で生前に出たのは一枚だけで、本作も1985年にモザイクレーベルが発表した4枚組の「ティナ・ブルックス全集」で初めて世に出たものです。

ティナ・ブルックスには作曲の才能があり、フレディ・ハバード(tp)のリーダー作「Open Sesame」には、「Open Sesame」と「Gypsy Blue」、本人のリーダー作「True Blue」には、「Good Old Soul」と「Up Tight's Greek」、そして、本作にも「Dhyana」が含まれていて、いずれも哀愁味とエキゾティックさが溢れるメロディー、ハーモニーが忘れられません。とりわけ「Gypsy Blue」が好きです。

メンバーは、ジョニー・コールズ(tp)、ティナ・ブルックス(ts)、ケニー・ドリュー(p)、ウィルバー・ウェア(b)、フィリー・ジョー・ジョーンズ(ds)。曲は「Talkin' About」、「One For Myrtle」、「Dhyana」、「David The King」、「Stranger in Paradise」、「The Waiting Game」の6曲。スタンダードの「Stranger in Paradise」以外は、ティナ・ブルックスの作曲です。

麻薬のために短期間の活動に止まったティナ・ブルックス(ts)ですが、哀感を湛えた柔らかなサウンドで吹くブルージーなプレイは、堪えられません。サイドメンも、ケニー・ドリューのリズミックで長いソロラインのピアノ、フィリー・ジョー・ジョーンズのはじけるドラムス、ジョニー・コールズの知的で静かな興奮をもたらすトランペットと素晴らしい。「Talkin' About」、「One For Myrtle」、「Dhyana」とぞくぞくしますが、ブルックス(ts)の音色、プレイの特徴は、「Stranger in Paradise」でもよく出ています。

 【美食公園の料理】

   

お店の入口。以下スマホによる撮影でうまく撮れていませんが、ご覧ください。

   

スペアリブと大根。日本的な味付けですが、肉も大根も美味しい。

   

炒り卵とニンニクソーセージ。煎り卵は黒酢で味付けをしてあります。ニンニクソーセージは、中国のもののようです。

   

海鮮と豆腐。とろみがついて八宝菜のようです。

   

初めて食べた中国の餅です。小さくて薄く、揚げてあるようです。ひき肉とあいまって、かなり美味しい。上海では年末に食べるようです。

   

角度を変えて撮影。上の写真と同じものですが、光線の加減で色合いが異なりますが、同じものです。